池田 美紀のレビュー一覧

  • CIAの秘密戦争 変貌する巨大情報機関

    Posted by ブクログ

    ピューリッツァー賞受賞記者が挑むアメリカの対テロ戦争の内幕。ビン・ラディンを筆頭としたCIAによる世界規模の”人間狩り”がメインテーマ。ターゲットの顔がわからないところから諜報活動が始まり、輻輳する真偽の怪しい様々な情報をどう捌くか/割り切るかに悩みつつ、CIA, ペンタゴンの米国内での小競り合いなど事実はスパイ映画より奥深いんです。

    0
    2024年08月17日
  • CIAの秘密戦争 変貌する巨大情報機関

    Posted by ブクログ

     冷戦時代におけるCIAの活動として、ソ連および衛星国の秘密情報を盗み取る、偽情報を流す、心理作戦を仕掛けた。ところが、ソ連崩壊以降、諜報活動は減少して、それに伴いCIAの予算も削減された。そんな最中、21世紀初めに9.11同時多発テロが起きた。これをきっかけに、CIAは大統領行政命令以降控えていた秘密戦争を再開した。加えて暗殺ドローンを導入したことで、CIAは人間狩りすなわち特定個人に向けてのインテリジェンス活動が本格化する。かつて20世紀前半、戦車と航空機が世界大戦を左右したように、また20世紀後半、核弾頭と大陸弾道弾が世界情勢の均衡に影響を与えたように、暗殺ドローンの導入によって、これま

    0
    2024年07月11日
  • CIAの秘密戦争 変貌する巨大情報機関

    Posted by ブクログ

    日本では詳しく伝えられることの内、9.11以降のアメリカの“テロとの戦い”の内幕。

    驚きました。CIAが映画さながらの暗殺機関に変貌していたとは。ちょっと前までCIAは、巨大な官僚組織で、十分なインテリジェンス活動は行えていないと言うイメージだったんですが、9.11で息を吹き返しましたね。

    そしてもう一つの驚きが、アメリカ軍自体が、独自の諜報機関を養成している事。本書中で、「CIAが準軍事組織と化し、軍がインテリジェンス機関と化す」と言う様な事が書かれていますが、正にそのような、どっちがどっちなのか、良く分からない混とんとした状況になっている様です。

    それと確信したのが、やっぱり“テロと

    0
    2018年01月12日
  • CIAの秘密戦争 変貌する巨大情報機関

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    911のテロ以降、情勢を収集・分析し提供する組織から、暗殺リストを基にドローンでアメリカの敵を消す軍事組織に変貌を遂げるCIAを描いたノンフィクション。

    時系列ではなく、現場の工作員から大統領まで登場人物が多く読みづらい。
    しかし、軍隊を持つ国防総省と情報収集・分析から軍隊を持とうとするCIAの役所間の権力闘争は見どころ。本来のヒューミントを中心とした情報収集能力の低下もしかり。
    テロリストを擁護するつもりはないが、相手国家への主権侵害が恐ろし過ぎる。

    著者の暗殺に対する批判的な姿勢は、アメリカ人の良心が生きていると感じることができるのが唯一の救い。

    ティム・ワイナーの名作「CIA秘録」

    0
    2019年05月27日
  • CIAの秘密戦争 変貌する巨大情報機関

    Posted by ブクログ

    「CIA」と聞いてイメージするものの実体は現代では存在しないことがよくわかった。すでに軍と見分けがつかなくなりつつあり、単なる暗殺部隊のようにも描かれている。
    過去には「我々はモサドとは違う」組織だったが、すでにかこのものになりつつあることがよくわかる。

    0
    2018年02月25日
  • CIA極秘分析マニュアル「HEAD」 武器としてのインテリジェンス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【206冊目】うーん、半分の長さで同じことが書けるような気がする……HEADを活用した分析例が例になっていない気もするし……まぁ、本書記載のとおり、HEADを使いこなせるようになるためには訓練が必要ってことに尽きるのかな。
    ・成果物の顧客を意識する
    ・短く、「Yes/No」で回答できない命題を設定する
    ・命題を10程度のドライバーに分割する
    ・専門家が陥りやすいバイアスに注意する
    …ってあたりがエッセンスかな。
    船上での時間つぶしにはなりました笑

    0
    2017年09月09日