小谷賢のレビュー一覧

  • イスラエル諜報機関 暗殺作戦全史(上)

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    極めて面白い。ここまでやらないと中東では生き残れないのか、と。陰謀論の世界と隣り合わせの民主主義社会という、イスラエルならではの状況も垣間見える。

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    2020年06月27日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    少し歴史を知っている人であれば、ミッドウェー海戦の際に日本海軍の暗号が解読されていたことは知っているだろう。もう少し詳しい人であれば、山本五十六長官機が撃墜された海軍甲事件でも暗号が解読されていたことを知っているかもしれない。さらに詳しい人であれば、機密文書が流出した海軍乙事件についても知っているかもしれない。海軍乙事件については吉村昭の記録文学が有名であるため、興味のある人は一読してみても良いだろう。

    これらの事件から得られる印象は、「日本海軍は情報の取り扱いに問題があった」という漠然とした印象であった。しかし、本書の説くところによれば、事情はもう少し複雑である。

    本書の内容を語る前に、用語の解説をしておこう。日本語では「情報」と一括りにされるが、英語では Information と Intelligence の2種類が存在する。Information とは文書情報、通信情報をはじめとした生の情報、Intelligence とは Information を多角的に集めて分析を行ったものである。本書では Information を天気図、 Intelligence を気象予報にたとえて説明しているが、言いえて妙である。Information は、読み解くスキルがなければ価値がないのだ。

    日本軍の話に戻ろう。日本海軍、日本陸軍ともに、現場では人数の少なさのわりに情報機関は多くの成果を上げていた。陸軍では有名な中野学校があったのみならず杉田一次や堀栄三といった有能な情報士官を擁していたし、海軍は米英の暗号解読をかなりの精度で実施できていた。しかし、組織全体としては情報をうまく利用できていなかった。

    日本軍における情報利用が進まなかった理由は多岐にわたるが、そのうち3つをピックアップしたい。1つは、情報部の地位の低さである。堀栄三が著書『大本営参謀の情報戦記 情報なき国家の悲劇』で述べている通り、日本軍においては作戦部がエリートコースであり、情報部は生情報を右から左に流すだけの簡単な仕事とみられていた。事実、堀も作戦部を志望していたものの、陸大の成績が作戦部配属に足らなかったため情報部配属となっている。

    ところが問題はそう単純ではない。日本軍は組織として Information と Intelligence を区別しておらず、そのため情報部の地位が低かった、というだけが問題ではない。2つ目の問題は、「優秀な」作戦部が目先の戦術目標達成のために Information をうまく利用できていたことである。

    日本軍の南方進出において、陸軍はマレー半島のことをよく調査してから作戦に臨んでいる。調査は主に作戦部が主導し、結果は知られている通り大成功に終わった。戦術的な情報利用では、目的が明確でタイムスパンも短いため、優秀な人材を集めた作戦部が Information を扱っても問題がなかった。

    しかし、中長期的な情報利用となると話が異なる。これが3つ目の問題で、そもそも日本軍においては中長期的なビジョンを合理的思考に基づいて作ろうとする動きが存在していなかった。このことが情報機関を利用するインセンティブを欠き、情報機関の発言力が弱まり……という悪循環を招いた。

    その他にもセクショナリズムによる情報共有の不作為など、問題点は枚挙にいとまが無い。そして、数々の問題点を眺めて思うことは、現代の日本も形を変えて似たような問題を抱えているということだ。

    堀は日本を「情報なき国家」と評したが、本当のところは「ビジョンなき国家」なのではないか。そう思わざるをえなかった。

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    2020年01月12日
  • 日英インテリジェンス戦史 チャーチルと太平洋戦争

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    情報や諜報という定義について解説してから英国の情報取り扱い状況の説明
    開戦前の日米交渉を英国というプレイヤーを加味することにより見方が個人的には変わりました。40年は日本の出方が様々な要因で後手にまわったのを米国を引き込むことによりアジアでの対日優位を獲得する為にあれやこれやと。面白かった
    情報を精査しつつ自国の国家戦略に組み込み、最善の結果を得る為に活かしていく。国家にとり情報収集の大切さだけではなく、どう戦略・政略ととりあつかい外交で取り扱う危険性と重要性が紙一重な気も。結局はそれを取り扱う機関や人材、決定する人物とのバランスの上でなりたつのかな。かな?と思ったりしました

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    2019年08月28日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    インフォメーションという断片的な情報を集めてそれをインテリジェンスという、最終判断にする。

