あらすじ
「私、あなたの娘です」四十歳独身の大守良行の家に、突然中学生の少女・都築日向実が訪ねてきた。良行は十五年前、かつての恋人・都築街子に頼まれ、精子提供をした事を思い出す。交通事故でこの世を去った街子の遺言によって、良行は日向実と暮らすことになるが……。親子とは何か、家族とは何かを問いかける長編家族小説。
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Posted by ブクログ
親が子どもを幸せにしないといけないなんて大人のエゴかもしれない。40歳、未婚の良行が突然現れた中学生に娘だと告げられ目まぐるしい日々が始まる登場人物みんなの優しさ、いい加減さが上手く絡み合って救い救われ生きていく。
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かつての恋人に懇願されて精子提供したものの、妊娠・出産の連絡を受けただけでその後、接点のなかった「娘」をある日突然引き取ることになった40男の物語。
エンタメ系の作品。
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設定は突拍子もないものだし、展開も想定を超えている。リアリティという点ではかなり低めのストーリーだと思います。
だけど勢いがある。緩急で言えば急が多くを占める。このジェットコースターのような勢いにつられてつい読まされてしまいます。
そして時おりの緩。これがいい箸休めになっています。朝倉さんの構成の妙でしょう。
ただ光枝が死病に罹っていることを仄めかすラストシーンは余計。エンタメなら、とことん楽しませて締めくくって欲しかった。
中途半端なお湿りはいらない。これがマイナス点です。
最後に主人公の良行。
ここまで脇の甘い男はダメだし、母親をババアと呼ぶところもNG。
母に対する思いやりの欠片もない。だから母の不調にも気づかない。自分のことしか頭にないからです。
「優しい」というキャラ設定は眉唾に思えます。むしろ底の浅い粗忽者にしか見えません。
なぜ周囲の支えが得られるのか疑問が残りました。
Posted by ブクログ
58突飛もないストーリーだけど、この作者らしい底流に人間の温かみがあるような気がしてくる。色々問題はあるけど、こんな家族はどうかな。騒がしいかな。結構いい感じだと思うけどな。
Posted by ブクログ
『あめつちのうた』が良かったので著者のこちらの本も読んでみた。表紙の穏やかなイメージと違い、登場人物の様々な感情が本の中から溢れだす。
40歳、独身、老母と暮らす大守良行は、ルーズで甲斐性なしのダメ男。母を亡くした中2の女の子・都築日向実(ひなみ)が突然、良行の前に現れて…
「私、あなたの娘です」
精子提供、未成年後見人、親子の愛、いじめ、家族の幸せ・・次から次へと問題が起こり目まぐるしい。少し引き気味に読んでいくと、良行が回想する場面(日向実の母で脚本家、都築街子の言葉)に目が留まった。
「この先、ますます異常気象、貧困、戦争、災害、未知の病気…、そういう脅威が広がると、過酷な思いをさせるくらいなら、子どもをつくらない選択肢を取る人が増えて、人類はゆるゆると滅んでいく」
「世の中がひどくなっても、それでも家族を作りたい、小さな幸せの火を灯し続けたいと願う人がいれば、人類はどんな厳しい状況に追い込まれても生き残っていけるのだと思う」
大切な存在だから
日向の光に手をかざし
あなたのしあわせを掬ってあげたい
Posted by ブクログ
売れない俳優と血のつながりだけがある娘とその親族とが家族になるお話。
日向実や良行をはじめとする登場人物がそれぞれ誰かを思いやる、その姿勢に心温まった。
ただ、起こる出来事が突拍子もなかったり行動理由に共感しにくかったりして、フィクション色が前に出過ぎてしまって惜しいなと思った。
☆3.4
Posted by ブクログ
40の独身男性の元へ突然現れた中学生の娘。
設定はとんでもないし、割と言葉を選ばす、誰もが知ることになったり、ふざけた会話がはさまっかりするものの、あんがい現実はこんな感じかもしれないと思える。
日向実の真面目さも不安定さもおばあちゃんの完璧ではない愛情も。
日向を掬う、良いタイトル。