大塚ひかりのレビュー一覧
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<目次>
はじめに
第1章 捨て子、育児放棄満載の社会~昔もあった大阪二児餓死事件
第2章 昔もあった電車内ベビーカー的論争~「夜泣きがうるさい」と子を捨てるようなシングルマザーに迫る村人たち
第3章 虐待天国江戸時代~伝統的「貧困ビジネス」の実態
第4章 本当はもろかった昔の「家族」~虐待の連鎖も描かれていた「東海道四谷怪談」
第5章 マタハラと呼ぶにはあまりに残酷な「妊婦いじめ」
第6章 毒親だらけの近松もの
第7章 昔もあった介護地獄から舌切り雀の実態
第8章 昔もあったブラック企業~リアル奴隷の悲惨な日々
第9章 昔もいた?角田美代子~家族同士の殺戮という究極の残酷
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ネタバレ二部に分かれていて一部が「竹取物語」。
大塚ひかりさんの訳が非常にわかりやすい。
竹取物語がダジャレだらけなのも驚き。
面白かった。竹取物語入門にはいいと思う。
二部は「古典世界へのいざない」。
昔話って元々はこんな話だったらしい。
浦島太郎は、実は乙姫が亀に化けて太郎を誘った。
舌切り雀は、怪我をした雀を飼っていたおばあさんがお金持ちになった。
それを見た隣のおばあさんが捕まえてきた雀の骨をわざと折り、世話をして恩を待つが、雀にもらった種から出た毒虫に刺されて死ぬ。
その他、宇治拾遺物語や蜻蛉日記、源氏物語などについての解説がある。
大塚さんの古典に対する愛情が感じられて、「お、今度は宇 -
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著者の大塚ひかりさんは、 研究者というより
古典文学を紹介評論する文筆家という感じです
古典の敷居を下げ、源氏物語への導入としては面白く読めました。
大塚ひかりさんの本文読解力や知識の深さは確かで、現代語訳も手がけてきた経験を感じます。
ただ、「やばい」の連発や登場人物を現代のモラルで断じる語り口は、古典の豊かさを単純化しすぎていて物足りなさも感じます。
プロの文筆家として連発はお下品かと思いました
特に、源氏物語のラスト——薫や匂宮の章に対する評価には疑問があります。
人生の繰り返しや空回りを「結局何だったのか」と切り捨てるのではなく、私はあの終幕を『易経』における「終わりなき変化」と -
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漠然と昔の人は短命だと思っているのは、平均寿命によるイメージ。
乳幼児の死亡率が高いから平均寿命は低くなるけど、実は高齢者も多かった。
徳川家康が長生きなのは知ってましたが、そこまで遅咲きの人生だったとは。
徳川政権が長かっただけで、いわゆる家康の時代というものは短かったのですね。
卑弥呼に関しては58年?59年?もの間、政権を握っていたというから驚き。
その長さは特殊にしても、昔の方が女性が政治に加わっていたようで。
三世紀頃には、現代でいう知事?の男女比率は半々に近かったとか。
21世紀の今、全国で女性知事って何人なんでしょうね。
教科書では学べなかった日本史のおもしろさがある一冊で -
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日本の歴史上の家系図は、大体男系だ。平家は滅び、源氏は滅び、なんだかんだ。
なのだが、女系で家系図を作ると実はいろんな事実が見えてくる。たとえば平氏は滅ぶどころが皇室まで繋がってくる。
これを、著者は、学生の頃から興味と趣味で作って来たという。
まじで、歴史学の一角にキチンと入れて研究した方がええんやないか。文学やなくて。
と思うのだが、まあなんつか、平安は源氏物語の世界で、正直どうでもよくて、唯一面白いなと思ったのが、義経が結構持ち上げられて来たのは、お母さまのせいだろうという分析。
静御前もうちの嫁さん言わせれば最低の女らしいのだが、どうにもとんでも無いというのが実情らしい。
なるほ