    それが情報機関の役割なのだが、戦前の陸軍や海軍ではこの一連の流れが上手くいっていなかった。

    情報収集や防諜面では海軍よりも陸軍が徹底していたが、その陸軍にしても作戦部門を重視しすぎてせっかく集めた情報が無駄になった上に、海軍に関しては初歩的な防諜や情報収集でしくじったりとろくなことをやっていない。

    この一連を纏めると、情報機関というのは銀行で例えると審査部門であり、作戦を担う部署が営業部門とする。

    審査部門は営業から上がってきた融資案件や独自に調査した融資先の情報を調べ
    「あの会社は粉飾している」「多くの負債を抱えている」「そもそも主力商品が全然売れていない」「無茶苦茶な設備投資をしている」と判断して「あの会社に融資してもダメです」「あの融資先、貸し倒れますから引き上げますよ」と判断しても、営業部門が「俺達が必死に集めてきた融資をパーにする気か」と反対する。

    その図式が戦前の日本軍のインテリジェンスであったのだが、それが正直な話、今も変わっているとは言いがたい。

    まずはそこを変えていかなくてはならないと思う。

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    2019年08月22日
  • イギリスの情報外交 インテリジェンスとは何か

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    第二次世界大戦時のイギリスの対日情報活動に視点を当てて、イギリスのインテリジェンス機関やその意思決定プロセスに対する説明を織り交ぜながら、緻密に解説されている良書。
    素晴らしい研究をされておりますね。
    小谷さんの様な方が、ぜひ日本のインテリジェンス機関の第一線でご活躍頂きたいと願わずにはいられません。

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    2017年05月07日
  • インテリジェンス ――国家・組織は情報をいかに扱うべきか

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    小谷賢さん待望のインテリジェンス教科書です。他のインテリジェンス教科書と比較すると、ご自身の経歴からかイギリス色の仕上がりを感じます。
    理論一辺倒ではなく、歴史の流れや技術的な内容もあり、自分は飽きることなく一読できました。
    ご自身もおっしゃってましたが、文庫本ではもったいない内容です。

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    2017年05月07日
  • インテリジェンス ――国家・組織は情報をいかに扱うべきか

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    [Infoのその先]日本においては80年代頃から議論が活発化し、今日においては一般的にも知られるようになった「インテリジェンス」。国家が必要とするそれを歴史・組織・統制などの多様な観点から概説した作品です。著者は、国際政治学者として活躍し、本著の他にもインテリジェンスに関する作品を世に送り出している小谷賢。


    「そもそもインテリジェンスって何?」、「インテリジェンスがなぜ必要なの?」という基礎的な問いに答えるところから筆が起こされているため、幅広い方にオススメできる一冊です。インテリジェンスにまつわる歴史的エピソードや出来事もあわせて解説されているため、興味を絶やすことなく読み進められるのも評価できるところです。


    日本におけるインテリジェンスについてもページが割かれているのですが、筆者が本書で述べる提言は、実現可能性をしっかりと考慮に入れた現実的なもののように感じました。倫理的問題や報道の自由などの他の規範とどう折り合いをつけていくかという点にも話が触れられており、バランスのとれた内容だと思います。

    〜インテリジェンスの究極の目的は、「相手が隠したがっていることを知り、相手が知りたがっていることを隠す」、すなわち彼我の差を生み出すことなのである。〜

    インテリジェンスの教科書として☆5つ

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    2015年02月02日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    本書は多くの参考文献や一次資料を参照して書かれており、為になる本だった

    インテリジェンスを学ぶ教材として日本軍はのそれは適している。我々日本人にとって身近に感じられるし、敗戦によって全容が明らかになっているからだ。ところが日本は情報戦いに負けたというイメージから日本軍のインテリジェンスが劣ったものであっかのようにおもわれている。たしかに米英ののうに莫大な予算と機材を投じることはできなかった、いや職員たちは安い予算で活動に従事していたといえる。しかしなかなかどうして日本軍のインテリジェンス組織は健闘し数々の成果を挙げていたのだ。
    しかしながら陸海軍全体からみればインテリジェンス部門は軽視されており(それを保管できるような日本政府の情報機関も存在しない)道を誤るべくして誤ったことことが後半に示されている


