大塚ひかりのレビュー一覧

  • カラダで感じる源氏物語

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    『源氏物語』の身体性、五感に関する著書。
    『愛とまぐはひ古事記』が面白ろかったので、こちらも購入。

    受験生時代、面白いなーと興味はあったものの、通り過ぎてしまった『源氏物語』を読んでみる気にさせてくれた一冊。

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    2011年12月07日
  • 源氏の男はみんなサイテー ――親子小説としての源氏物語

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    モテモテ源氏が絶世の美女たちと夜を重ねる…というお耽美なドラマ、映画、またはアニメを観て、何か釈然としない、感動できない…はっ、私って不感症?
    …と思いつつも、「源氏なんてあんまり魅力ないよね?」「ってか、ウジウジ人間ばっかりの宇治十帖、二度と読む気しないわ」「髭黒の大将みたいな旦那って、たまにいるよね~」
    …などというたわごとを他人に言えば奇人変人されるばかりで誰もわかってくれない。
    …という思いを長いことしてきたわけですが…
    この本は、まったくもって的確すぎる言葉で、びりびりとしびれさせてくれました。
    でも、これはあくまで女視点であるし、他の本や、いろいろな現代語訳を読むことをお勧めします。
    橋本治の窯変源氏物語なんかは、飽くまで男視点なんだけど、男視点で女心をくどくどと書いているところがなかなかおもしろく、こちらもお勧めです!

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    2023年11月20日
  • 本当はひどかった昔の日本―古典文学で知るしたたかな日本人―

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    昔の時代のほうがいいと言うけれど、確かに言われてみればいい記憶しかのこってないだけだ…今を大切に生きよう…

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    2026年09月19日
  • 事故物件の日本史

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    古典エッセイストとしてお馴染みの大塚ひかりさん。今回のテーマは「事故物件」とのこと。相変わらず思いもよらないテーマで興味をそそられる。

    大塚さんは、幼い頃から「古典オタク」で、女性の妊娠出産、老人、うんこ(!?)、毒親、悪口、事故物件など、さまざまな切り口で、それに関する記載を見つけてはファイリングしてきたのだという。ネガティブなものの中に、ポジティブな要素を見つけ出すのがお好きとのことで、その感覚は今作にも通底している。

    最初にタイトルを見たときは、古典と事故物件?と首を捻ったものだ。中国では「凶宅」と呼ばれる、怪異が立て続きに起きる家、いわゆる多重事故物件。源氏物語の舞台はほとんどが「いわくつき」の場所だし、そもそも歴史が古い都市では誰かしら死んでいるという指摘に、なるほど確かに、となった。

    ちなみに、物語の舞台にいわくつきの場所を選ぶのは、当時の感覚では「鎮魂」の意味もあったらしい。江戸時代ぐらいになると、怪談はエンタメとして消費されるようになってくる。

    古典文学には、いわくつきの凶宅を恐れずにそこへ住むが、最後には凶宅に取り込まれ、命を落としたり財産を失ってしまう人々が描かれる。一方で、「災い転じて福となす」ということわざの通り、凶宅を福をもたらす「福宅」へと蘇らせた人々も登場する。

    前者の代表として紹介されるのは、藤原道長の父としても有名な藤原兼家だ。本人は怪異を恐れていなかったが、家族や周囲は怖がり、再三転居を勧められてもいる。家で起きるさまざまな怪異に対して、刀で切りつけるなどの攻撃的な反応をしていたが、最後には病に臥せって亡くなってしまう。

    対して、後者の三善清行(きよつら)は、まず単身で事故物件に乗り込み、怪異には反応せずに、物の怪と冷静に交渉して退去いただき(!!)、家をきれいにしてお祓いなどを済ませてから、家族と共に移住したところ、少しも怖いことは起きなかったということだ。

    「事故物件住みます芸人」の松原タニシは、事故物件で起きる心霊現象よりも、生きている人間のほうが恐ろしいということをメディアで繰り返し語っている。全国の事故物件サイトの運営で知られる大島てるも、そこが事故物件であるという事実そのものが「入居者の精神に影響を及ぼす」可能性を指摘している。

