釈徹宗のレビュー一覧

  • 法然親鸞一遍

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    比較という手法で、より各人の思考や社会的影響に肉薄した本。学術的なのに分かりやすい画期的な本。
    筆者は個人的には親鸞に一番共感しているように思われるが、描き方が極めて各人に対して公平で公正である。

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    2013年05月08日
  • 現代霊性論

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    大学の授業の書籍化とあって、二人の熱いトークのドライブ感が気持ちよい。
    人の営みや政治・経済、歴史と深く関わる宗教の存在感が目の前に広がってくる。

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    2013年05月01日
  • 法然親鸞一遍

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    ネタバレ

     比較を通じて法然・親鸞・一遍という浄土仏教の三祖を学べる本。

     タイトルの三者を比較するというだけではなく、他の仏教徒を持ち出して比較しているところも多い。たとえば、法然を痛烈に批判した明恵、親鸞が曇鸞に傾倒したこと、など。こういうのはなかなか勉強できない点なので、参考になった。

     法然はそれまでの仏教を脱構築して「二項対立による選択の論理」にとらえなおしたこと、親鸞の改読、一遍は、法然による仏教の「二項対立への組み換え」を中空化・同一化へ回帰させた、などそのほかの点でも勉強になったことが多かった。

     現社の授業で話す余裕がないのが惜しい。

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    2011年11月12日
  • おてらくご 落語の中の浄土真宗

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    内容もさることながら、中川学さんの挿画が素敵。画面だけ見てると分かりづらいのですが、実物を見てファンになりました。

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    2011年10月05日
  • 覚悟の決め方 僧侶が伝える15の智慧

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    3.11後の生き方を教えてくれる。

    実際の震災が第一の矢、震災後我々を襲った心のダメージが第二の矢、第二の矢は言うならば心の蜃気楼、それぐらいは気の持ちようで何とでもなると訴える。悲惨に震災された方でも少しの希望を見出すと快楽を覚える。

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    2011年08月26日
  • 街場の平成論

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     内田樹篇の平成を振り返るエッセイ集。最初に内田氏が言っているように、自由に書いてもらったので統一感はないが、それぞれの書き手の専門分野に応じて、いろいろな平成の断面が見える。中には内田氏ファンである読み手の存在を忘れているのではないかと思われるものもあったが、総じて興味深く読めた。面白かったのはブレイディ氏の英国的「ガールパワー」と日本的「女子力」が全く真逆の意味になるという指摘だった。前者は、女が、女たちの支持を得て女たちをインスパイアすることだったが、後者は、女が、男たちの支持を得て男たちに愛されてほかの女たちより上に立つことだという、なるほど、双方の国民性の一端を垣間見せてくれている。

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    2025年10月13日
  • 宗教の本質

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    釈徹宗・若松英輔著『宗教の本質』の感想です。

    他の著作で目にしたことのあるお二人の新刊を見かけて購入。やはりいいですね。言葉ではうまく表現できませんが、自分の知らない斬新な視点を提示されつつ、なぜか共感できる安心感のようなものを感じます。

    マルティン・ブーバーやキルケゴールの受け売りのようですが、自分自身も「宗教の本質は不合理である」というのがしっくり来ます。イサク奉献がその代表。

    ちなみに個人的には「科学の本質は再現性である」と思っています。
    そう考えると「宗教が常に個人的体験とともにある」とすれば、やはり科学と宗教は本質的に別の世界を対象としているのではないかと思いました。
    だからと

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    2025年10月12日
  • お経で読む仏教

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    NHK出版 学びの基本シリーズ

    仏教は宗教というより哲学であると聞いた。
    しっかり勉強して 自分の生き方の参考にしたい

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    2024年12月03日
  • お経で読む仏教

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    あまり馴染みのないお経を読み繋いで、仏教がざっくり理解できる。かみ砕いて説明してくれているから、お経の意味やストーリーが理解できる。お経へのハードルを下げてくれる本。巻末のブックガイドがありあがたい。キーワードは智慧と慈悲

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    2024年03月27日
  • 別冊NHK100分de名著 「わが道」の達人 水木しげる

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    ネタバレ

    「ゲゲゲの謎」という映画が流行っている昨今、水木さん入門書として良い、というトゥートを見かけたので購入。
    水木さんの漫画・人生に自分の語りたいことをおっかぶせている様子も、後半ちょっと散見されるが、水木さん本人のおおきさが上回って語りきれない感じなので、たしかにかえって入門書としてはよかったと思う。わたしの手元にはいま「総員玉砕せよ!」があって、このあともしかしたら「のんのんばあとオレ」を買うかもしれない。
    嫌いだというのに人間中心主義(ヒューマニズム)の夢を見てしまいがちだったのだが、そこに、人間もひとしく生きて死ぬだけという価値観をぽんっと放り込んでもらったので、ちょっと読み返しながら自分

