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『維摩経』は、初期大乗仏教典として古来から日本人に親しまれてきた。聖徳太子の三経義疏の1つが『維摩経義疏』(注釈書)であることからも、それがうかがえる。ところが、このお経は変わっている。「維摩」という在家の仏教者が病気になった。ブッダは弟子たちに見舞いに行くようすすめるが、辞退者が続出。維摩に手ひどく論破された経験が尾を引いていたのだ。ようやく文殊菩薩がその任を受け、維摩のもとに向かう。文殊菩薩の巧みな問いかけによって、維摩が説く仏教のかたちが見え始めていく……。まるで物語のような展開を見せる『維摩経』だが、経文どおり訳していくと難解かつ膨大な量になってしまう。そこで仏教をやさしく語って人気の著者が、そのエッセンスを踏まえながら、まさに「話し口調」で大胆に超訳&解説。読み終えたとき、本書のタイトル「なりきる すてる ととのえる」の意味がわかり、心がラクになります。
...続きを読むPosted by ブクログ 2017年12月25日
維摩経という仏教の考えをもとにした、人間のありかた、生き方の考察が面白い。「自分という枠組みを通して物事を見てはいけない」という知見があるが、それは「枠組み」とはつまり「自分の都合」ということに他ならないわけだ。その「自分の都合」がゆえに苦悩が生まれるのだから、そういったものを捨てれば苦悩から救われ...続きを読む
Posted by ブクログ 2019年09月11日
原文、現代語訳、著者のくだけた意訳、解説・・が入り乱れてレベルが合っていないので少々読みづらい。もう少し編集側に仕切る力がほしかった。いいこと書いてあると思ったところを断片的に抜き出したが・・
P117 苦しい時に、そのことに身も心も支配されてしまわないよう自分をクールに観察して執着から離れ、利...続きを読む
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