    怪異を恐れずに勇んで乗り込んだ人々が、最後には凶宅に取り込まれてしまったのは、無意識下にある不安や恐怖を克服できず、心身に影響を及ぼしたのかもしれない。逆に、凶宅を「福宅」に転じることができた人々は、そうした感情を一旦受け止めたうえで、丁寧に手順を踏んでおり、そこには、怪異の元になっている霊的なものに対するリスペクトが感じられる。

    これを現代にやってのけたのが、「断捨離」で知られるやましたひでこだ。社会現象にもなった断捨離を始めたきっかけは、とある事故物件だという。立地の良さと造りの良さに惹かれて買い取った、石川県小松市の古民家は、長男が自殺、悲嘆した母が病死、父も一年後に死亡したという「いわくつきの家」だった。モノで埋め尽くされたその家を「引き受けた」やましたは、たった一人で片づけ、お祓いを済ませ、リノベーションして住みやすく再生した。それがその後の活躍につながっていると考えれば、事故物件が「福」をもたらしたと言える。

    結局は生きている者の心のありよう次第と言ってしまっては、あまりにもありきたりで元も子もない。ただ、対峙している相手、霊だとか残留思念のようにも見えるそれは、実は自分自身の心の闇に他ならないのかもしれないと感じられてならない。住んでいる家には、棲んでいる人の生きざまが反映されるし、逆もまた然りなのは、実感としてすごく感じる。

    心が荒れていると、生活が荒れ、家も荒れてくる。家を片付けることは、心を落ち着けることにつながる。禅宗の僧侶にとって、読経や坐禅と並んで大切な勤行のひとつが「掃除」であることも、非常に納得がいく話だ。

    本書の出版に際して行われた、松原タニシ氏と大塚さんのYouTube対談動画で、ネガティブがポジティブに転じる例について話し合っていた。その中で、大塚さんが過去に「歯科心身症」という病気を患った経験について、メンタルの不調が身体に出ることは悪い面ばかりではないという話をしていた。心だけでは受け止めきれないストレスを、身体の症状として小出しにしてくれているのだと。

    その受け止め方は、まさにポジティブ変換で、すごくいいなと思った。ちょっとした疲れやストレスで、身体に細かい不調が出ることは正直煩わしい。しかし己の心や身体と都度向き合うチャンスをもらっているのだと考えれば、小さな不調が可愛らしくも思えてこないだろうか。…こないか?

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    2026年07月26日
  • 事故物件の日本史

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    日本史を遡って歴史上の事件を建物に紐付ける視点はなかなか独特で面白かった。 極論は、全ての土地家屋には何かしらの地縛霊は必ず有ると思った方が良いし、小野不由美の名著「残穢」ともリンクする。稲川怪談のひとつに、やはり事故物件のアパートを借り上げて東南アジアからの技能実習生達に提供していたと言うのが発端の話があったのを思い出した。
    また、やましたひでこ氏の事故物件をとことん断捨離して再生した話は非常に興味深い。事故物件を断捨離の教材へと言うのは目から鱗の発想だ。 

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    2026年07月24日
  • 源氏の男はみんなサイテー ――親子小説としての源氏物語

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    源氏物語は、コミック「あさきゆめみし」を昔読んだ。それを読んでイメージしてた男のイメージと、本書が示す男性像は全く異なる。
    そんなサイテーなのかな、そう描かれているのか、読み取り方が独特なのか。こういう男性観嫌いじゃないしおもしろいなーと思いながら、相当一つの方向性に持っていこうとしてるのかなとも思う。
    読みやすくアレンジのない現代語訳を読みたいなと思った。

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    2026年07月22日
  • 悪意の日本史

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    大塚ひかりさんの古典エッセイ。今回のテーマは「人間の悪意」について。大塚さんご自身も炎上騒ぎに巻き込まれた経験があるそうで、他人や自分の「悪意」との付き合い方について考えさせられた。

