釈徹宗のレビュー一覧

  • 天才 富永仲基―独創の町人学者―(新潮新書)
    大乗非仏説だけの知識で読んでも、十分に天才っぷりが伝わってくる。つーか、筆者が心酔していることが伝わってくる。と、同時に「加上」という考え方の理解が深まる。とても読みやすいとは言い難い文体だが、ありあまって勉強になったので、読んでよかった。
  • 日本人にとって聖地とは何か
    聖地巡礼シリーズの鼎談集

    公開講座として、各講師を招いての話
    倭人は、海の民であること。
    大阪天満宮と将軍社の関係とか
    いろいろ面白いことはありました。
    でも、でそれが・・という感じも否めない気がしました。
  • みんな、忙しすぎませんかね?~しんどい時は仏教で考える。
    久しぶりに肩の力が抜ける本。

    高齢化社会になって、死とは何か、考える人が多くなった。
    やはり、殆ど宗教について考える事がない日本人は、最期に惑うだろう。孤独死、とは言うが、死とはそもそも孤独であり、それとどう向き合うか。

    考える契機にどうぞ。
  • はじめたばかりの浄土真宗
    「倫理」と「常識」がおんなじで、コードを共有しないところで、判断をすることが、陳腐なこと、全く同感した。
  • なりきる すてる ととのえる もう苦しまないための『維摩経』講座
    原文、現代語訳、著者のくだけた意訳、解説・・が入り乱れてレベルが合っていないので少々読みづらい。もう少し編集側に仕切る力がほしかった。いいこと書いてあると思ったところを断片的に抜き出したが・・


    P117 苦しい時に、そのことに身も心も支配されてしまわないよう自分をクールに観察して執着から離れ、利...続きを読む
  • 街場の平成論
    内田先生の編纂である『待場』シリーズでの平成論
    平田さんの日韓の関係の話。
    白井さんのポストヒストリー(歴史の終わり)について
    の2編が面白いと思いました。
    釈さんの宗教論。宗教の多様化、多元化についても面白い
    と思いましたが、論としてはちょっと疑義があるというか
    そんなことできるのかなあとの思いに...続きを読む
  • 街場の平成論
    限られたページ
    限られた枠組み
    の中で語られる「平成論」で
    あるがゆえに

    もうちょっと 読み進めてみたいな感
    もうちょっと 論考を進めて欲しいな感
    が 出てきてしまう

    それでも
    鷲田清一さんの
    「小さな肯定」論は
    かなり面白く読ませてもらいました
  • 街場の平成論
    9人の識者により、各テーマについて「平成」をまとめたもの。
    編者が冒頭に指摘したように、統一的理論があるわけではなく、読後感はもやもやとしたものであるが、個々の論考は短く読みやすい。
  • 70歳! 人と社会の老いの作法
    サブタイトルに老いの作法とあるが、宗教を絡めて世情に切込み著書の考えを述べた本。対談形式のまとめで読みやすい。なるほどと思うこともあり勉強になった。
  • 70歳! 人と社会の老いの作法

    75歳にして思うこと

    私も、本年、75歳に突入して、どんな本かな?と、興味半分読み始めた。
    何年かすると、私も、いつかは、老いて死んでいかねばならないのかなと少し寂しくなった
     他の、五木寛之さんの本を読んで、五木寛之さんの人生観が、私たちに近いものがあり共感を持っていたが、この本は、釈さんの意見に添った感じの内容が...続きを読む
  • 聖地巡礼 ライジング  熊野紀行
    内田樹 釈徹宗 熊野信仰

