朝倉宏景のレビュー一覧

  • あの冬の流星

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    小児がんに侵された少年と家族の物語。登場するのはサッカー好きな一家。明るい未来しか思い描いてなかった家族が突然受ける生死をめぐる宣告。抗がん剤治療をどこまで続けるのか?幼い我が子に告知するのか?それぞれの実家も巻き込み、時に対立してしまう家族の姿が描かれている。テーマはとても深刻で、残酷だ。もちろん、作者は取材とかかなり積み重ねていて、病状の説明とか経過も実際そうなのだろうと思う。それでも、話の展開や当事者の心情や決意表明とかいろいろが、とても綺麗事に思えた。辛い現実を書き連ねても希望の持てる小説にはならないとは思うが、美しく終わりすぎて、所詮フィクションという気持ちを拭えなかった。まぁ、そう

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    2026年08月15日
  • あの日のつづきを生きている

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    甲子園出場したエースで四番とその同級生たちの7年後を描く。恋人で吹奏楽部、チアリーダー、友人だが野球には挫折し応援のリーダーとなった男。皆それぞれ大学を出てちゃんと仕事をしている。それぞれを描く三章までは素晴らしい。エースとの関わり合いを皆一切打ち切り、それぞれ懸命に生きている。しかしやはり甲子園のある挫折した思いを断ち切れない。
    それがエースの妹を描く四章から変なほうこうに。話を変に作りすぎて没入できない。そして五章で暴発。荒唐無稽である。こんな筋立てにしなくても主張したいことは書けるだろうに。
    三章までが素晴らしいだけに残念。

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    2026年08月14日
  • あめつちのうた

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    かの有名な阪神園芸の仕事にスポットを当てたストーリー。
    ただのお仕事小説ではなくて、それぞれが「夢」を追いかける姿は青春そのもの。

    親子関係、才能、性的マイノリティetc
    サブテーマも色々あって王道ストーリーながらも
    飽きずに読み進めることができた。

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    2026年07月12日
  • あの冬の流星

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    竜星一人だけがこの物語の進捗を担っているような気がする。彼自身が自分の終末をどう思い、その思いをどんな形で表出するか…。受け入れるのか、入れないのか…。物語の終末に関して、結局一番の犠牲を彼が強いられているような気もしてしまう。
    彼の周囲(家族や友人等)に悩みや葛藤があることは当たり前。その上で彼自身が自分の終末にどう結論を出すのか…。
    あまりにも「いい子」過ぎて可哀そうだ。だからこそ、この物語は彼の思いで終末を迎えざるを得なかったのではないだろうか。そして、だからこそこの物語は、穏やかに温かく読む者の心に残る作品になったのだろう。

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    2026年06月21日
  • あの冬の流星

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    サッカーの試合中に接触をして背中を痛めた主人公の小学5年生の竜星。ところが、接触が原因ではなく小児がんだったことが判明し、余命は半年か1年。反抗期真っ只中の姉・亜沙美、父親の竜司、母親の詠美の4人家族のお話。子どもが早くに死ぬという話の中で、竜星に告知をすべきか、どうか。その正解のない決意に対して「正解」にしていく過程がこの小説の主軸だった。
    印象に残るのは「心は嘘をつけるが、魂は嘘をつけない」
    この言葉を軸にすると、「正解」は何になるのかが近づいてくるような感じがした。

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    2026年05月18日
  • 白球アフロ

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    ある高校野球部に外国からハーフの黒人選手が転校してくる話。
    文化の違い、転校生の生い立ちから来るトラブルなど、順風満帆には行かない野球部が苦労しながらも勝利に向けて頑張ってるのはわかるのだが、のめり込むには中身が浅めだったように感じた。人物の心情、試合展開のどれをとっても浅くて、ライトに読むなら面白かったが、どっぷり作品に浸かろうと思うには物足りない感じもした。もう少しだけ人物に深く入っていくような展開とか、青春っぽさを感じられたら、より良かったな。

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    2026年05月05日
  • あの冬の流星

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    鈴木保奈美のあの本読みました?で取り上げられていた。
    著者 病気だけではなく生きる意味を見失っている人にも読んで欲しい。

    スピリチュアルペイン。以前勉強したが、本当に理解するのは私には難しい。
    家族の葛藤、生きる意味、死とは…。涙なしに読めない。映像化されそうな話である。
    ただ違和感が常にある。映像化されても私は観ない。

    違和感を覚える設定が3つ。
    一つは子供達がヘディングを練習していること。子どもは禁止されなかったかな?
    二つ目は祖父母にプレゼントされたばかりの望遠鏡で少年が自在に星を見つけ出していること。辻村深月さんの小説では天文部の子達が、まずは月を探していた。誰の指導もなく易々見つ

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    2026年04月20日
  • あめつちのうた

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    甲子園には行ったことないけど、一昨年行ったマツダスタジアムのグランドの美しさには感動した。
    野球の試合を観るのは好きだけど、試合を支える人たちの想いにもこれからは心を寄せて観戦してみたいと思った。
    甲子園球場にも行ってみたい。