    前に読んだ「ひとりみの日本史」では、過去と現在の違いから、現在の「当たり前」を疑う手がかりとして、古典文学には大いに学びがあると感じた。

    今回は逆に、「人間の悪意」というものの「変わらなさ」を知るにつけ、有史以来、幾度となく繰り返されてきた、人間の悪意による悲劇を繰り返さないために、古典から学ぶということについて深く考えさせられた。

    勝者によって書かれる歴史書では、敗者の側はこれでもかと貶められる。『古事記』や『日本書紀』、『風土記』などは、大和朝廷を正当化するために書かれた歴史書だ。朝廷に対抗した先住民を“土蜘蛛”“国巣(くず)”と呼んで蔑み、人間扱いしないことで、彼らを虐殺した朝廷側の正当性を主張する。

    戦中の日本が敵国を「鬼畜米英」と罵ったことや、1990年代に起きた「ルワンダの虐殺」でフツ族がツチ族を「ゴキブリ」と呼んでいたことに通ずるものがある。多くのふつうの人間にとって、人を殺したり、人に対して残酷な行為をすることは簡単なことではない。相手を人間ではない、虫や動物扱いすることで、良心の呵責なく手を下すことができるよう、彼らを分断し、悪意を向けるよう扇動した為政者がいる。

    恥ずかしながら、本書を読むまで「ルワンダの虐殺」という歴史的事実について私は知らなかった。殺戮の訓練を受けた戦闘員などではないごく普通の人々が、近所に暮らす隣人に対してこれほどまでに残酷になれるということや、これがつい30年ほど前の出来事であることに衝撃を受けた。不意に他者に対する嫉妬や悪意が湧くことは止められずとも、相手も自分と同じ人間なのだと肝に銘じることや、単一の情報に踊らされず、複数の情報源を当たることで、冷静さを取り戻すことはできよう。

    歴史上で悪意を向けられた人々は、「既に敗北が決まっており攻撃しても反撃してこない」という共通要素がある。たとえば、妊婦の腹を切り裂いて胎児を見たり、人の生爪を剥いで山芋を掘らせるなどの残虐な「悪行」で知られる武烈天皇は、彼を最後に皇統が途絶えたため、新たな皇統の正当化のためにつくられた暴君像である可能性が高い。また、『忠臣蔵』の悪役・吉良上野介は、浅野内匠頭に平素から嫌がらせを繰り返していたとか、浅野の妻に横恋慕したとかの「悪行」が語り継がれるが、実際には領民を大切にする名君だったらしい。吉良側は、赤穂浪士の討ち入りにより家臣もろとも滅ぼされてしまったため、赤穂浪士を正義のヒーローとして演出するため、「死人に口なし」とばかりに言いたい放題されてしまったと思われる。

    さらに、誹謗中傷に晒されやすいのは、女性の有力者である。たとえば称徳(孝謙)天皇。聖武天皇の娘で、日本史で大学受験をした人は、重祚して二度即位した女帝として名前を覚えさせられることでお馴染みだ。彼女が称徳天皇として二度目に即位した治世では、道鏡という僧を重用し、彼を天皇にしようとしたものの反対されて失脚するのだが、やれ性欲が強いだの、道鏡の巨根の虜になっていただの、挙句には山芋を使って自慰行為をしていてそれが抜けなくなって亡くなっただのと、ひどい言われようなのだ。これも、称徳天皇の死後に実権を握った藤原氏が、自分たちのプッシュする光仁天皇の正当性を強化するため、ことさらに悪く書いたと考えられる。

    時代がくだり男尊女卑の風潮が高まると、特に美貌やすぐれた才能を持つ女性に対する誹謗中傷がエスカレートする。小野小町や紫式部、清少納言も、後世に事実無根の悪評を浴びせられている。小野小町は、若い頃に男を弄んだ罰で醜い乞食の老婆となって孤独死したとか、性的に不能であったとかの記録が残されているし、紫式部は、源氏物語でありもしない噂話で人々を惑わせた罪で地獄に堕ちたなどと噂され、清少納言も、仕えていた定子の死後に没落し、最後は狂って非業の死を遂げたなどと言われている。いずれも史実とはまったく異なっており、悪意による創作だ。

