中野信子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ大変失礼だけれども、正直、まったく期待していなかった。本書でも名前のあがったスーザン・フォワード氏、信田さよ子氏、岡田尊司氏をはじめ、斎藤学氏や海外の毒親関連本も多数読んでいたので、、中野氏の『毒親』は、きっと、本の厚みと同じくらい薄い内容だろうと高を括ってた。しかし、予想外に、心に残るものがあった。中野氏の理知的でありながらも毒親育ちへの優しいまなざしが感じられる筆致に励まされたのかもしれない。
特に印象に残っている部分に触れてみたい。
『毒親、というのは、「自分に悪影響を与えつづけている親その人自身」というよりも、「自分の中にいるネガティブな親の存在」』
⇒いまだに私は自分の中に毒が残っているのを感じる。
事あるごとに、母に責められるような感覚を持つ。
もう何年も物理的には離れているのに
「そんなことをしたらバカだと思われる」
「どうしてもっとテキパキできないの?」
「親不孝者!」
そんな声に怯えてしまうことがある。
『愛情と攻撃を司る機構は意外にも脳の中では近接している。また、この感情は、家族間のほうが他人よりも高く、互いの類似性が高いほど、高まってしまう。』
⇒同族嫌悪の最たるものだろうか。
母親が長女を自分の手足のように感じ、思うようにならないと激しく攻撃するのは、残念だが周りでもよく聞く話だ。
『受けてしまった傷の深さはどのように脳に刻まれるだろうか。脳は、物理的に危害を加えられたり、ひどい言葉を常に投げかけられたりしていると十分に発達しないことがある。背外側前頭前皮質が損傷を受け、キレやすく、欲望への抑制が効かなくなったり、冷静な思考がしにくくなったりする。ギャンブルやアルコール依存症のリスクも上昇、性的依存も一面ではこのような原因があると指摘されている。社会通念からみれば許されないことを判断できず行ってしまい、歯止めが利きにくくなってしまう』
『ハリー・ハーロウのモンスターマザーの実験。
赤ちゃんのサルを、布の母(スポンジと柔らかい布でできた人工の母親)とともに孤立させる。布の母には、赤ちゃんが近づくと突然激しく振動したり、板で弾き返したり、圧縮空気を噴出したり、一定時間がくると(先は尖っていない)針が飛び出して突いたりする仕掛け。どうなったか。なんと赤ちゃんは、どんな目にあっても何度も繰り返し抱きつこうと近寄るのをやめなかった。』
⇒虐待が執着を増幅させてしまうのだ・・・。
娘が60代、母が80代になってもこのようなことを繰り返す関係を知っている。母に振り回され、理不尽な目に合わされ傷つき、心を閉ざして一時的には距離を置くけれど、また自分から近づいてしまう娘。母親は、決して謝ることは無い。まるで20年前の自分を見ているようで、気持ちが痛いほどわかるだけに、とても切なくつらい。
『研究によると「子どもの前で夫婦喧嘩をすることそのものよりも、仲直りのシーンを見せないでいることの方が大きなダメージを与える。」仲直りの場面を見せることで、親同士の傷ついた関係は修復できるのだとという安心感を与えてあげる必要がある』
⇒完璧な関係なんてない。たとえ全部を受け入れられなくても、理解し合えないことがあっても、それでも仲良しで、ずっと一緒にいることができる。この世界は安全な場所だ、という安心感や信頼感を子どもたちに持たせることができると思う。
『自然な恋愛感情以外の何かを相手に求めてしまい、それが得られないと世界全体から拒絶されたような絶望感を味わってしまう、という人は、相手を対等なパートナーとしてではなく、かつて子ども時代に自分を愛してくれるはずだった人の代わり、としてとらえている可能性がある。大人になれば仕事もある。24時間、赤ちゃんを育てるようにあなたを見ろと望むのは酷だ。』
『そんなときは、信頼できそうな相手(恋人・パートナー・友人)を見つけよう。そしてその人の「愛し方」をよく観察すること。
(1)自分本位の感情であなたを振り回す人なのか。
(2)あるいは気が向いたときだけ愛して、あとは邪魔者扱いをする人なのか。
(3)それとも、静かな愛情で、いつも何がどうあろうと相手の人格を認め、大切に扱おうとする人なのか。』
『もし(3)に当てはまる人なら、その人は「あなたの運命の人」つまり、「あなたの人生を変えてくれる人」である。』
『しかし(3)の人に全身で寄りかかるのではなく、この人が自分に向けてくれる淡々とした、しかし深い愛情のあり方を、自分でも体得していこう。この人が向けるような静かな愛情を、自分でも自分に向けてみる。どんな失敗をしようと、どんな姿でも、あなたはあなたであり、僕/私の大切な人だ、というメッセージを、自分自身に発してあげてみてほしい。もしうまくできたなら、それが自然にできるようになるまで、毎日花に水をやるように、最初は意識的にでも繰り返してあげてほしい。』
⇒私は幸運なことに、親との関係を必死に見直し始めて10年経った頃、まさにこの(3)に該当する友人と出会った。彼女は『ここは私の居場所じゃない-境界性人格障害からの回復』のパジェット医師のように、静かだけれど深い愛情で、根気強く接してくれた。
私の知らない世界に生きる人だった。彼女を観察し、彼女がどう世界を見ているか、教えてもらった。そして自分の本当の感情と向き合い、どんな時も自分だけは自分の味方だと自分を励まし、私は長い期間をかけて変わっていくことができた。
まさに、中野氏が書かれた通りの過程を経て、私は私の人生を取り戻すことができたのだと思う。
毒親育ちだからこそ、周りの人の気持ちにもよく気づくし、痛みも理解できる。そこから立ち直って、新しい、自分自身の人生を歩める喜びは何にも代えがたい。
20年前の私のように悩んでいる人たちに伝えたい。
その気になれば、人間、必ず変わることができる。
