大塚ひかりのレビュー一覧

  • 悪意の日本史

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    ところどころ読み飛ばしつつも、ある程度事前知識のあるパートについては「悪意」の連綿と続く歴史上の現れというものについて知ることができたのはよかった。
    そういった事実が直接現代社会の問題解決の糸口になるでもないだろうが、残された史料からでも人々の変わらぬ性質というものはうかがい知れる。

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    2025年07月26日
  • 悪意の日本史

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    昔もあったんだなあ、誹謗中傷とか。そこらへん人類全く変わってなくて生きてる時間違うけど、同じなんだなって思える。でも、昔より今の方がひどかもしれない。SNSですぐ広まるから、書物だけの時代よりかは、被害がでかい。
    しかし、根も葉もないことを死んだ後にたくさん広められてしまうのはね、、辛いだろうな。呪いだとか言うなら、呪われるていいくらい酷いことだと分かってるんでしょ、やめられないんだなあ。
    歴史書っていうのは、書いてる人が私情を挟んじゃいけないものなのに、どんな恨みがあったのか、、それはともかく著者失格だよ、、。
    でも、結局事実がどうあれ、受け取った人の中でイメージができる訳で、その手助けをす

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    2025年05月24日
  • やばい源氏物語

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    面白かった!
    源氏物語を読んで、なんとももやもやした、はっきり言うととても不快で嫌な気持ちになった数々の内容に対してとても腑に落ちる解説がなされていて、それも、ストレートに伝わる現代的な表現で説明してくれていて、読んでいてとても面白くて胸のつっかえが取れるような気持ちになりました。
    また、源氏物語がいかに異端であったかもよくわかり、著者が本当に源氏物語が好きなんだなとしみじみ伝わりました。

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    2024年09月10日
  • ヤバいBL日本史

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    今よりも昔の方が性に寛容だった、異性愛、同性愛の境目が曖昧だった、というのはとても興味深い。
    光源氏も、女性だけでなく男性相手にも愛を交わしたというのは面白い。当時は特にそれがセンセーショナルなことでもなく、受け入れられる時代背景があったということか。

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    2024年09月06日
  • エロスでよみとく万葉集 えろまん

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    万葉集に親しむ視点としてかなり面白かった。古典に興味がない人も、こういう現代と通ずる部分から人間を見つめていくと、その面白さがわかってきそうだ。
    専門的な内容もわかりやすく含まれており、学びも多い。

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    2024年08月30日
  • 本当はエロかった昔の日本(新潮文庫)

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    日本の古典文学から、歴史的に日本の性道徳や性文化を考察

    平安時代は女系であり、性=政=生だったなど、現代日本からは想像もつかない世界を知れてとても興味深い。
    外の目意識など、日本を歴史的に考える上でも鋭い視点である。

    こういったより鋭い文献学によって、文学や芸術や文化やジェンダー論といったもの諸々が深まることを期待する。
    こうして考えると、古典って凄い。

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    2024年08月12日
  • 嫉妬と階級の『源氏物語』(新潮選書)

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    文字通り、「嫉妬」と「階級」を切り口に、源氏物語を読み解く本。

    大塚さんの本は、これまでだと『女系図でみる驚きの日本史』が面白かった。
    紫式部は自身は中流貴族、受領階級。
    それが娘の代では天皇の乳母として「三位」まで大出世を遂げたということが印象的だった。

    さて、本書は「嫉妬」を取り上げるのだが、その背景に貴族社会の階級意識を見ている。

    まず紫式部自身も、階級意識、「落ちぶれ感」に苦しむ人だったと規定する。
    曾祖父の代までは上流だった彼女にとっては、宮仕えに出た自分の境遇は零落と意識される。
    紫式部日記に繰り返し書かれる憂鬱も、原因はそれだと推測されている。

    次いで、こうした階級的劣等

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    2024年07月14日
  • やばい源氏物語

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    「やばい」という言葉で表現されているのだけれど、『源氏物語』がいかに特異なものなのかがよく分かる。内容が面白いというだけでなく、特異な作品だという点も、長く読みつがれてきた理由の一つかもしれない。「()」の中に書かれているのが、原文か訳文か統一されていないのが少し読みにくかった。

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    2024年06月04日
  • やばい源氏物語

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    ネタバレ

    源氏物語を読んでる人も読んでない人も気楽に読めて奥深い。内容を整理するのにも役立ち、そんな見方もあったのかと新たな気づきもある。
    光源氏が若紫を見染める場面と中将と呼ばれる男が尼になった浮舟を盗み見する場面の若紫と浮舟の相似などは面白い指摘だと感じた。

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    2024年02月28日
  • やばい源氏物語

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    今まで何気なく読んでた源氏物語
    実はかなり異端の作品だった
    言われてみれば当然だよなあ
    当時の貴族社会のことが赤裸々に書いてある
    こんなことまで書いていいのか?
    と読んでみて改めて思った
    ヤバいのはむしろ光源氏の孫子の代になってから
    源氏物語はマンガでも小説でもいろいろと取っ付きやすい作品が山ほどあるので
    読んでみると大河ドラマがより楽しめるかもしれませんね
    個人的には源氏物語の舞台が
    今で言う心霊スポットと言える場所ばかり
    という事実に驚きました

