朝倉宏景のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
朝陽、友笑、ミント、三人が不器用ながら関係を深めていく青春物語。
あるいは、子どもたちが「生まれた家」、家族の環境を一度壊し、再生していく物語?
一応そんな風にまとめられるだろうか。
主人公の朝陽は清掃会社に勤務している。
しかも、育った家庭環境のために、極度の潔癖症なのだ。
なかなか異色な設定だ。
けれど、これがとても面白い。
人が暮らす限り、ごみは排出される。
しっかり分別している人もいれば、ひどい状態のごみを平気で出してくる人もいる。
それを感情を殺して清掃している人がいる。
お疲れ様、とねぎらう人もいれば、暴言を吐いたり、ああはなりたくないと聞こえよがしに言ったりする人もいる。
朝陽やミントたちが働いている描写を読んでいると、ごみを出さないではいられない私たちの暮らしって何だろうと思えてくる。
清潔の国の朝陽と対極にある友笑。
彼女は不倫相手に捨てられた母親から、捨てられるという過酷な生い立ちを持っている。
そのせいで、町中に捨ててあるごみに感情移入する。
それを拾い集めて「ゴミの国の住人」を作っていく。
さみしい人の家はごみ屋敷になるのだろうか。
物語では、友笑もアーティストとして自立して汚部屋を脱していくような方向が見えてくるが…。
実際はどうなのだろう。
全体としてはやさしい心の登場人物が多く、温かいトーンなのだが、何かチクリと心に残るものがある。 -
Posted by ブクログ
同じ作者さんの「つよく結べ、ポニーテール」に続いて読み終わった。野球に限らず高校の部活動全般に言える「なんでやってるの?」ということを考えるきっかけをくれる作品でした。
高校野球で言うなら、甲子園の舞台で名前をよく聞く常連校はもちろん、それらの一流校と県予選の大会で常に上位を争う強豪校がいる。そしてようやく、その下に無名校と言われる「一般」の野球部が数え切れないほど存在しているわけで。将来プロを目指す、生涯野球に携わっていく、という覚悟を持って部活に臨むなら理由も分かりやすいんだけど、そうじゃない人たちは何でやってるんだろう、って、割と多くの人が一度は疑問に思うんじゃないだろうか。そして、自分は少なくともそこに深い理由なんかなくっていいと思っていて。
分かりやすい大義名分なんかより「ただ好きだから」「モテたいから」「親父のプレッシャーを感じたから」「内申点のため」「マネージャーが可愛い」とかのほうが、人ってそういう部分あるよね、と思えて親しみが湧いてしまう。そんなスタートからだとしても、どこかのタイミングで、短かったとしても本気になれる期間が訪れたのなら、それはとても貴重な経験だと思うし、部活ってそのためにあるのかもなぁ、なんてことを思ったりしました。 -
Posted by ブクログ
野球は割と好きなスポーツに入ると思います。やった事ないけれど昔から漫画やアニメで慣れ親しんでいるし、ファミスタも大好きでした。小学生の時は人並みにプロ野球チップスのカード集めたりしていましたし。
さて、本書は見た目は大リーガーのような黒人と日本人のハーフであるクリスが、弱小高校野球チームに転校してくる所から始まります。
堅実な守備とは対照的なホームラン狙いの大振りバッティングは、当たれば大きいと思われど、真剣勝負には武器にならない荒っぽさです。
チームメイトは、何とか送りバントを覚えさせ日本式野球に馴染ませようとしますが・・・。
題材が既に面白そうだし、題名も軽い読み物っぽくって手に取りやすいです。実際サクサク読めるし、かなり面白い内容になっています。
しかしこの熱さは熱血野球漫画に匹敵すると思われ、個人的にはもっともっと先を読みたいくらいに惹かれました。シリーズもの熱烈希望。 -
購入済み
青春
いわゆる高校球児の小説ですが、今回はちょっとストーリー設定が変わっていて、野球に挫折して出身校に舞い戻った元野球選手のお話ですが、正直あまり期待していなかったんですが読み終わってみると感動作な感じがした作品でした。