釈徹宗のレビュー一覧

  • 日本霊性論

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    内田さんと釈徹宗さんの、霊性についての合本。
    内田さんの担当した前半部分はいつもの内田さん、というかんじやけど、釈さんの後半部分はがちがちの宗教、霊性論。
    前半はめちゃくちゃおもしろかったけど、後半、むずかしかったなぁ。
    新書の割に三〇〇ページ超、文字も明らかに小さめで、かなり気合の入った作品なのかな、と思った。

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    2014年12月29日
  • 現代霊性論

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    宗教だとか霊性だとかっていうのはよくわからないけど、どっかでいろんな大切なこととつながっているんやろうなぁ、ということを思った。
    このお二人が本書のなかでしゃべっていることも、人間にとってとても大切な作法のはず、なんやと思う。

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    2014年12月24日
  • 日本霊性論

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    子どもに教育を与えるのは、子ども個人の生活を向上させるためではなく、すべての世代を含めた集団維持のため、という理論に納得。

    ──学びというのは自分の手持ちの価値観では考量できぬもののうちに踏み入ることです。具体的な知識や技術を学ぶことではなくて「自分にはそれが何を意味するかわからないもの」に敬意と好奇心をもって接近する作法を学ぶことです。──

    内田と釈の講義録だが、第二部の釈は鈴木大拙に関する概説という感じで、内田ほど独特の考察がない。しかし、グループホームの運営など社会活動家としては評価できる、学者肌でない。釈は対談を見るに、内田にあまり強烈なつっこみをしないので相性がいいのだろうな、と

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    2014年09月29日
  • 宗教は人を救えるのか

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    「老・病・死」に関わる苦悩に向き合うために、仏教を中心に様々な宗教体系から学ぼうとする試みで、丁寧でしっかりとした解説は、大いに納得、引き込まれるものがある。

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    2014年07月30日
  • 聖地巡礼 ビギニング

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    面白かった!この本に沿って実際その場に行きたくなります。でも私は何かを感じ取れるかなぁ。地理好き歴史好きさんにおすすめ!

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    2014年07月08日
  • 聖地巡礼 ビギニング

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    ネタバレ

    大阪、京都、奈良の聖地を旅しながらの対談集。論者ふたりが博識なのでおもしろい。三輪の話がもう少し厚ければ。
    民俗学とか宗教学の学者が文献漁って、いじりながら書いた研究書よりおもしろい。

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    2014年04月28日
  • 聖地巡礼 ビギニング

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    「霊性」などという単語に拒絶反応がある人には勧めない。
    内田樹と釈徹宗が、今の傷ついた日本人には日本的霊性を賦活させることが必要で、そのための手段として聖地巡礼を実際にやってみた、体験的ルポ。第一陣として3階に渡り、大阪、京都、奈良を巡ったもの。
    内田曰く「大阪は世俗の力によって本来の霊的エネルギーが枯渇している。だから、さらに世俗的な都市計画を立てて、箱物つくったり、カジノを建てようとしたら、霊的な力はますます衰えていく。それに比べて京都は、霊的なポテンシャルを近代化した都市の中でも高めに維持することに成功しています。奈良は、さらに霊的なエネルギーが生き残っている。」都市化によって人間が本来

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    2014年03月09日
  • 聖地巡礼 ビギニング

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    船岡山は昔いったことがある。四天王寺さんの西門の春分の日はいつも大変な人出。美輪さんは一度登拝したいと思ってまだだった。やる気になったなー。

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    2014年02月16日
  • 聖地巡礼 ビギニング

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    地元が舞台だったのですごく興味深かった。京都の不浄なものが流れ着くので大々的なお祭りを行うんだな。奈良や京都も行ったことはあるけど、深くは知らなかった。清水寺から死体を投げ込んでいたかもしれないってすごいな。まさに清水の舞台から飛び降りるみたいな、あとがないって意味なんだね。

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    2014年01月23日
  • 現代霊性論

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    むらいさんにお借りしました。内田先生と浄土真宗のお坊さん・釈徹宗さんが大学で行った講義を本にしたもの。
    霊性、スピリチュアリティというのをキーワードに、現代の各宗教について、日常にある占いや「いただきます」といった行為が持つ宗教的(霊的?)意味について考察。靖国とか、オウムとか、話題が幅広。現代宗教の体系図も。おもしろいです。

    印象に残ったのは・・・
    ・「賢しらに」宗教性を否定することの憎たらしさ(「無宗教葬」の傲慢さ、六曜入りカレンダーと安息日としての日曜日、女人禁制の山と性同一性障害)
    ・「自分」「自己」が確立するほど幸せを感じづらくなる
    ・いったん自己を潰す方法
    ・イヤホンは都会で暮ら

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    2013年10月09日
  • 自然を生きる

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    なかなか不思議な順番で読んだ。。この前に祖師仏教を批判する呉智英さんの「つぎはぎ仏教入門」を読んだんだけど、変に影響を受け視野が狭くなることなく読めただろうか。さておき、真宗と臨済宗なお二人の対談です。玄侑さんはTVで何かの番組にでられたときの印象がよく、「禅的生活」なんぞを読んでいたりする。作家としての玄侑さんの作品は読んでいないけど・・。

    関係性に自ずから巻き込まれることを「縁起の実践」とし、積極的にかかわりながらも関係性にはこだわらないとする「空の実践」との部分が今に響きました。関係性にこだわるあまりに巻き込まれることをしない自分がいるのは確かであり、またここがとにかくも頑なな部分でも