    ・戦前には米の暗号をほぼ解読していた。戦争中にも米英の暗号をかなり解読できていたが米英も対策した
    ・中国は防諜意識が特に低かった。中国軍の暗号は完全に解読できており、日本軍は常に機先を制することができた。重慶政府に渡った連合国の情報は日本に筒抜けだった36p
    ・ソ連国境警備隊の暗号を破るために、彼らの官僚主義的なところを利用し、わざと報告電文を打たせるようしむけた。それを傍受をしては比較することをくりかえしてついにこれをね破ったp38
    ・対ソ連情報活動はその閉鎖性と防諜意識のたかさに困難をきわめたp50
    ・相手が流す欺瞞情報も偽とわかってさえいれば、流す意図を読むという点でそれなりに有効であるp50
    ・クーリエを利用した活動で作成したソ連鉄道の運用情報は、ポーランドとの情報交換材料としてもとても役に立ったp55
    ・大戦前夜の陸軍はソ連や中国、南方の欧米植民地(現東南アジア)の諜報で成果を挙げたが、対米諜報は海軍や外務省の仕事と見ておりほとんど関わらなかったp66
    ・日諜報はソ連側のスパイを二重スパイに仕立てようとしたが、NKDVの調査尋問が念入りであるため、対策を教育しておかないとまず成功しなかった。p71
    ・226事件の戒厳令で、戦艦長門についての機密情報漏洩が明らかになった。海軍は独自の防諜組織をもっていなかったため憲兵に依頼し四年後に解決したp73
    ・海軍は米のストリップ暗号を終戦まで解読できず、陸軍が解読に成功していたことも知らなかったp84
    ・第三章では海軍の諜報活動と防諜が取り上げられている。通説通りお粗末なものだったようだ。
    ・陸海軍とも情報分析のポストは軽視されており、一時的なポストとして将校にあてがわれていた。それゆえ情報分析の専門家はそだちにくかったp116
    ・中原会戦は情報戦の顕著な勝利であった。日本軍は特情(傍受)で中国軍の手の内 を把握していたにとどまらず、偽情報でを流して中国軍を混乱させた。

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    2014年02月10日
  • インテリジェンス ――国家・組織は情報をいかに扱うべきか

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    インテリジェンスという言葉は佐藤優氏の本を読んだときにはじめて知ったのですが、「国益のために収集、分析、評価された外交・安全保障政策における判断のための情報」がどのようなもので、どう使われているかを学ぶのに手軽な本だと思います。

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    2013年05月31日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    ネタバレ

     戦前日本のインテリジェンスを知ることは、今後の教訓を得るためにも、重要だ。この本は、「戦前日本のインテリジェンスに関してその具体像を描き、日本のインテリジェンスの特色について考察してい」(P.6)る。

     日本のインテリジェンスは、決してそれぞれの技術や能力が低かったのではない(「戦前日本の通信情報能力の高さが部分的にうかがえる。」P.23)。「インテリジェンスを扱う上で特有の問題が存在していた。それらは主に、組織における情報機関の立場の低さ、情報集約の問題、近視眼的な情報運用、そして政治家や政策決定者の情報に対する無関心など、であった。」(P.194)
     具体的には、
    (1)組織化されないインテリジェンス
    (2)情報部の地位の低さ
    (3)防諜の不徹底
    (4)近視眼的な情報運用
    (5)情報集約機関の不在とセクショナリズム
    (6)戦略の欠如によるリクワイアメントの不在
    があったという。

    「この時期の日本のインテリジェンスは比較的うまく機能していた。その要因は、①対外危機が顕在化しており情報収集に余念がなかったこと、②情報の重要性を認識していた元勲世代の存在、③当時の超大国であったイギリスからの情報提供、などが挙げられる。」(P.10)

     「ヨーロッパの動きに比べると、日本は明治期からほとんど何も変わらないままの組織運用であった。[…]昭和に入ると日本のインテリジェンス機構は停滞してしまい、一九三〇年代後半まではほとんど大規模な組織改編は行われなくなる。基本的な陣容は、陸軍参謀本部第二部、海軍軍令部第三部がそれぞれ中央軍事情報部としての機能を有した。そして陸軍は外国の通信を傍受する通信情報部、中国大陸から満州にかけて派遣された特務機関、海外の在外武官などを海外での情報収集組織として利用し、国内においては憲兵隊に膨張機能を持たせたのであった。他方、海軍も通信情報部や特務部、在外武官から対外情報を収集するような仕組みになっていた。」(P.12)

    「公開情報から情報の断片を集め、それらを熟練の情報分析者が組み立てていくと、有効なインテリジェンスとなる」(P.19)

    「[陸軍、海軍、外務省の]三社を併せれば、全体としては相当な情報が蓄積されていた」(P.21)