    多くの人が、熊野の宗教性(生命の源流、極楽浄土、死の国)に 魅力を感じるのは、自然崇拝、神仏習合、神への畏怖、信仰者を排除しない解放性にあるのだと思う


    熊野の宗教性
    *神道、仏教以前の神仏習合→仏が神の姿になる
    *山、海、岩、滝、石を神とする自然信仰=籠りの場
    *一遍...続きを読む
  • 法然親鸞一遍
    NHK 100de名著で放送された歎異書が面白くて、釈撤宗の本を探して読みました。
    歎異書は親鸞のみでしたが、本書で、法然と一遍についても学べて、また違う観点でも勉強になりました。特に、一遍の全てを捨てて、自由な感じが、悟ってるな〜、という感じでした。めっちゃ素人感想です。
    個人的には、この三者の中...続きを読む
  • 聖地巡礼 コンティニュード 【電子限定 写真カラー版】
    今回は対馬。いつものようにGoogleEarthで見ながら
    読み進めましたが、対馬はなかなかGoogleでも補足
    されていな部分が多く・・・ちょっと残念。
    今回は、日本の古層と神話の始まり。日本と海外のインターフェースというのがキーワード。
    表紙の和多都美神社の海の鳥居がとても素敵な写真です。
    日本...続きを読む
  • 死では終わらない物語について書こうと思う
    釈徹宗さんの本は分かり易いが、本書は共感を感じなかった。平安時代から種々書かれてきた往生伝を紹介し、市井のあるいは高僧の臨終の様子を紹介している。基本は亡くなるまで一心に、ときには愚鈍に称名を続けることによって、安らかな浄土往生を遂げるという話。私的にはもうひとつ。でも納得することもあった。僧の話が...続きを読む
  • 現代霊性論
    WHOが霊性を憲章に盛り込んだ的な話は良く目にしてたけど、結局欧米の反対で否決されたっていう後日談は知らなかった。
    あとポリティカルコレクトネス的な葬儀場でのお清め塩配布無しの配慮に内田が怒ってたのに対して、浄土真宗の釈がむしろ、浄土真宗も死は穢れではないという本来の仏教の立場から塩はやめましょうと...続きを読む
  • 70歳! 人と社会の老いの作法
    五木寛之は齢を重ねとっくに達観の域に達して面白みに欠けるのではと勝手に想像していたが、あにはからんや、経験と宗教的洞察を前提に、老いてなお、鋭い感性を持ち続けておられるにには感心した。
    宗教者との互角以上の対談は、様々なエピソードや情報も引き合いに出しながら頷ける点も多い。
  • いきなりはじめる仏教入門
    内田樹が、浄土真宗の僧侶である釈徹宗を相手に、仏教の根本的な思想についてたずねるという趣旨でおこなわれた往復書簡をまとめた本です。二人のやりとりの合間に「間狂言」という章が挟まれており、釈が仏教の基礎についてコンパクトな解説をおこなっています。

    おそらく内田の方の心積もりとしては、彼自身の宗教に関...続きを読む
  • 聖地巡礼 ライジング  熊野紀行
     現在の聖地巡礼は大人の遠足なんだよね。今に比べては申し訳ないが昔の人はそれなりのリスクを抱え巡礼に赴いていたのだろう。

     まあやっぱりこれだけの清々しさを持つ場所には誰しも一度は行ってみたい。だけど現代人には昔ながらの覚悟はない。

     ならば、今はこの聖域を壊さず足さず現状を保ち未来に残す義務を...続きを読む
  • 日本霊性論
    禅は修行者に人間の世界が混沌から分離して成立するその生成の瞬間に立ち戻ることを要求する。人類が言葉によって世界を分節し世界が立ち上がる瞬間まで遡航することを要求する。無門慧開はその人間世界の極北での経験を啞子の夢を得るが如くと書き遺す。
  • 死では終わらない物語について書こうと思う
    「死では終わらない物語について」往生伝や
    終活、いかに死ぬか。宗教と死。をテーマに
    書かれた本。
    久しぶりに読んだ釈氏の本でもあります。
    まだまだ、死について具体的に近しく感じたことは
    今のところありません。
    一度危ないといわれていた時はあるようですが、
    その時は本人は全くわかっていませんでしたので...続きを読む