小谷賢のレビュー一覧

  • 日本インテリジェンス史 旧日本軍から公安、内調、NSCまで

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    戦後日本の縦割りICの姿を描く。

    G2の支援を受けた旧日本軍諜報機関は軍復活を悟られ失敗。吉田茂/CIAの庇護下で外事公安警察と公安調査庁が対共産党/治安維持機関として分立する。

    緒方竹虎/村井順により内閣調査室が作られるが、外務省の横槍や不祥事で分立したままICは船出を迎える。その中心は警察だった。自衛隊も別班/別室を作り、内調指揮下で電波情報収集にあたるが、IC各部門はバラバラに対応しており、しかもそれぞれでソ連に情報が流出しており杜撰な有様だった。それでも警察の出向者中心に何とかまとまりがあった。秘密保護法制は整備されず、情報は「回らず、上がらず、漏れる」
    公調→破防法対象機関の監視

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    2022年09月23日
  • 特務(スペシャル・デューティー) 日本のインテリジェンス・コミュニティの歴史

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    多くの関係者インタビューをもとに、日本のインテリジェンスの歴史やその問題点を分析する良書。NSS立ち上げ後も内調とのアクセス争いがあることなど、収集・分析機関間の争いや政策との関係が引き続き問題であることがよく分かる。結局は、不確実性を含むインテリジェンスを政治家・政策部局がどれほど重視できるのかという文化の問題かもしれない。以下興味深い点。
    ・戦前のインテリジェンス・コミュニティでは秘密工作の方が分析よりも高く評価された。
    ・東條英機はインテリジェンス不信。ナチスドイツのソ連侵攻に関する情報を信じようとせず。防諜組織も持っていなかった。
    ・合同情報会議は1986年に創設。この頃、内調室長の総

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    2022年05月08日
  • 特務(スペシャル・デューティー) 日本のインテリジェンス・コミュニティの歴史

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    日本の諜報防諜活動の通史。
    個人の視野ですが類書は未見。
    類書を日本人が書いてない所が謎と言うか戦後日本の精神の歪みだと軽く絶望。
    戦前の特務機関の活動から戦後細分化され再出発した各情報組織の活動や繋がりを整然と著述。
    玄洋社東亜同文書明石小野寺土肥原中野小平青桐三島金大中別室ムサシ別班拉致米国支配等々ブツ切りで見聞きしたワードが繋がり納まり快感すら感じた。
    特に戦後編は米国の日本情報共同体への浸透支配や日本の対米情報依存に対する抵抗と自立の歴史と読め、
    なぜこれを米国人が書くと悔しくもあり、米国知識層の厚みに戦慄もあり。

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    2021年12月05日
  • イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史(上)

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    まるで映画や小説のように思えるほど臨場感が溢れる内容。
    こんな世界があったのかと信じられない気持ちになり、でもそれが事実なのでとてもやるせない気持ちになる。
    明日、日本がなくなるなんて今の自分には想像つかないけれど、イスラエルには国の成り立ちからして闘わないいけないと思ってしまう理由がある。
    闘いを続ければ続けるほど、どんどん複雑化しているように思う。

    教科書的な事実羅列ではなく、色々な立場の人間のリアルな発言があふれている。
    著者のインタビューにかけた時間と労力が計り知れないし、それをこの本にまとめたのがすごい。
    翻訳も読みやすかった。

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    2021年08月21日
  • モサド 暗躍と抗争の70年史

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    イスラエルという国家と分かちがたく結びついたモサド。
    その成り立ちから今日までの歩みが並べられたのが本書。

    最初は慣れない固有名詞のオンパレードに面食らってしまうが、読み進めるためにはそれを頭の中に入れておくことが望ましい。
    漠然と「最強の諜報部隊」「非合法活動も厭わない」というイメージのみが先行していたため、その栄枯盛衰の一端を垣間見ることができたのは新鮮だった。
    これほどの組織であっても人間の心の動きが綻びを生む。その点が自分にとってはもっとも有用な学びだった。

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    2021年07月26日
  • イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史(上)

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    国家とユダヤ人を危害から守るためにあらゆる手段を講じるイスラエル。イスラエルの新聞記者が政府・軍関係者への膨大な聞き取り から明らかにした、イスラエルで特殊任務にあたるモサド、シン・ ベト、アマンの3機関による、諜報活動と要人暗殺作戦の初の通史。
    めちゃくちゃ面白そうだけど買う人少ないだろうな・・・と思いながら読み始めました。序文からして恐ろしいにおいがぷんぷん漂うんですけど、あまりに平和ボケした日本人にはかなり衝撃的な内容で、でも怖いもの見たさであっという間に読み終えてしまった。この著者、近いうちに消されるとかない・・・よね?ここまでの証言をよく集めたなあと感嘆しかないです。すごすぎる。筆者

