佐々木常夫のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
これは良書。著者は東レの元取締役。一番業務多忙なポジションにいる中で、長男の自閉症と妻のうつ病、そして単身赴任という何重苦の中から、最短距離で最大の成果を生み出す仕事術とマネジメント術を磨かざるを得なかった。
良い意味で会社勤めの鑑とも言えるような言葉が数々書かれてある。
逆境に立ち向かう言葉として留めておきたいのは、
「それでもなお、人を愛しなさい」
「何のためにこんな苦労をしているのか…(中略)…要は、自分が出会った人生であり、自分が選んだ人生なのだ。それは運命として引き受けるしかない。恨んでも愚痴を言っても、事態は変わらないのだ」
なんとなく前向きな気持ちになれる。 -
Posted by ブクログ
感想
運命を引き受ける。その中で頑張る。結果は出ないかもしれないが、頑張らなければ何も生まれない。
佐々木常夫さんのお母様の教えであり、この本に書かれていたことの根幹にあると思う。
似たようなことは多くのビジネス書に書かれているかもしれない。しかし手紙調の表現によって、あたかも直接指導を受けている感覚を得られる。
彼の人生における出来事は、下手なドラマでは過剰演出だといって却下されそうなほど凄まじい。正直私のこれからの人生が同じようになると知っていたら尻込みしてしまうだろう。
仕事、家庭、どこにおいても一般とされる量を上回る過度なストレスに晒されながらどちらもやり抜いた方の経験談。ひとつひ -
Posted by ブクログ
妻が鬱病、息子が自閉症となり毎日18時に退社しながら社長にまでのぼりつめた著者。
強制的に早く帰らなければならない状況でどのように仕事を進めてきたか実践してきただけに説得力がある。
基本はムダを省き、やるべき事の優先順位を決め計画を立て実行する。当たり前の事である。全ての仕事にデッドラインを設ける。
人生も同じ。向こう3年で何を為すか?
ゴールから逆算をする。
人間力についても述べられていた。
最後はパッション、情熱。
上の人間が情熱を持って語らないと部下は動かない。どれだけ本気かが大事である。本気でなければ部下は気づく。
本気になれ! -
Posted by ブクログ
家族のサポートと仕事を両立させながら東レの取締役まで昇進した著者による課長の入門書。課長に昇進したばかりの架空の人物に向けて書いた30通の手紙を通じて、課長という仕事に従事する人々を応援する一冊。
社会人になって間もない頃にヒットし、いつか読もうと思っていた。よくある日本企業の根性論、人生自慢盛りだくさんの内容とは一線を画し、限られた資源を有効活用して成果を出すためのtipsを紹介している。How to 本はあまり好きではないが、ミドルマネジメントに関して具体的に示した本がそもそも少ないので、参考になる方も多いと思う。一部多読不要論、父親不要論など「?」な内容があるのはご愛敬か。