楽な道を選んで、人生を他人に乗っ取られ、泥の中をはいずるような人生は終わりにして欲しい。 -
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ネタバレ2040年には独身者が人口の5割になり、既婚者(64歳まで)は3割になる。
恋愛としての好きになるのいうのは、理性を麻痺させる仕掛け。
女性の出産は命懸け、男性な子育てにコミットするという負荷が待っている。
男女ともにこの負荷を忘れさせるような仕組みがないと種が残らないので、理性に恋愛という麻酔をかける必要がある。やがて麻酔はきれる。離婚が多いのは結婚後5年未満。
麻酔が切れても夫婦として継続するのは、子どもが産まれて愛情が子供に移行するから。
結婚で自分を変えようと思うか、誰といても自分は自分と思うか
行動を習慣化することによって人格がつくられる、自己が確立される。
感情よりも理屈よりも、置かれた環境が非常に大事。
人間を意識づけで、意思で変えようと思っても絶対続かないので、周りの環境を変えた方が早い。
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人がキレるメカニズムと、どうしたらキレないようにできるのかその対処法が知りたかったので本書を読んだ。
メカニズムについては、脳内物質が関係しておりその解説が一通りあったが、とてもシンプルで分かりやすかった半面、本来はそんなに単純ではなくもっと複雑ではないのかと少し疑問に感じた。
キレる側の話はあまり出てこなくて、周りにいるキレる人に対する対処方が紹介されていた。
特に、怒っている人に対して、萎縮してしまい言いなりになってしまうような人に対するアドバイスが中心だった。
そして、なんと言い返せばよいのかという具体的なアドバイスにも少し疑問を感じた。
そんな言い方したら火に油を注ぐことになりかねないのでは?というような発言も推奨されていたことには驚いた。
しかし、前頭葉の委縮(老化現象)による思考力の低下により、情動の抑制やコミュニケーション能力が低下するという内容には、コロナ禍における政治家や有名人(ともに高齢)の理解しがたい言動の原因を見つけたような気がして妙に納得し、すっきりした。 -
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(更新中)
・簡単な文章で分かりやすかった。
・白雪姫コンプレックスなど専門用語を知れた。
・パンドラの箱の語源を知れた。ギリシャ神話。
・六本木ヒルズにある謎のクモのオブジェ(ママンという名前)のゆかり、彫刻家の一生を知れた。
・ハロー氏による猿の実験(布の母、針金の母)が印象的だった。スキンシップの重要性。レイプマシーンという言葉に不謹慎ながらちょっと笑った。
・世代間連鎖の話
・独親のもとで育つことによる影響(下垂体皮質、前頭葉の萎縮など)など科学的根拠のある内容で構成されているが、作者の医学博士としての研究成果による仮説、論理が記載されているわけではないので、目からウロコ!という本ではなかった。(導入本を意図しているのかもしれないが)
・社会人になり一人暮らしを始めたあたりから、自分の中で直接の独親問題は解決し始めているので、毒親のもとで育った自分が現実社会でどう生きるか(たとえば自己肯定感が低いことでダメ男と付き合ったり、良い仕事を引き受けられなかったり、前に出るところで出れなかったり)ということを1番に知りたかったのだが、最後の章でチラチラと書いてあるのみだった。(これは自分の下調べが足りなかった)
・寝る前に、その日に何ができたかに関係なく、自分は素晴らしい人間だと唱えようかなと思う。無条件の愛を自分に向けてみる。 -
Posted by ブクログ
・世代の分断
イタリア→3世代同居が多い。「楽ではない人生をこんなにたくさん生きてきたのだから、後はもう親切にしてあげないと」
日本→「長生きしたら若いもんに申し訳ない」
文化が世代間で共有されていない。
世代が違う人と、いっしょに飲んだりしない。
・「はりぼて」の民主主義
自分たちの頭で考え、意見を言い、反論することができて、受け入れることができるのが民主主義のフォーマット
西洋→弁償や演説が要
日本→忖度、階級、ごまかし笑い
世間が戒律
映画「はりぼて」の政治家たちは、論理的に考える、語ることができない。「行間を読んで」「答える立場にない」「あんたも分かるやろうへらへら」思考停止。
ウーマンラッシュアワーの漫才
無関心が生んでいる現状
弱者の声を無視して作られた「はりぼて」の平和
お笑いじゃないと批判する人々
この国では、政治を語ること自体が
タブー?イタいこと?
私たちは、言葉を持たなければいけない
なぜ、そうすべきなのか
なぜ、してはならないのか
どんな、社会で生きたいのか。
語れる人を育てて行かなければいけない。
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Posted by ブクログ
知りたかった脳内物質のメカニズムがわかりやすく書いてあり良かった。
ただ、文章の揺れがあり、ところどころわかりにくく気になった。
ところどころ説明が飛んだり、やたらトゥーマッチに説明してたと思ったら急に端折ってよくわからなかったりしたところに筆者のADHD的な性質が表れているなと思った(自身もそうなので良し悪しではない)。話のトビなどもあったため★3。
細かいところの書きっぷりで気になるところはあったり説明不足を感じるところはあるものの、ライトにラフに短時間でざっと読めるので、脳の活動等についての大枠を抑えたい人にとっては良書。
もちょっと揺れがなければ全体的にわかりやすく★4でも良かったかも。
わかりやすく、網羅的に神経伝達物質についての説明があり良かった。