天才 富永仲基―独創の町人学者―(新潮新書)

天才 富永仲基―独創の町人学者―(新潮新書)

880円 (税込)

4pt

3.3

江戸中期、驚くべき町人学者が大坂にいた――。醬油屋に生まれ、独自の立場で儒教や仏教を学ぶ。主著『出定後語』では、世界に先駆けて仏教経典を実証的に解読。その成立過程や思想構造を論じ、結果を導いた「大乗非仏説論」は、それまでの仏教体系を根底から揺さぶり、本居宣長らが絶賛するなど、日本思想史に大きな爪痕を残した。生涯独立不羈を貫き、三十一歳で夭折した“知られざる天才”に、僧侶にして宗教学者の著者が迫る。

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天才 富永仲基―独創の町人学者―(新潮新書) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    お経はお釈迦様が言った事が書いてある、そんなの誰もが常識と思っていた時代に、
    なぜ彼は疑問に思ったのか?

    天才の発想、そこが知りたいですね

    0
    2022年02月12日

    Posted by ブクログ

    かつて司馬遼太郎さんが、山片蟠桃と並んでその合理的精神を賞賛した富永仲基。とはいえ、『出定後語』という著書は受験知識で知っていても、その中身までは知らない人がほとんどでは? かくいう私もその一人。本書は、そんな知られざる天才・富永仲基の思想がコンパクトにまとめられたお得な一冊だ。

    誤解を恐れずに仲

    0
    2020年11月14日

    Posted by ブクログ

    内藤湖南の著書を読み、富永仲基へ。
    仏教思想の理解がないと、読み進めるのが難しい。

    【加上の理論】 仲基が一切経を流し読んで見抜いたこと、それは仏教が「加上」でできあがってきたということです。加上というのは、言説による思想は先行する言説を媒介にして、そこに新たな思想や主張を加えて進んでいくというこ

    0
    2024年06月09日

    Posted by ブクログ

    専門的過ぎるところがあって正直よく理解できなかった。
    それなりの知識があるのならばそれなりに楽しめたかも。
    そんな思いがよぎった一冊。

    0
    2021年08月17日

    Posted by ブクログ

    現代的な文献批判の方法を駆使して、仏典の歴史的な形成を解明した富永仲基の思想を解説している本です。

    著者は浄土真宗の僧侶ですが、仏教の研究者として近代以降の「大乗非仏説論」などの歴史的研究の諸成果に通じており、それに匹敵するような合理的な仏典解釈にいち早く取り組んだ「天才」として仲基を位置づけてい

    0
    2021年06月14日

    Posted by ブクログ

    大乗非仏説だけの知識で読んでも、十分に天才っぷりが伝わってくる。つーか、筆者が心酔していることが伝わってくる。と、同時に「加上」という考え方の理解が深まる。とても読みやすいとは言い難い文体だが、ありあまって勉強になったので、読んでよかった。

    0
    2021年01月29日

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