    国が正式な歴史書として編纂した書物ですら、実際にそれを書いた、または書かせた人物の立場や状況によって、真実は大きく歪められる。フィクションであれば尚更である。便所の落書き程度の信憑性しかないウワサ話が、あっという間に事実であるかのように語られ、罪のない人が酷いバッシングに遭ったり暴力に晒されたりする様を、私たちは何度も見てきたはずなのに、そうしたことは一向になくならない。

    それは、私たち人間の性なのかもそれない。私たちが、悪意のあるウワサ話や、ちょっとした悪口、ウィットに富んだ皮肉のようなものが大好きなのは、人間という生き物の特徴であり、変えることは難しいのだと思う。だからこそ、思わず信じてしまいたい、吹聴して回りたくなるような、「美味しい話」が聞こえてきたときに、一度立ち止まって考えたい。

    その話の発信源は誰なのか?
    発信者の立場や意図はどのようなものか?
    別の立場からの見解はどうなのか?
    そして、言われている側も同じ人間であること。

    これだけで、悪意に呑み込まれずに生きていける確率は大きく高まるだろう。悪意で人を傷つける側にならないために、肝に銘じておきたい。

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    2026年07月14日
  • うん古典―うんこで読み解く日本の歴史―

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    うんこって深い
    斜陽に母親の立ちションが書かれていて衝撃だったのがこの本にも出てきて感激だった
    うんこだけでなくくしゃみや立ちションなどを通して時代の流れを感じられるのが楽しい

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    2026年06月22日
  • 黒い古典 日本人が必要とした悪の力

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    読むと元気になる。最近仕事がうまく行かなくて落ち込んでいたけど、この本を読んでいる間はすっかり忘れていられた。ポジティブなことばよりネガティヴなことばの方が、元気がもらえる場合もあるんだなぁと感心。

    この本では、奈良時代の『古事記』から江戸時代の『四谷怪談』まで、時代順に古典文学の中に綴られた「悪態」や「ネガティブワード」の数々を紹介する。時代ごとに特色があるのが興味深い。

    冒頭から、本筋を少しズレるが、古事記のイザナミのゾンビ姿を見てイザナギが逃げ出すシーンの背景考察が面白かった。古代日本には、高貴な人の遺体を長期間火葬せずに保管する「もがり」という習慣があり、イザナギは死んだイザナミに「相見む」すなわちセックスをしに行ったのではないかというもの。不埒な思いで墓をあばいたうえ、腐ったご遺体を見て「ギャー」と大騒ぎでは、そりゃ死んだ妻も怒るわな。かくして「汝が国の人草を、一日に千頭くびり殺さむ」という恐ろしい発言を引き出すことになる… 古代の神々は愛憎もまた激しくスケールが大きい。

    平安時代はというと、主に女性たちによる「他人の不幸は蜜の味」を地で行くような発言のオンパレード。宮中でライバルの女の子どもが死んでやれうれしや、なんてものまである。物語の登場人物に言わせるならまだしも、作者本人の発言として書かれているからたまげる。現代のように匿名のXではなく、ばっちり実名で、しかも人に見せることを前提に書いた「日記」に書いているのだ。この背景としては、平安時代はのちの時代に比べて儒教道徳が普及しておらず、男尊女卑思想もゆるかったことがあると筆者は指摘する。こうした自分自身の負の感情を正面から見据えて言語化することは、理性と強さがあるからこそできること。黒い感情に突き動かされて行動に移す前に、こうして書き著してみるのもありかもしれない。

    もう少し時代が下ると「無常観」が蔓延するようになる。右肩下がりが当たり前の世で、老いさらばえていくばかり。誰にも平等に滅びが訪れる。良い時もあれば悪い時もある(良→悪という順番も重要)。列挙していくといかにも救いがないが、ネガティブなことばというのは、「自分だけではない」という安心感をもたらすし、いつかは終わると思うからこそもう少しだけ頑張れるということもある。歴史上の錚々たる面々が残した「嘆き」に大いに癒されようではないか。ちなみにこうしたネガティブワードから癒しの効果を得られるようになったのは、自分が歳を取ったことも大きいのだと思う。