    「太平洋戦争中から英米の情報組織は、日本の暗号解読能力を適切に把握しており、むしろその能力を脅威と捉えていた」(P.22)

    「(一九二一年)」段階で陸軍は暗号解読に対する認識に遅れがあり、ターゲットがソ連であったことから、米英暗号の解読に関しては当初海軍の方が秀でていたようである。[…]陸軍が本格的に暗号解読の重要性を感じたのは、一九一八~二二年のシベリア出兵が契機であった。」(P.26)
    「陸軍は、米国務省の[…]外交暗号を解読していたのである。当時最高の解読能力を有していたイギリスの暗号解読組織やドイツの暗号解読組織ですら[…]解読していなかったので、この解読能力は相当なものであった」(P.30)

    「暗号通信の保全に関しては、[…]一九四三年個半の時期まで対策が施されることがなかった」(P.31)
    「軍部は首相周辺や外務省の動静を通信傍受によって把握していた」(P.34)
    「偽情報とわかっていれば、相手が偽情報を流して真意を隠す意図を探ることができるため、偽情報の入手もそれなりに重要である。」(P.53)
    「地味な定点観測こそ情報収集の原点である。」(P.54)
    「決定的情報を入手できない状況にあっては、公開情報の中に埋もれている断片情報に頼るしかなく、まずは入手したピースの断片を根気よく組み上げていくしかない」(P.59)
    「東南アジアにおける陸軍の情報活動を概観してみると、シンガポールにおける英軍の敗北は必然であった[…]。陸軍は事前にマレー半島の軍事情勢や地誌情報を調べ上げ、的となる英軍に対しては内部分裂が起こるように工作していた」(P.65)
    「戦前、防諜活動に力を注いでいたのは陸軍であった。[…]秘密裏に防諜活動を行っていた。」(P.67)
    「海軍の情報組織は一九〇九年以来、一貫してアメリカを情報収集のターゲットとしてきたため、通信情報や人的情報の資源はほとんどそこに投入されていた。」(P.80)
    「当時日本はメキシコから情報を運び出すために、メキシコでの情報網や輸送手段の確立に腐心しており、メキシコの太平洋岸の都市や中南米諸国が拠点として選ばれていた。」(P.99)
    「当時の日本海軍の膨張意識の甘さ、そして自浄作用のなさは、さまざまな問題を生じさせており、その後の海軍の戦略に与えた影響を考えると、どれも深刻なものであった。」(P.106)
    「当時の日本軍における情報分析部門は、不十分ながらも「インテリジェンスを生産」する意識を有しており、価値判断を加えた情報を査かく資料と称していた」
    「問題は、すぐれた情報分析官、もしくは民間専門家の慢性的な不足であった。」(P.114)
    「日本の場合、情報畑でずっとやっていくというスタッフは少なく、専門性を身につける前に他の部局へ異動させられることが多かった。」(P.115)
    「陸海軍の指導層は、情報分析の重要性に関してはあまり理解を示さなかった。」(P.117)
    「日本軍の場合、元来軍部が情報部を有することの構造的な問題点に加え、「作戦重視、情報軽視」の考えが根強かったので、作戦部と情報部の立場を平等にした上で情報を共有することは極めて困難であった。」(P.121)
    「陸海軍の情報部同士が連携してインテリジェンス活動を行うのも難しい状態であった。」(P.137)
    「インテリジェンスが有効に機能するためには、組織間の水平的協力関係と情報の共有が不可欠である。」(P.139)
    「(情報の利用の)問題に対する鍵は、情報更新の頻度にあろう。」(P.168)

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    2013年04月21日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    日本軍は、太平洋戦争で情報戦において、英米に大きく負けていた、とする定説とは、ちょっとことなる事実を提示してくれる一冊です。

    確かに、日本軍という組織としてみれば諜報を軽んじていたようですが、情報を扱う部署では、職人技ともいえる暗号解読や情報収集を行っていたようで、陸軍などはアメリカの暗号もおよそ解読していたのではないか、とのことです。

    ただ、軍部エリートの集う作戦立案の部署からは軽んじられ、実際的にはあまり役に立てられなかったそうで、ここにも日本に今昔問わず見受けられるセクショナリズムの弊害が健在だなあ、と感じました。

    それにしても、驚くべきは、日本軍が育てた情報戦エリート達は、1941年の開戦前の段階で、日本が4年ほど戦って国力が尽きて、ソ連が攻めてきてジ・エンド、というシナリオを正確に読んでいた、という点です。そこまでわかっていたなら・・・