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    2020年12月12日
  • イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史(下)

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    ネタバレ

    上巻に続いてイスラエルの各情報機関の行動を描写しているが、完璧に成功した作戦があったかと思えば、その成功から生まれた過信のために手痛い失敗を引き起こすという流れが何回かあり、モサドほどの組織であっても人の集まりなのだと妙な感慨を覚えた。

    最後の章の、『イスラエルの情報機関の物語はさまざまな意味で、見事な戦術的成功に彩られた物語であると同時に、悲惨な戦略的失敗の物語でもある』という一文が、この本の内容をよく表している。大書ではあるが、一読に値する。

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    2020年11月01日
  • イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史(上)

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    ネタバレ

    スパイやその所属する諜報機関の描写は映画や小説といったフィクションの世界ではよく見かけるが、この本には実際のところインテリジェンスの世界がどのようなものなのかが事細かに書かれている。そもそも諜報機関の内情をノンフィクションとして書くことなどできるのだろうかと思ったが、実際著者はこの本を書くのに並々ならぬ苦労をしたことがうかがえる。その情報収集の結果は巻末の100ページ近い注記に見ることができ、情報の正確さのために多大な努力を払っていることが推察された。また、著者がイスラエルにかかわりが深いこともあり、情報源はイスラエル側のものが多いが、著者個人の主張を極力排し中立な立場で事実を書き連ねるように

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    2020年11月01日
  • イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史(下)

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    次々と書かれている暗殺の経過は、いささかうんざりするところもあるが、これがイスラエル側からの見方なのだろう。
    ことの性格上、パレスチナ、アラブ側からの視点は反映されていないので、これを「事実」として一方的に受け容れるのは危険だろう。
    人種問題と宗教問題とが重なり合っていると、本当に血で血を洗う闘いになるのがよくわかるけど、理解しがたいところもある。

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    2020年09月06日
  • CIAの秘密戦争 変貌する巨大情報機関

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    日本では詳しく伝えられることの内、9.11以降のアメリカの“テロとの戦い”の内幕。

    驚きました。CIAが映画さながらの暗殺機関に変貌していたとは。ちょっと前までCIAは、巨大な官僚組織で、十分なインテリジェンス活動は行えていないと言うイメージだったんですが、9.11で息を吹き返しましたね。

    そしてもう一つの驚きが、アメリカ軍自体が、独自の諜報機関を養成している事。本書中で、「CIAが準軍事組織と化し、軍がインテリジェンス機関と化す」と言う様な事が書かれていますが、正にそのような、どっちがどっちなのか、良く分からない混とんとした状況になっている様です。

    それと確信したのが、やっぱり“テロと

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    2018年01月12日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    ネタバレ

    【219冊目】インテリジェンスに関する学術研究は、他の分野に比べるとあまり進んでおらず、中でも日本ではあまり研究者がいないイメージ。本書筆者、北岡元、中西輝政、小林良樹…ぐらいがパッと思いつくところか。

     主に第二次世界大戦中の日本陸海軍のインテリジェンス活動について描写。巷間言われるのは、日本軍は連合国に情報戦で負けたということだが、筆者はこれに反論する。日本軍は英米や露中の暗号の一部を解読することに成功していたし、満州、中国、東南アジアではヒューミントにも長けていた。戦場において入手した情報を、その最前線の戦線において活かすという戦術的なインテリジェンスについても戦争の初期では上手くいっ

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    2017年12月11日
  • インテリジェンス ――国家・組織は情報をいかに扱うべきか

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    国際社会が密につながりを持つ現在
    相手の表す情報を正確に分析する技術が日本には
    必要な時代となっております・・・世界最高の
    インテリジャンスを解説した本書は必読です

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    2015年04月24日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    ネタバレ

    【メモ】
    日本帝国軍のインテリジェンス活動を陸軍海軍、太平洋戦争以前から網羅的に紹介。
    インテリジェンス活動をブレークダウン(オシント・ヒューミント・シギントなど)
    これまでの印象だと日本軍は情報戦に負けたイメージだったが必ずしもそうではない
    英米が民間知識層をインテリジェンスに活用していたのに比べ、日本は自らの将校を教育して活動に当たらせていた。学徒出陣などはその例。
    作戦部の情報軽視:ただ並べただけの情報に価値を見出さない。作戦に合致しそうな生情報を仕入れては都合の良い形成判断を行った。