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    2013年08月26日
  • 現代霊性論

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    宗教のことをリラックスして語った本。占いも宗教なんだな〜。自然豊かな学内寮で暮らす学生は感覚回路が全開になる→自分が山登りしてる時の感覚と同じだと思った。名歯科医の話も、現在自分が歯科通いなので、なるほどな〜と感心。

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    2013年06月01日
  • いきなりはじめる仏教入門

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    仏教についての学習をいきなり始めたかったという自分の思いのまま、そしてこの本の題名に飛びついて一気読み。両人のお話は一度生で拝聴したことがあったが、なんといってもナイスコンビネーション。楽しみながら、そして内田さんの思わぬ話題展開に振り回されながら、時々笑いを挟みながら、仏教のなんたるかを概括してくれる良本。続編にも目を通してみたいと思わせる位には、面白かったです。

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    2012年12月20日
  • いきなりはじめる仏教入門

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    続きがあると知らなかった。。。

    仏教入門というより、内田氏の宗教観を釈流仏教解説で紐ほどいていくもの。

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    2012年10月18日
  • 法然親鸞一遍

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    法然・親鸞・一遍を比較しつつ、三者の特徴を浮かび上がらせている。
    宗教論における比較の使い方などもわかったのは思わぬ効果。

    三者のなかでは親鸞に重点が置かれている。
    とはいえ、法然・一遍の部分が薄く放っていない。
    それぞれの信仰上における解釈を著作を引用しつつ解説しているので、わかりやすい。特に、あまりスポットが当たらない一遍の主張の部分を知れることができたのがよかった。

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    2012年06月30日
  • はじめたばかりの浄土真宗

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    あの世からこの世、彼岸と此岸、hereとthere、これら遠く離れたところを行き来して、物事を見つめようというのが宗教性なんですな、と理解。客観視の究極の形か。

    また、善業を積み重ねることで浄土にいけるという考え方は子供的な浄土観であり、人間中心主義に過ぎないというのが、なるほどー。念仏をたくさん唱えて善業ポイントを稼げば天国にいける権利を得られる、つまり自分の力でなんとかできるのだと考えることこそが甘い、そもそも人間の考える善悪の判断など移り変わるもので、あなたの善悪判断基準は、こことは違うあの世や彼岸で通じるという保証など何もない、だから「他力本願」なのだというのが親鸞なのかなと思った。

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    2012年06月30日
  • はじめたばかりの浄土真宗

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    実に刺激的で面白い。身を乗り出したくなるような話題が次々登場するので、一気に読んでしまった。

    ・「尊師は空を飛ぶんです」と言うオウム信者の若者に対してどう応ずるのがいいのか。

    ・「創世記」の「イサク奉献」は何を意味するのか。

    ・この世の成り立ちについて「何も知らない。わからない」という自覚がニヒリズムに結びつかないためには何が必要か。

    ・「オカルト」と科学の境界線とは何か。

    もちろん、これらについて述べられていることがぜーんぶわかった!というわけではない。最後の対談でお二人がおっしゃっているように十年くらいかけて繰り返し読んでいきたい。

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    2012年06月15日
  • いきなりはじめる仏教入門

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    合気道の道場で神棚を拝み、大学では賛美歌を歌い、いずれ菩提寺で戒名をいただく「シンクレティスト」内田先生と、浄土真宗の僧侶である釈先生による、丁々発止の往復書簡。いやあ面白かった。

    宗教的な態度とは「世界と存在を超えるもの」に対する謙虚な構えであるという内田先生の言葉に、まずはうんうんと納得する。

    「喩えて言えば、『どういうルールで行われているのかわからないゲームに、気がついたらもうプレイヤーとして参加していた』というのが人間の立ち位置だと思います。
     このときに、『私には分からないけれどもこのゲームを始めたものがあり、そうである以上、このゲームにはルールがあるはずだ』というふうに推論する

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    2012年06月13日
  • はじめたばかりの浄土真宗

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     これ実は単行本で別の名前ででていて、あとがきに内田さんが注意しているのに、また、文庫本で買ってしまった。

     なんか、宗教の本に惹かれるところに自分の弱さや疲れが感じされるが、あまり自分を責めないでおこう。

     内田さんが浄土真宗のお坊さんである釈さんんにいろいろ厳しい質問をして、釈さんが答えるという手紙文のやりとり形式。

     内田さんの最後の「釈先生の話をきいていると、本当に日本の仏教っていいなあって気がしてきます。宗教がもたらす美徳があるとしたら、その最大のものは寛容だと思うんですよ。」(p163)

     これにつきるな。自分の宗教の中での寛容さだけでなく、その外、他の宗教や無宗教的な人へ

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    2012年06月03日
  • 自然を生きる

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    剛速球の対話が最後までゆるみなく続く。なんだろう、話されている内容を「理解する」というよりは、すごい試合を観戦しているような気分になった。

    縦と横を大きなテーマに据えながら、浄土真宗、禅宗、儒教と道教、神道からさらりと西洋哲学やキリスト教にも足を伸ばし、二人の会話はどんどん広がっていくと同時に緊密になっていく。

    あとがきで釈先生が「酔っぱらったような気分になった」と書かれていたが、読者もしばしば酔っぱらう。私自身、酔っぱらってしまったクチだが、あえて「この本を誰に薦めたいか?」と聞かれたら、「宗教ってなんやろう、わけわからん」と思っている人に、と応えたい。

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    2011年11月29日