釈徹宗のレビュー一覧

  • 現代霊性論
     現代の「霊性」について語る対談集。
     既存の宗教から、新宗教、カルトまで、かなり幅広く網羅されていて、かなり面白かった。

     現代の「スピリチュアル」は自己変容や神秘主義を重んじ、なおかつ「メタ宗教・宗教の源泉」として宗教よりも上位に位置づけることが多い、等、興味深い指摘が多かった。
  • ブッダの伝道者たち
    5人の仏教伝道者の取り組みと考え方を紹介して、原始仏教から日本の現在の仏教の流れを明快に解いている。ゴータマ・ブッダの悟りである「中道」「縁起」「空」。大乗仏教の基礎を確立したナーガールジュナ(竜樹)の著作と「空」の実践。「瑜伽」や「唯識」を体系化し仏教を統合したヴァスパンドゥ(天親、世親)。仏教の...続きを読む
  • いきなりはじめる仏教入門
    「『寝ながら学べる浄土真宗』という過激なタイトル」(文庫版のためのあとがき)の企画から始まった、インターネット上での往復書簡を書籍化したもの。

    西洋思想を交え、「宗教」とは何かという方向に展開しつつ、ばっちり仏教の解説にもなっています。
    仏教の歴史(大乗メイン)や基本の教え、イスラームや日本人の宗...続きを読む
  • 日本霊性論
    日本人が今取り戻さなければならない霊性というものについて。2部構成になっていて、第一部は、内田先生が相愛大学にての講義です。ここでは、なぜ霊性が必要なのか。それはどのようにして現れ、解されていったのか。それを取り戻すためには、なにをしなければならないのかについて、非常に身近に分かりやすく書かれていま...続きを読む
  • 日本霊性論
    いやあ~。この二人のコンビの本は面白い。
    どこかで読んだ内容が多い(多分、どこかで読んだ
    内容ばかりといってもいいすぎではないかも)
    のですが、何回よんでも面白いと思います。
    ○シグナルを感じる力
    ○プリコルール
    ○スティーブジョブズの話
    ○裁き。学び。癒し。祈り
    ○歩哨。人間的なものと非人間的なも...続きを読む
  • 現代霊性論
    面白かった。
    真に宗教的な人間は宗教団体から勧誘は受けないそうである。
    宗教的であっても宗教団体に属せない人間がスピリチュアルに行くというのは本当だと思う。

    村上春樹氏が世界中で読まれていることにちょっと触れて、世界文学になるような作品は「どうすればいいかわからないときに、どうすればいいか」という...続きを読む
  • 宗教は人を救えるのか
    宗教において如何に「解決できない苦しみや悲しみを引き受けるか。」、「どうやってあきらめるか」。老病死や別れにかかわる苦悩をどうやって引き受けるか。
    というテーマで、「ロゴス」「パトス」「エトス」「トポス」
    の切り口で論じている内容。
    著者の著作を最近よく読みますが。この本はその中でも、日本の仏教の考...続きを読む
  • 聖地巡礼 ビギニング
    年末恒例の関西旅行で上町台地を歩き、その前は山辺の道で大神神社とタイムリーであった。
    となると次回は京都ですね。
    続巻、心待ちしています。
  • 聖地巡礼 ビギニング
    おもしろい!
    機会があれば、ぜひ巡礼部にお伴したいと思いました!
    それにしても、釈先生の博識ぶりには脱帽です。
  • 聖地巡礼 ビギニング
    釈徹宗さんの解説を交えながらの大阪、京都、奈良の聖地を巡る旅。イスラエルが3つの宗教の聖地であるように、古来から「聖なる場所」というのは人類が共通して感じられる「何か大きな力」を感じられる場所なのだろう。現代人はその力を感じ取る能力が衰えてきているのではないか。自分の足で歩いたり、自然の空気や土や草...続きを読む
  • 聖地巡礼 ビギニング
    大阪、京都、奈良のパワースポットを歩きながらの薀蓄あふれる対談。清水寺の舞台が、あそこから死体を投げ捨てるためのものだったという説にはびっくり。京都の昔の三大墓地というか、死体が投げ捨てられていた場所というのもゾーッとする。初めて聞くような話が満載。
  • 聖地巡礼 ビギニング
    おもしろかった。
    大阪の上町台地、天満宮から四天王寺まで
    京都での連台野と鳥辺野、船岡山から大谷本廟まで
    奈良飛鳥、橘寺から三輪山まで
    内田氏の評論もいいが、釈徹宗氏の講和・法話も非常にいい
    京都の船岡山・鳥辺野あたり。三輪山はいちど行ってみたい
    と思います。
  • ブッダの伝道者たち
    ブッダ、ナーガールジュナ、ヴァスバンドゥと大きな仏教の流れを平易に解説しつつ、蓮如、鈴木正三など日本における仏教の独自進化についても解説する。スケールが大きくて、なかなか踏み込めなかった仏教であるが、導入の1冊として良いように思う。
  • おてらくご 落語の中の浄土真宗
     落語が仏教の説教の一部であったということ初めて知った。

     落語と仏教つながり、なさそうでよくよく聞くとこれほど当時に多く広がっていることわかるような気がする。今からいえば仏教・・・というと嫌な顔をする人がいるかもしれない。でも、話される内容はそう、どちらも違いのない矛盾しない存在なのだと思いたい...続きを読む
  • 現代霊性論
    いや~面白かった。

    今まで対談の類はたくさん読んできたけど、これほど対談の素晴らしさを伝えている本はないような気がする。

    内田氏に関してはすごいことは知っている。ただ、今回の発見は相手役の釈氏である。ここまで内田氏相手に話せる人はいないんじゃないか。

    だいたい内田氏がらみの対談を読むと、ほぼみ...続きを読む
  • 現代霊性論
    題名とはやや違ったニュアンスの内容となっており、宗教の本質とは何かということが対談によって議論がなされている。
    本書においては、特に内田氏の議論においては、論理的であることが非常に強調されている。私自身論理的であろうと心がけている積りではあるが、まだまだ甘いということを思い知らせる、大変参考になる内...続きを読む
  • 現代霊性論
    ところで名前を付けることは、ある意味呪いをかけるのと同じだそうです。人名も襲名も役職も地名も。
    名付けはその名の意味に縛られることでもあり、実際それに悩まされるケースは少なくない。そういえば名前を書かれた人間が死ぬというデスノートってマンガがあったな。あれはだんだんルールが追加されてきて、それはそれ...続きを読む
  • 法然親鸞一遍
    比較という手法で、より各人の思考や社会的影響に肉薄した本。学術的なのに分かりやすい画期的な本。
    筆者は個人的には親鸞に一番共感しているように思われるが、描き方が極めて各人に対して公平で公正である。
  • 現代霊性論
    大学の授業の書籍化とあって、二人の熱いトークのドライブ感が気持ちよい。
    人の営みや政治・経済、歴史と深く関わる宗教の存在感が目の前に広がってくる。
  • 法然親鸞一遍
     比較を通じて法然・親鸞・一遍という浄土仏教の三祖を学べる本。

     タイトルの三者を比較するというだけではなく、他の仏教徒を持ち出して比較しているところも多い。たとえば、法然を痛烈に批判した明恵、親鸞が曇鸞に傾倒したこと、など。こういうのはなかなか勉強できない点なので、参考になった。

     法然はそれ...続きを読む