    江戸時代まで来ると、今度はパワーみなぎる悪人たちが大活躍する。釜茹でにされるときに自分の7歳の息子を踏み台にした石川五右衛門や、来世を願ったことなどないと豪語する好色一代男、人の生き死にで嘆くほど自分はバカではないと、神棚に置いておいた金がなくなったことを嘆く婆。なんかこう、湿り気がないというか、とにかくパワフルで、つまらないことでクヨクヨしているのがバカらしくなる。元気がもらえる。

    著者の大塚ひかりさんのナビで、古典作品の面白いところをつまみ読みできる良著で、自分でも古典作品に触れてみたいと思わされた。

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    2026年06月09日
  • 黒い古典 日本人が必要とした悪の力

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    日本の古典からネガティブだったり悪口だったりと、ちょっとばかり悪い感じの言葉を抜粋して紹介した本です。意外に昔の人の方が忖度なくはっきり書いてあったりして楽しめました。書かれた時代の背景なども説明されており、古典ギライな人とかのとっつきにオススメかも。

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    2026年02月26日
  • やばい源氏物語

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    『源氏物語』の魅力を紹介した本で、硬派なものではなく全体的に軽い雰囲気で著者が物語の舞台を解説する。『源氏物語』は今から1000年以上前の物語だが、人間の心情、経済事情、結婚や少子化など、現代人が読んでも共感できる、考えさせられる本である。また紫式部の背景も解説しており、彼女が当時の社会においてどれほど異端な存在であったのかがわかる。

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    2025年09月21日
  • 悪意の日本史

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    ところどころ読み飛ばしつつも、ある程度事前知識のあるパートについては「悪意」の連綿と続く歴史上の現れというものについて知ることができたのはよかった。
    そういった事実が直接現代社会の問題解決の糸口になるでもないだろうが、残された史料からでも人々の変わらぬ性質というものはうかがい知れる。

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    2025年07月26日
  • 悪意の日本史

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    昔もあったんだなあ、誹謗中傷とか。そこらへん人類全く変わってなくて生きてる時間違うけど、同じなんだなって思える。でも、昔より今の方がひどかもしれない。SNSですぐ広まるから、書物だけの時代よりかは、被害がでかい。
    しかし、根も葉もないことを死んだ後にたくさん広められてしまうのはね、、辛いだろうな。呪いだとか言うなら、呪われるていいくらい酷いことだと分かってるんでしょ、やめられないんだなあ。
    歴史書っていうのは、書いてる人が私情を挟んじゃいけないものなのに、どんな恨みがあったのか、、それはともかく著者失格だよ、、。
    でも、結局事実がどうあれ、受け取った人の中でイメージができる訳で、その手助けをするのが書物ってだけだからなあ。要は受け取る次第。情報の取捨は気をつけなければ!!

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    2025年05月24日
  • やばい源氏物語

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    面白かった!
    源氏物語を読んで、なんとももやもやした、はっきり言うととても不快で嫌な気持ちになった数々の内容に対してとても腑に落ちる解説がなされていて、それも、ストレートに伝わる現代的な表現で説明してくれていて、読んでいてとても面白くて胸のつっかえが取れるような気持ちになりました。
    また、源氏物語がいかに異端であったかもよくわかり、著者が本当に源氏物語が好きなんだなとしみじみ伝わりました。

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    2024年09月10日
  • ヤバいBL日本史

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    今よりも昔の方が性に寛容だった、異性愛、同性愛の境目が曖昧だった、というのはとても興味深い。
    光源氏も、女性だけでなく男性相手にも愛を交わしたというのは面白い。当時は特にそれがセンセーショナルなことでもなく、受け入れられる時代背景があったということか。

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    2024年09月06日
  • エロスでよみとく万葉集 えろまん

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    万葉集に親しむ視点としてかなり面白かった。古典に興味がない人も、こういう現代と通ずる部分から人間を見つめていくと、その面白さがわかってきそうだ。
    専門的な内容もわかりやすく含まれており、学びも多い。