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    2023年12月10日
  • 歎異抄手帳

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    五木寛之の訳はとても分かりやすかった。でも僕は根本の「南無阿弥陀仏」とさえ唱えればそれは阿弥陀が言わせてるのだからそれだけでいい(解釈間違ってる?)と言うのが、肌感覚で全然分からない。

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    2023年09月28日
  • 徹底討論 ! 問われる宗教と“カルト”

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    安部元首相殺害で関心が集まる宗教、カルトの世界。容疑者家庭における母親の一億円寄付、家庭崩壊がいわれるが、ではなぜ宗教にそこまで入れ込んだかという視点も必要ではないか、というのが冒頭の問題意識としてあった。読んでいくと、本来宗教とは、そういうものではないんだな、と思ったね。ただ、宗教の力を利用して、そういうことをする集団もある、と。見分けるポイントは「恐怖」「搾取」「拘束」する集団であるかどうか。あと「嘘」をついていないか、ということも言われていた。

    「宗教というのは、その扉に鍵がかかっていないはずなんです。もしなんらかの宗教画内側から鍵をかけるようなことがあれば、それは宗教と呼ぶには値しな

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    2023年08月02日
  • 喜怒哀楽のお経を読む

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    喜怒哀楽⇒恐怒笑悲死という人間を悩ませる感情への対処に仏教ではどのようにこたえようとしているのかを、架空の研究者と聞き手が様々あるあまり有名でない経典の中で語られるそれぞれの感情・状況についての譬喩をひもといて検討する様子で示すというそれ自体も譬喩になっているという二重構造の書。

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    2023年02月28日
  • お経で読む仏教

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    仏教について、正直あまりよくわかっていなかったので、大変参考になった。原始仏教と現在の仏教との関係、何でこんなにもたくさんの宗派があるのか等々、なるほどと納得できたことが多かった。入口からちょっと覗かせてもらっただけなのだとは思うが、これをきっかけに、仏教について少しずつ理解を深めていけたらと思う。

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    2022年12月10日
  • 歎異抄手帳

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    歎異抄の五木寛之訳
    とても読みやすく、理解しやすい。
    訳の挿絵もとても素敵で、手元に置いて何度でも読みたくなるような本。

    原典もあり、好きな方は訳と合わせて読むことで、より深く親鸞の教えを探れる。

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    2022年11月20日
  • みんな、忙しすぎませんかね?~しんどい時は仏教で考える。

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    2000年も歴史があるんだから、そりゃね 釈徹宗氏と笑い飯?哲夫の対談形式で、それぞれのテーマについて語られていく。今やM1の審査員を務めるほどお笑いの道を極めた哲夫が、日頃、どんなことを考えながら生活しているのかがうかがえる。哲夫のウィットに富んだ文章もさることながら、釈徹宗氏の、仏教に詳しくない人でも分かるような解説も大変面白く、本を読むと言うよりかは、2人の話を聞いているような感覚になった。

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    2025年12月03日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    面白かった〜
    30代から70代の、それぞれ生業が違う著者による寄稿集。
    世代によってか、なんとなく色が分かれてたのがまた興味深い。
    引用してるデータはもちろん、参考文献が結構かぶってるのも興味深かった。
    対象読者である大学生の知り合いに贈りたいし、こういうテーマについてよく話す友人にも読んでほしい。

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    2022年10月29日
  • 維摩さまに聞いてみた

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    維摩経というものを全く知らないで本書を読み、おー何と面白そうな話だとなったが、やはり空の話しはよく分からない。維摩さんはなかなか魅力的だし、十大弟子は悩みを抱えまくり共感するとまではならないが興味がわいた。

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    2022年10月29日
  • 覚悟の決め方 僧侶が伝える15の智慧

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    便利で豊かな暮らしをめざす。果たしてそれでいいのか?このままの暮らしをしていてはいずれ立ちゆかなくなるのではないか?

    大震災から今の生き方を問われているという話など考えていかなければならないと思いました。

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    2022年06月27日
  • 街場の平成論

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    平成元年は1989年、「ベルリンの壁」の撤去が始まった年であり、その後の東西ドイツ統一、ソ連を含めた東側陣営の崩壊、東西冷戦の終結へと向かっていく最初の年であった。また、この年の12月29日には、日経平均株価が38,915円の最高値をつけ、バブル経済の絶頂を迎えている。この年が絶頂であったということは、平成の時代を通じて、日本の経済は停滞あるいは衰退を続けていったということだ。
    平成が終わったのは、平成31年、2019年のことだ。昭和が終わり平成が始まったのは、昭和天皇のご崩御によったわけであるが、平成が終わり、令和が始まったのは、平成天皇・明仁天皇が自ら退位の意思を示されたからであった。

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    2022年06月11日