小谷賢のレビュー一覧

  • 教養としてのインテリジェンス エピソードで学ぶ諜報の世界史

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    古今東西のインテリジェンスについて網羅的に記載されている1冊。江戸時代の情報伝達手法は興味深かったです。
    各節が独立しているので、目次からすぐに情報獲得/復習できるのがまた良いです。

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    2025年11月24日
  • 戦闘国家 ロシア、イスラエルはなぜ戦い続けるのか

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     ロシア軍事の専門家とインテリジェンスの研究者の対談形式でロシア・イスラエルの分析を行うもの。また、日本のインテリジェンスに対する姿勢や課題点についても第六章で述べられている。会話を文章化したものなので、堅苦しい文章もなく非常に読みやすい印象だった。
     戦争だけでなく外交においても、インテリジェンス組織がしっかり整備されていて情報をうまく活用できる国は強いと思う。 本書でも触れられている通り、日本も情報収集に関する下地はあるのだから、法整備と情報リテラシーの向上で改善される事を期待する。ロシア・イスラエルが今でも戦い続けていられるのは、情報収集・活用が上手いからなのも納得した。

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    2025年11月03日
  • 戦闘国家 ロシア、イスラエルはなぜ戦い続けるのか

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    わかりやすい言葉で展開されているので、私のような初心者でも内容をよく理解できました。
    私がこれまでに得た情報を知識とするプロセスでの解像度が増した気がしました。

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    2025年10月14日
  • SNS時代の戦略兵器 陰謀論 民主主義をむしばむ認知戦の脅威

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     普段あまり触れることがない話題だったためかなり難解で読みにくかったが、ここで解説されている陰謀論、認知戦、他国の干渉による国民の行動の操作など、決して誇張ではない現実の脅威を深く認識させられた。

     『情報戦や認知戦は、平時から始まっている。
     そして、我々一人ひとりが攻撃対象となる認知
     戦においては、インターネットに接続し得るす
     べての人間がその戦場に立っている (p.220)』

    このような自覚の元で、情報ソースやファクトチェック情報を確かめるリテラシーを養い、不明確な情報を拡散しない、誤って拡散してしまったら速やかに削除訂正をするというのは、各人に課せられた責務だと思う。

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    2025年06月23日
  • SNS時代の戦略兵器 陰謀論 民主主義をむしばむ認知戦の脅威

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    「情報戦や認知戦は、平時から始まっている 」あとがきより。
    「陰謀論」は昔のように楽しむものではなく、中露が武器化しているナラティブであり、指先一つのクリックで、自国の体制を弱体化させてしまう恐ろしい入口であると認識を新たにした。
    ああ、昔のようにネタとして楽しんでいる場合ではないのである。もはや、安全保障の専門家が取り扱わねばならないテーマなのである<陰謀論

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    2025年04月12日
  • 特務(スペシャル・デューティー) 日本のインテリジェンス・コミュニティの歴史

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    タイトルのとおり、日本のインテリジェンスに関する通史です。一冊の中に網羅されているので、個人的に今後参考にする頻度も高いと思います。
    インテリジェンスのこれからについてとても興味深かったです。

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    2025年04月05日
  • CIAの秘密戦争 変貌する巨大情報機関

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    ピューリッツァー賞受賞記者が挑むアメリカの対テロ戦争の内幕。ビン・ラディンを筆頭としたCIAによる世界規模の”人間狩り”がメインテーマ。ターゲットの顔がわからないところから諜報活動が始まり、輻輳する真偽の怪しい様々な情報をどう捌くか/割り切るかに悩みつつ、CIA, ペンタゴンの米国内での小競り合いなど事実はスパイ映画より奥深いんです。

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    2024年08月17日
  • 日本インテリジェンス史 旧日本軍から公安、内調、NSCまで

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    戦後から現代までのインテリジェンスに関する歴史が内調主点で書かれています。参考文献も多く、有用なレビューかと。今後も参照する機会が多そうな一冊です。

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    2024年05月06日
  • 特務(スペシャル・デューティー) 日本のインテリジェンス・コミュニティの歴史

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    日本のインテリジェンスの変遷がよくわかり、抽象的な事象と具体的な事例のバランスが取られた一冊。
    日本のインテリジェンスとそれに基づく危機管理、意思決定などに興味がある方向け。

    日本語訳者の小谷賢氏も日本のインテリジェンス史に関する書籍を出しているので併せて読むと理解も深まると思われる。

    収集、分析、伝達、保全、秘密工作、監視という6つの要素から近代以降の各時期の日本のインテリジェンスを評価している。

    また、将来の日本のインテリジェンスの能力拡充や対外的協力体制構築の方向性についても示唆を与えてくれる。

    日本は(どの国でもそうだが)、内外の政治情勢、技術的な進歩、そして「失敗」に影響を受

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    2024年05月02日
  • 日本インテリジェンス史 旧日本軍から公安、内調、NSCまで

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    戦後日本のインテリジェンスの歴史を辿れる希少な一冊。
    政治などの時代背景とともに日本のインテリジェンス機関の変遷が網羅されている。
    「そもそもインテリジェンスとは何か」という点から解説されており理解のハードルは高くない。本書を通じて、過去に一度は目にしたであろう数々のニュースの裏にもインテリジェンス機関の存在があったことを知れば、今後の視野が大きく広がるだろう。

    日本のインテリジェンス機関の活躍といえば、大韓航空機撃墜事件(1983年)程度しか知らなかった。しかし本書によると、それすらもソ連を追及したい米国に利用された形であり、さらにはその情報自体も優越していたのは音質だけだったそうだ。

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    2023年11月24日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    「日本軍の」という枕詞が付いているが、日本軍の情報機関の詳細という枝葉末節で終わらない。

