911のテロ以降、情勢を収集・分析し提供する組織から、暗殺リストを基にドローンでアメリカの敵を消す軍事組織に変貌を遂げるCIAを描いたノンフィクション。
時系列ではなく、現場の工作員から大統領まで登場人物が多く読みづらい。
しかし、軍隊を持つ国防総省と情報収集・分析から軍隊を持とうとするCIAの役
...続きを読む所間の権力闘争は見どころ。本来のヒューミントを中心とした情報収集能力の低下もしかり。
テロリストを擁護するつもりはないが、相手国家への主権侵害が恐ろし過ぎる。
著者の暗殺に対する批判的な姿勢は、アメリカ人の良心が生きていると感じることができるのが唯一の救い。
ティム・ワイナーの名作「CIA秘録」で描いた投機的秘密工作の失敗以降の話が楽しめた。
映画ホースソルジャー、13時間ベンガジの秘密の兵士、ゼロダークサーティを理解するための参考図書にもなる。