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    2026年04月11日
  • あめつちのうた

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    阪神園芸を本書で初めて知った。
     

    雨降って地固まるという言葉と阪神園芸の行うグラウンド整備、人間関係をを巧みに使った表現が印象的だった。

    雨はジメジメしている、「野」を行うのには邪魔とされる印象だがグラウンドを強くするには不可欠である。
    苦難は人生において必ず訪れる。整えながら前に進む。

    そんなメッセージを受け取った。

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    2026年04月08日
  • 日向を掬う

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    『あめつちのうた』が良かったので著者のこちらの本も読んでみた。表紙の穏やかなイメージと違い、登場人物の様々な感情が本の中から溢れだす。

    40歳、独身、老母と暮らす大守良行は、ルーズで甲斐性なしのダメ男。母を亡くした中2の女の子・都築日向実(ひなみ)が突然、良行の前に現れて…
    「私、あなたの娘です」

    精子提供、未成年後見人、親子の愛、いじめ、家族の幸せ・・次から次へと問題が起こり目まぐるしい。少し引き気味に読んでいくと、良行が回想する場面(日向実の母で脚本家、都築街子の言葉)に目が留まった。

    「この先、ますます異常気象、貧困、戦争、災害、未知の病気…、そういう脅威が広がると、過酷な思いをさ

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    2026年04月04日
  • あの冬の流星

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    登場人物たちが皆さん真っ直ぐ過ぎて現実味がなく、面食らった。置かれた環境も都合がいいように感じてしまったし、全てが結末に向かうための装置のようで、血が通ってる感じがしない。ただ、読んでおいて良かったとは思う。

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    2026年03月23日
  • あの冬の流星

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    幼い子どもが不治の病になる。家族の葛藤、答えの出ない選択、様々なことを考えさせられた。でも最後は終わりではなく、ずっとつづいていくことが感じられる素晴らしい物語だった。

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    2026年03月19日
  • 駅と旅

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    ネタバレ

    みんな自分勝手→青春の締めくくり→ジェンダー逆転感→とんでもねえ飛び道具→タイトルに偽りあり→雰囲気最高だけどこれ以上長いと読み続けられないだろう文体。
    5目当てで読んだのだが1と3は構造も似ている気がする。4はあまりにも異物でげらげら笑ってしまった。2は佳作というかうまいことまとまっており後味はいちばんいい。6はさすが海外に飛び出してるだけあって旅感が強く、トリにふさわしかった。

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    2026年03月14日
  • 駅と旅

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    電車旅の相棒に。最後の鳥山まことさんのやつが良かった。旅の良さは、自分と向き合えることと新しいものと出会えることにある。
    「駅」の要素はあまり感じなかったが、旅の魅力が詰まった楽しい小説であった。

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    2026年03月12日
  • あの冬の流星

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    ネタバレ

     重いテーマで考えさせられました。ただ。子どもが辛い思いをする話はそりゃ泣くでしょ。こんな風に考えたり受け止めたりするのは現実的じゃなく美しい物語としての結末なんじゃないかな。でもそれだからこそそうであってほしいという気持ち。その選択が正しいかどうかなんて誰にもわからない。その選択を正解だと後悔しない生き方をその都度選んでいくことが大事なんだな。

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    2026年02月26日
  • 駅と旅

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    ネタバレ

    2026/2/14
    読み終わって、これは何のアンソロジーやっけ?ってタイトル確認したくらい共通点が感じられなかった内容。
    最初の方どんなんやったっけ?と見返したらどれも面白かったのに読み終わっての印象がそう盛り上がってなかったのは最後がしっとり終わったからかしら。
    あと本開けた瞬間「字ぃ小っちゃ!」ってなった老眼。
    まだ読める。

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    2026年02月15日
  • ゴミの王国

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    綺麗、汚い、の基準て人それぞれなんだよねー。
    この前職場で、しゃぶしゃぶを他人と楽しめるかの話題で盛り上がった。この本に通じるものがある。

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    2026年02月01日
  • 駅と旅

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    女性が主役のアンソロジーかなと思ったけど違った。
    題名は『駅と旅』だけどあまりそういう感じはしない。

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    2026年01月11日
  • 駅と旅

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    きっかけは、君嶋彼方さん。前に読んだ事があり、別の作品を読みたくて手に取った。特に「明洞発3時20分、僕は君に撃たれる」がよかった。最初にタイトルを見たはハテナマークが浮かんだ。でも、テンポよく話が進んでいくし、女優さんの考え方とか行動力がすごく好き。最後のシーンはスカッとして読んでいて気持ちが良かった。額賀さんの別の作品も読みたい。

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    2025年12月21日
  • 駅と旅

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    タイトル通り、
    「駅と旅」をテーマにしたアンソロジー。

    外れのなさそうなテーマだったことと
    松崎有理さんの作品が読みたくて読んだけれど、
    作家陣が合わなかったのか、
    このテーマと短編のかみ合わせがよくなかったのか
    あまり楽しめなかった。

    主目的だった松崎さんの作品は
    この本に馴染んでいたかは別として、
    個人的には面白かったので
    その点で価値は十分あった。

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    2025年09月30日