小谷賢のレビュー一覧
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イギリス外交がどのようにしてWW1・WW2で直面した危機的状況を乗り切ったのか。
主に日本・米国とのやり取りから考察している。
外交において情報がどのような役割を果たすのか、影響を与えていくのか、それを知り、活用できたことが、イギリスの強さですよね。
砲艦外交なんかが出来た強大な植民地帝国でしたが、世界大戦中・後と、帝国は衰退期に入りますもんね。
力で押すことができなくなった分、情報や策謀で優位を保つことが重要になります。
実は結構ギリギリな状況だったりしたようですが、そこも上手に立ち回り、優位をキープしていった技術は流石です。
時間がなくて流し読みになってしまったのが残念。 -
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作戦部が自部署内に諜報部を抱えており、インフォメーションをインテリジェンスに加工する専門の情報部を軽視していたため、必要な情報のリクワイアメント(要求)をしなかったり、作戦部に上がってきた情報を無視していた
作戦部は多忙な業務を抱えているためインテリジェンスとインフォメーションの区別をする余裕が無く、主観的な判断で自分たちの立案した作戦に都合のいい情報を選んでしまう
短期的、戦術面では前線からの情報がリアルタイムで入るので、情報の劣化が少なく即フィードバックされ、有効に活用されていた
日本の意思決定が調整型のため、各部署の調整後に新たなインテリジェンスが出てきても、また1から調整し直さね -
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ファイブ・アイズとは英米加豪ニュージーランドの5カ国で構成されるインテリジェント同盟のこと。第二次世界大戦から冷戦を経て現在も機能している同盟である。ファイブ・アイズの行動を中の人が語るのだが、著者が公開情報しか書けないと前置きしているものの、著者が経験した事は、現代の諜報の奥深さを想像し得るものだ。公開できる範囲でこれだけ書けるのなら、隠されたものはどれだけヤバイのか容易に想像できる。スノーデンの話も出たが、そんなことは大した事ではないと思わせる。やはり日本もCIAやMI6のような諜報機関が必要だな。軍事的ではなく経済的に負けないようにだ。
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ネタバレ超伝奇モノとかちょっとアレな警察モノを読んできたならば、内調というコトバの響きに青春の輝きを思い出すんではなかろうか。
現実はお寒いもので、戦後70年かけてようやく諜報組織の形が整ってきたというところらしい。仕方あるまい。建前上、軍隊を持たない日本では組織の取り付けも困難であろう。
安倍元首相はある筋にめっぽう恨まれ、暗殺の直後から年をまたいでもねちこくその死を祝福されてきた。安倍政権で日本のインテリジェンス組織が一皮むけたことを知れば、ここにも理由があったかと首肯するしかない。
ある読書体験から外務省()と思うようになったが、本書でその思いは強化された。
本書は2022年刊行である。当時 -
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防衛関連の研究家であり、危機管理の専門家である著者による日本の「インテリジェンス・コミュニティ」の変遷について書かれた本。
「インテリジェンス」とは国家の政策決定のために行われる情報分析や防諜活動を指す。普段表に出てくることは少ないが公安や外交、防衛を担う「国家の知性」である。
このインテリジェンスを司る日本の組織が、WW2の敗戦後の解体・再組織されてからどのようにして現代に至ってきたかについてコンパクトにまとめられている。
元々インテリジェンスについて関心があったわけではないが、サイバー攻撃や激変する国際情勢を受けて情報収集能力・解析能力の重要性は加速的に高まっている。その中で、なかなか -
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戦後日本の情報収集活動について。
戦後、日本は独自の安全保障外交方針を策定する必要がなかったこと、戦前の省庁縦割りを引き継いだことから、統合されたインテリジェンスコミュニティと呼べるような体制が形成されてこなかった。軍へのアレルギーから、情報収集体制を埋めてきたのは主に警察である。
しかし、冷戦後の環境変化などから、徐々に機能強化が図られていった。第二次安倍政権で、秘密保護法制や国家安全保障会議が整備され、他国と同じスタートラインに立てる体制が整えられた。
安倍政権は、成長戦略については無策だったと批判されるが、やはり安全保障の分野では一定の地歩を築いたのだと改めて感じた。 -
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やっとここまで来たけど、ほんともう間に合わないんじゃ無いのかと思う。
リベラル、自由はいいんだが、日本の場合は、それを神聖視し過ぎて、まさにやりたい放題です、誰でも入ってきてください、何を持って行っても何を持ち込んで来てもいですよって通ってきた。
冷戦体制で、米国がいたから、さほどの危険に面していなかったから。
その間に、浸透してきた物の害は大きいんだと思う。なんせ、日本が壊れたって構わないし、むしろ、壊したいという人たちが同じ顔をしているんだから。
それにしても近視眼だよなあ、須く。
日本という国を対局から俯瞰する目が全くない。去年の7月にほぼ壊滅した。
間に合いますかね。
薄い本だが -
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ネタバレWW2の時にいかにして苦境にあった英国が対日戦回避策から米国の参戦を引き出すための外交努力を行ったかについての本。日本人から見るとWW2は対米戦、というイメージが強いけど、日英戦を避けるための時間稼ぎから、日米交渉を不調に至らしめるための干渉など「前面に出ない」英国の方針の巧妙さは「これは太平洋戦争も英国が起こしたといっても過言ではないのでは…?」と言う気になるには十分かも。いずれにせよ相手の状況の無理解や、理解するための諜報活動がかえって穏便にすませるための正式文書の軽視を招き、疑念と不信からそこになかったはずの危機を顕在化させた側面もあるかもな、などと思ったわけです。
後世から見れば英国の -
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日本における諜報の変遷を、アメリカの立場で検証している一冊。
現在アメリカにとっての極東地域同盟国の一つ日本ですが、戦前戦中のアジアでは全ての白人国家と渡り合える唯一の黄色人国家でした。
それには諜報・防諜の技術が必要であり、日本でも活用されてきました。
本書の焦点は戦後の日本に当てられています。
戦後日本の情報の扱い方がどのようなものか、詳細に解説されています。
どうしても難いものとなりますが最近の総理大臣や拉致問題など記憶に新しい話題も絡んできますので、多くの日本人が関心を持てる内容であると思います。
情報を得て未来を予測し要領良く行動する術は個人でも重要ですが、国家規模となれば必要です。