    情報政策における日本軍の組織的欠陥を踏まえつつ、インフォメーション(=無加工情報)とインテリジェンス(=加工済み情報)の違い・戦略立案者と情報提供者の間の適切な距離感・中長期的戦略と短期的目標の峻別といった組織運営や仕事の遂行における重要な事項を示してくれる。

    要は、旧日本軍は組織マネジメントにおける失敗例の宝庫なのだ。

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    2023年10月29日
  • 日本インテリジェンス史 旧日本軍から公安、内調、NSCまで

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    【本書の問いは主に二つの点にある。①なぜ日本では戦後、インテリジェンス・コミュニティが拡大せず、他国並みに発展しなかったのか、②果たして戦前の極端な縦割りの情報運用がそのまま受け継がれたのか、もしくはそれが改善されたのか、というものだ】(文中より引用)

    戦後日本のインテリジェンス・コミュニティや組織の変遷を、公開情報を基に丹念に追った一冊。日本人の手による戦後日本のインテリジェンス通史として、現時点で読める中ではもっとも客観的かつまとまった内容に仕上がっていると思いました。著者は、日本大学危機管理学部で教授を務める小谷賢。

    やっぱり公開情報をつなげていくだけでも結構な骨格は明らかになるもん

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    2022年10月01日
  • 日本インテリジェンス史 旧日本軍から公安、内調、NSCまで

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    戦後の日本の諜報史である。USAや中国に関しては全くふれておらず、ソ連にやけに詳しい。しかしこの手の本が今まで新書で書かれることがなかったので基本書となるであろう。

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    2022年09月22日
  • 日本インテリジェンス史 旧日本軍から公安、内調、NSCまで

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    焼け野原から縦割りの復興、緒方竹虎の野望と死去。
    冷戦中の米国の下請けとしての個別の発展。

    それらを全て塗り替えて、諸外国並みにインテリジェンスコミュニティを引き揚げた安倍晋三(第二次政権)

    政治的には、安倍晋三一人でインテリジェンスコミュニティを適正化したようなもんだ。これだけで国葬に値する国家への貢献。
    つうか、居なくなるのが早すぎだよ・・・

    しかし、国際テロ情報収集ユニット(CTU-J)が戦後日本発の対外情報機関とは思わなかった。過小評価してた。

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    2022年09月11日
  • 特務(スペシャル・デューティー) 日本のインテリジェンス・コミュニティの歴史

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    戦前・戦中の「特務機関」に限らず、明治維新から現代まで日本の諜報への努力とそれに対する評価。
    ぶっちゃけ、邦題は「諜報」とか「インテリジェンス」の方が好ましいようにも思うが、現代が「スペシャル・デューティー」だから仕方ないか。

    そして、後藤田正晴と安倍晋三がキーマンなんだなと再認識するとともに、健全な民主主義国家の諜報機関として、議会による監視の強化は避けて通れないというのはわかるが、野党のレベルの低さを考えると、現実的とは思えなくてなあ……

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    2021年06月25日
  • 日英インテリジェンス戦史 チャーチルと太平洋戦争

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    ネタバレ

    太平洋戦争に至る過程がわかる。諜報の状況ももちろんだが、その結果としてどのように意思決定が行われたか。英米の駆け引きがこれほど熾烈なものだったと、知らなかった。

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    2020年08月14日
  • イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史(上)

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    極めて面白い。ここまでやらないと中東では生き残れないのか、と。陰謀論の世界と隣り合わせの民主主義社会という、イスラエルならではの状況も垣間見える。

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    2020年06月27日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    少し歴史を知っている人であれば、ミッドウェー海戦の際に日本海軍の暗号が解読されていたことは知っているだろう。もう少し詳しい人であれば、山本五十六長官機が撃墜された海軍甲事件でも暗号が解読されていたことを知っているかもしれない。さらに詳しい人であれば、機密文書が流出した海軍乙事件についても知っているかもしれない。海軍乙事件については吉村昭の記録文学が有名であるため、興味のある人は一読してみても良いだろう。

    これらの事件から得られる印象は、「日本海軍は情報の取り扱いに問題があった」という漠然とした印象であった。しかし、本書の説くところによれば、事情はもう少し複雑である。

    本書の内容を語る前に、

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    2020年01月12日
  • 日英インテリジェンス戦史 チャーチルと太平洋戦争

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    情報や諜報という定義について解説してから英国の情報取り扱い状況の説明
    開戦前の日米交渉を英国というプレイヤーを加味することにより見方が個人的には変わりました。40年は日本の出方が様々な要因で後手にまわったのを米国を引き込むことによりアジアでの対日優位を獲得する為にあれやこれやと。面白かった
    情報を精査しつつ自国の国家戦略に組み込み、最善の結果を得る為に活かしていく。国家にとり情報収集の大切さだけではなく、どう戦略・政略ととりあつかい外交で取り扱う危険性と重要性が紙一重な気も。結局はそれを取り扱う機関や人材、決定する人物とのバランスの上でなりたつのかな。かな?と思ったりしました

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    2019年08月28日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    インフォメーションという断片的な情報を集めてそれをインテリジェンスという、最終判断にする。

    それが情報機関の役割なのだが、戦前の陸軍や海軍ではこの一連の流れが上手くいっていなかった。

    情報収集や防諜面では海軍よりも陸軍が徹底していたが、その陸軍にしても作戦部門を重視しすぎてせっかく集めた情報が無駄になった上に、海軍に関しては初歩的な防諜や情報収集でしくじったりとろくなことをやっていない。

    この一連を纏めると、情報機関というのは銀行で例えると審査部門であり、作戦を担う部署が営業部門とする。

    審査部門は営業から上がってきた融資案件や独自に調査した融資先の情報を調べ
    「あの会社は粉飾している

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    2019年08月22日