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    2012年08月21日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    新たな視点を得られた良書。
    日本軍の情報戦略的な失敗は常識化しているが、それはインテリジェンスとしての情報を全く持っていなかったという事では決して無かったのだ。感心の低さからくる人員等の配分こそ他国に明確に劣っていたが、インテリジェンスを獲得する能力自体は、特に陸軍においては決して引けを取らなかったようだ。
    結局、組織的な構造、関心の低さ、戦略の欠如等がインテリジェンスを無駄にしてしまうという事になった。作戦部の優越性などからも、いかに情報部が軽視され、無意味な組織構造をもたらしてしまったかが窺い知れる。
    現状の日本においても、ここから学ぶべき事が多いように感じる。むしろ、その体質は基本的に変わっていない。

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    2012年03月25日
  • インテリジェンス ――国家・組織は情報をいかに扱うべきか

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    諸外国のインテリジェンスの歴史だけでなく、インテリジェンス理論についても少しわかった。日本はこの分野でかなり遅れているということを再確認した。

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    2012年02月17日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    旧軍のインテリジェンス能力は巷間で言われているほど低くなく、むしろ高かった。問題なのは情報を有効に使えなかった作戦部門にある。情報を有効に使えないのは今も昔も日本のデフォなのか…?

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    2011年05月31日
  • イギリスの情報外交 インテリジェンスとは何か

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    第二次大戦直前のイギリス外交が、インテリジェンスをいかに利用し外交政策に反映させていたかが良く分かる良書。著者の博士論文が下敷きになっているだけに完成度が高い。

    情報の入手過程よりも分析・評価・政策決定の描写に重点が置かれていたのが良かったと思う。政策決定者の視点の偏りによって獲得された情報の評価が大きく変わるというのが興味深かったが、情報が政策を決定するのでもなく、政策決定者が恣意的に情報を取捨選択するのでもないということ(どっちが先かという問題ではなく相互に影響しあっている)を忘れてはならない。

    また、政府上層部での情報共有のあり方についても示唆的だった。重要な情報であればあるほど、機密漏えいのリスクを犯しセクショナリズムを無視してでも幅広く共有して意思決定に役立てようとしていたイギリスの制度には学ぶべきものがあると思う。

    具体的な内容に関して言えば、「我々はこの時代の国際関係を日米関係、日英関係と二国間関係から定義しがちになるが、幅広く日英米関係を俯瞰した方がより理解が深まるのである。1940年からチャーチルが抱き続けた極東構想は、日英の対立にアメリカを巻き込むことであった。この大戦略が達成されれば、後の問題は全て解決したのである。」とあるように、三国関係の中でイギリスがいかに自己の利益をインテリジェンスを用いて最大化しようとしたかということが時系列的に述べられている。

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    2009年10月04日
  • 日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか

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    一般に「低レヴェル」と言われる戦前期日本軍のインテリジェンスの実力を再考。対象は太平洋戦争に限られるが、豊富な史料に基づき様々な事例を紹介している。
    日本軍のインテリジェンス入門書として最適のもの。
    2007年度山本七平賞奨励賞受賞。

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    2009年10月04日
  • 世界のインテリジェンス 21世紀の情報戦争を読む

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    旧体制が崩壊するとき、情報組織の活動が活発になる。。。そんなこと関係ね〜などと寝ぼけている日本は亡国あるいは衰亡の危機でもある。諸外国の工作を防ぐ手立てがないのは、非常に馬鹿げている。

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    2009年10月04日
  • エニグマティカ 1

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     1929年英国から始まる元英国暗号解読官であった主人公の日本へ帰る為の物語
    絵柄にクセがあるが、後半にかけて物語にドライブ感が出てきたので、2巻も楽しみ。

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    2026年07月13日
  • ファイブ・アイズ――五カ国諜報同盟50年史

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    本書は実際にインテリジェンス機関で働き、ファイブ・アイズ関連の作戦に携わった著者が書いた本で、ファイブ・アイズが誕生した経緯はもちろんのこと、これまで未公開であった情報が満載である。またインテリジェンスの意義や今世紀における脅威とそれに対抗するためのファイブ・アイズ内での情報共有、育成など、情報を分析する者としての矜持も本書で伝達する。

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    2026年05月10日
  • モサド 暗躍と抗争の70年史

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    イスラエル国家の安全保障のためなら暗殺行為も厭わない組織”モサド”の歴史がわかる本。
    スパイ小説さながらの刺激的な内容だった。
    イスラエルを取り巻く環境も勉強になった。

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    2026年01月27日