    短期的、戦術的インテリジェンスの場合、情報の入手と利用の時間差が縮小すれば、そこに介在するイマジネー

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    2014年03月21日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    「日本はインテリジェンスが弱い」中国とせめぎ合うことが増えた昨今、それこそ情報を吟味することなく語られるこの言葉。ではインテリジェンスとは何か、吟味するとは何か、弱いとはどういうことか、を旧日本軍を題材に解明していく本書。読み応えがある。

    旧日本軍のインテリジェンス能力は決して低かった訳ではない。暗号解読力があり、情報機関も中国大陸では機能していて、対ソ情報戦には長年の蓄積があった。太平洋戦争緒戦の快勝も、マレー半島やハワイに対する情報収集があればこそ。ゾルゲ事件だって、国内の防諜機能が働いていた証左とみることもできるだろう。

    それでは何が不味かったのか。筆者の指摘で目を引くのは、インテリ

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    2013年06月16日
  • インテリジェンス ――国家・組織は情報をいかに扱うべきか

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    昔から重要な分野ではあっただろうけど、テロとの戦いということも考えると、今後重要性はより増す分野だと思う。各国との情報のやり取りをする必要があるということからも、国として力を入れていかないといけないだろう。
    着々と準備は進めているようだけど、マスコミが変に茶々を入れて頓挫するようなことにはならないで欲しい。

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    2013年05月06日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    まず,単なるデータである「インフォメーション」から有益な情報「インテリジェンス」を生み出すこと,この重要性を理解しなければならない.この過程をいかに行うか,日本軍の組織の問題が多数の文献から紹介されている.
    現代日本においても同様の問題が存在している.
    戦略や政策以外にもいろいろと応用の効く内容と思う.

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    2012年09月09日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    旧日本軍の情報、諜報戦について書かれた本。情報収集、インテリジェンス能力は高かったものの、それを活かす組織体系がなかったことが、負けると分かってた戦争に、それを無視して突き進ませた原因があった。
    これは今でも政治、身近な例ではビジネスにも通じるものがあると思う。中長期的な視点の欠如、営業主体でどうしても進んでしまうビジネス等等。

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    2012年08月05日
  • インテリジェンス ――国家・組織は情報をいかに扱うべきか

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    ●:引用 →:感想

    ●本書の内容は、これまで様々な場所で行ってきたインテリジェンスに関する講義や講演を基にしている。 
    →そのせいか、すでに知っている内容が多かった。
    ●これまで欧米では厖大な数のテキストが出版されているが、我々日本人にとって不満なのは、当然のことながらどれも欧米の読者を想定しているため、これからインテリジェンスを学ぼうとする日本の初学者にはとっつき難いことである。本書はまずこの点を意識し、なるべく日本の事例を取り上げるよう心がけた。 
    →たしかに日本の事例が多く読みやすかった。以前読んだ「インテリジェンスの20世紀」は学術論文集のため、読みにくかった。

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    2012年05月03日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    日本はなぜ負けたのか。作戦重視、情報軽視の宿痾を抉る。
    暗号解読など優れたインフォメーション解読能力を持ちながら、なぜ日本軍は情報戦に敗れたか。「作戦重視、情報軽視」「長期的視野の欠如」「セクショナリズム」。日本軍最大の弱点はインテリジェンス意識の欠如にあった。インテリジェンスをキーワードに日本的風土の宿痾に迫る。
     第一章 日本軍による情報収集活動
     第二章 陸軍の情報収集
     第三章 海軍の情報収集
     第四章 情報の分析・評価はいかになされたか
     第五章 情報の利用 成功と失敗の実例
     第六章 戦略における情報利用
     第七章 日本軍のインテリジェンスの問題点
     終 章 歴史

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    2012年04月15日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    日本軍のインテリジェンスは一般的に認識されているように決して低くなかった。特に陸軍に関しては難解と言われるストリップ暗号をほぼ完璧に解読していたことなどから極めて優秀だった。
    しかし日本軍の場合その優秀なインテリジェンスを有効に活用するだけの組織体系が全く整っていなかった。

    日本軍の作戦組織は情報組織の役割を軽視し、情報そのものを自分たちの主観的判断によって解釈した。
    例えば三国同盟などはドイツの対イギリス戦の見通しの悪さなどから情報部の見解は同盟そのものに否定的だったが、作戦部はそういった情報を無視し「アメリカへの牽制」と称して同盟に踏み切った。
    海軍は対アメリカ戦が長期化した場合、状況は

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    2012年04月09日