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    2024年08月30日
  • 本当はエロかった昔の日本(新潮文庫)

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    日本の古典文学から、歴史的に日本の性道徳や性文化を考察

    平安時代は女系であり、性=政=生だったなど、現代日本からは想像もつかない世界を知れてとても興味深い。
    外の目意識など、日本を歴史的に考える上でも鋭い視点である。

    こういったより鋭い文献学によって、文学や芸術や文化やジェンダー論といったもの諸々が深まることを期待する。
    こうして考えると、古典って凄い。

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    2024年08月12日
  • 嫉妬と階級の『源氏物語』(新潮選書)

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    文字通り、「嫉妬」と「階級」を切り口に、源氏物語を読み解く本。

    大塚さんの本は、これまでだと『女系図でみる驚きの日本史』が面白かった。
    紫式部は自身は中流貴族、受領階級。
    それが娘の代では天皇の乳母として「三位」まで大出世を遂げたということが印象的だった。

    さて、本書は「嫉妬」を取り上げるのだが、その背景に貴族社会の階級意識を見ている。

    まず紫式部自身も、階級意識、「落ちぶれ感」に苦しむ人だったと規定する。
    曾祖父の代までは上流だった彼女にとっては、宮仕えに出た自分の境遇は零落と意識される。
    紫式部日記に繰り返し書かれる憂鬱も、原因はそれだと推測されている。

    次いで、こうした階級的劣等感を持つ式部の願望が、源氏物語に反映していることを説いていく。
    正編は没落者が四代かけて成り上がる構想なのだとか。
    主人公光源氏が、すでにそういう落ちぶれ要素を持った主人公。
    誰よりも優れた資質を持ちながら、更衣腹であるため帝になることもできない。
    その彼が、母親のいとこであり、自らドロップアウトした明石入道の娘との間にできた娘により生まれた皇子によって、皇統に血筋を残すことになる。
    そして、高貴な血筋の葵の上が生んだ夕霧の子が、明石の君の生んだ孫に仕えるという状況が生まれる。
    これは、落ちぶれ者の、壮大なリベンジ劇だと。

    嫉妬と階級から見たときにも、紫の上の特異なポジションが際立つ。
    六条御息所や弘徽殿太后のように、身分の低い相手を嫉妬し迫害することもできない。
    もちろん、女三宮のように、高貴な相手にも嫉妬するのはあり得ない。
    出家して離脱することも許してもらえない。
    なるほどこれでは早死にするなあ、としみじみわかる。

    一方、第四部から宇治十帖の解説では、高貴な薫や匂宮のゲスぶりが、これでもかと抉り出される。
    美貌には恵まれているが、身分も教養もない浮舟が、かくも見下げられ、残酷に扱われるかと、読んでいて少しいやな気持になってしまった。
    また、浮舟の母中将の君と、宇治の八の宮の娘たちの乳母、弁の尼との間で交わされる会話に含まれる悪意も。
    面白いと言えば面白いのだが、あれ?源氏物語ってこんな話だっけ、という気にもなってくる。
    同じ著者の『源氏の男はみんなサイテー』、読んだことはないが、きっとこんな話なのだろうなあ。

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    2024年07月14日
  • やばい源氏物語

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    「やばい」という言葉で表現されているのだけれど、『源氏物語』がいかに特異なものなのかがよく分かる。内容が面白いというだけでなく、特異な作品だという点も、長く読みつがれてきた理由の一つかもしれない。「()」の中に書かれているのが、原文か訳文か統一されていないのが少し読みにくかった。

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    2024年06月04日
  • やばい源氏物語

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    ネタバレ

    源氏物語を読んでる人も読んでない人も気楽に読めて奥深い。内容を整理するのにも役立ち、そんな見方もあったのかと新たな気づきもある。
    光源氏が若紫を見染める場面と中将と呼ばれる男が尼になった浮舟を盗み見する場面の若紫と浮舟の相似などは面白い指摘だと感じた。

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    2024年02月28日