大塚ひかりのレビュー一覧
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いい意味で、古典文学と呼ばれるものの敷居の低さを感じられる1冊。
常々「日本の定型詩とSNSは通ずるおもしろみがあるのでは」と思っており、個人的に
短歌→Twitter(お気持ちが重視される)
俳句→Instagram(写真のように情景を切り取る)
川柳→2chなど掲示板(棘とユーモアが滲む)
という印象を持っていた。
本作を読んで、万葉集の和歌にもTwitter的要素が色濃く感じられるとことに驚き、とても面白かった。
あとがきで「約4500首中2000首近くが作者未詳であるのも匿名性の高いSNSに似ている」と書かれており、そういう要因もあるのかと納得。
テーマが「エロ」というのも -
Posted by ブクログ
表紙と本の名前から、フランクなものかと思ったが、真剣に文学や歴史におけるうんこのことを研究しているというのに脱帽した。
現代においては清潔を保つことが常となっているだけに、普段自身だけでなく、生きとし生けるものが為す排泄という行為に目を瞑り、ある意味遠ざけているのであるが、本来無論身近で、畏れ多く、かつ面白味も昔からあったものということを思い起こされる。
ただ通勤の電車内で読んだのであるが、カバーをして周囲の人が見ている訳ではないのにも関わらず、何処かさらに本を小さく開いて読んでいた。そうこうするうちにお腹が痛くなってきたのは気のせいか(笑) -
Posted by ブクログ
平安時代や江戸時代は平均寿命が今よりも随分と短いのは、乳児の死亡率が高かったためで、お年寄りが現代と同じく70歳、80歳過ぎても元気だったと言うのはよく知られた事だ。ただ現代とは医療技術や薬、栄養状態も違うだろうから、その様な中で長生きするご老人は、寧ろ現代のお年寄りよりも元気だったのかもしれない。
私の祖母は100歳まで生きて、晩年も亡くなる間際まで畑を毎日耕していたそうだが、それは例外的で、多くのご老人は入院したり施設などで「ご老人」として穏やかに過ごす。
本書は歴史上や昔話などに登場する元気なご老人の皆さんにフォーカスを当て、クソジジイ・クソババア達の生き方を紹介していく。なお「クソ」と -
Posted by ブクログ
<目次>
はじめに 長生きは成功のもと!
第1章 「長生き」は最高の政治戦略だ
第2章 卑弥呼もばばあだった?
第3章 鎌倉初期、一族を繁栄・安泰に導いた女地頭がいた
第4章 本格始動は六十代後半以後、安倍清明
第5章 不安じじい藤原定家と『百人一首』の謎
第6章 結局、最後に勝つのは長生き
第7章 憎悪を吐き出し、老い支度
第8章 恋もファッションも年甲斐なくて幸せなばばあ
第9章 世界でもまれな爺婆の色事を描いた江戸の春画
第10章 伊能忠敬の遅咲き人生
第11章 シーボルトの見たスーパーじじいたち
第12章 江戸の同性愛じじい、男色をして