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    2024年02月10日
  • やばい源氏物語

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    紫式部ってすごーい人だったんだなって改めて思った。外国人にも認められているからなぁ。
    そこで思ったんだけど、紫式部と清少納言はセットでよく出てくるけど、よく考えたら、紫式部の方が客観的にすごいって言えるんじゃないのかな。

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    2024年01月13日
  • ヤバいBL日本史

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    BLと男色の違いはっきり分かって、なんかスッキリした。
    自分で「男色」って言っても本当は「BL」だったりすんの面白い。
    私なんか腐り始めたかも。草

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    2023年12月14日
  • 嫉妬と階級の『源氏物語』(新潮選書)

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    なんと言うかこう、源氏物語がどれだけすごい小説かが分かったというか。

    現代からガチに読み込んでも十分に応える。
    歴史とか社会だけでなく、女性の立場、内面、リアル感残しながらもあくまでフィクションで。色んな章で色んな人物を描きながら、実は全体通して出口があった。

    すっげえ。

    なんかこう、女性自身的な感じもあって、当時女性週刊誌に連載されてたら、発売日の朝には全部売れ切ってしまうくらいの感じじゃあないかなと思う。
    ものすごい共感もあったんちゃうかな。
    ちょっと噂のチャンネル見たいな感じもあって。

    中学校で教えてはもらったが、こう言う面白さを教える方向に持っていった方がええんちゃうのかね。変

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    2023年12月08日
  • くそじじいとくそばばあの日本史 長生きは成功のもと

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    ネタバレ

    全部、長生きできたからできたんだねっ! ジジイとババアの春画があったなんて、驚きっ! 平安時代の女房って、いろんな人とヤってるんだ。こりゃ、公達達1人の女房の取り合いやりそーっ。 頼朝の乳母、政治にも口出ししてたんだぁ。さっすが乳母!平安時代も帝(みかど)の乳母になったら、夫の地位が上がったりもしたんだって。 乳母、実母よりも権力あったかもって!乳母、恐るべし…。 今は、乳母とかないからね。もしその職業あったらなぁ。どうなってるんやろ。今の政治。

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    2023年12月03日
  • くそじじいとくそばばあの日本史

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     色々な時代の価値観に触れられていて面白かったです。特に平安時代や鎌倉時代の解像度が上がりました。

    老人という視点だけではなく性別による違いにも多くの見解が記されているところが個人的には良かったです。

    くそじじい、くそばばあのようなパワフルでな生き方を習いたいとまでは思いませんが、昔の人の生き方に学ぶことは多いなと思いました。

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    2023年11月24日
  • くそじじいとくそばばあの日本史

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    子どもが「くそ!」という度に「なんですかそんな汚い言葉を使って!ちゃんと"うんこ"と言いなさい」と注意しては嫌な顔をされていた。

    そのうち「あーはいはい

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    2023年11月02日
  • エロスでよみとく万葉集 えろまん

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     タイトルのポップさとは裏腹に古代日本人と現代日本人の繋がりを感じられる味わい深い一冊でした。
     今から1300年近く前の人々も浮気を心配したりメンヘラになったりBLの人もいたり…と現代との親近感が湧きました。当時の人々がその気持ちを周囲の自然に投影しているのは雅に感じ、その背景にある政治や風俗などの当時の息遣いのようなものを見られたのは良かったです。
     貴賤問わず人々が恋を患い、それにめいめいの方法で向き合っているのがよく感じられました。

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    2023年10月14日
  • 本当はエロかった昔の日本(新潮文庫)

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    一神教のキリスト教、ユダヤ教、イスラム教の国とは違い、日本は性に関してゆるかった。平安文学では「男女のことは前世から決められた宿世だから何があっても致し方ない」と、不倫には肯定的。日本の仏教界での同性愛は周知の事だし、江戸時代の銭湯は混浴だった。西洋の文化が入って来て、変容してきたということだけど、LGBT理解増進法なんて本当にナンセンスだ。マイノリティどころか女性が差別されているように感じる。差別はいけないけど、区別は必要。多くの国会議員に本書を読んでもらいたい。

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    2023年06月18日
  • ヤバいBL日本史

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    日本史や日本の古典文学で見られる男性同士の濃密な関係や性愛をBLというくくりでカジュアルにまとめた本。

    女装したヤマトタケル、とりかへばや物語、頭中将と光源氏の怪しさ、敦盛、義経、世阿弥、エレキテル平賀源内。

    日本史のお勉強中に「これは……ちょっと怪しいのでは⁈』となったアレやこれやの有名どころはほぼ網羅されている。その手の「怪しい関係」に目がない人にとってはありがたいまとめ本だろう。

    ただ、すっかり西欧化されてしまった現代日本人の感覚からすると、対等な個人と個人の恋愛こそが「正しい愛」だが、この本に描かれている男たちの関係性は、そんな狭い価値観では割り切れない、当時の文化的な背景があっ

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    2023年05月19日
  • 源氏物語の教え ──もし紫式部があなたの家庭教師だったら

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    「女系図でみる驚きの日本史」と同様に、同じものを素材にしても、扱い方ひとつで見え方が変わる面白さを味わった。

    平安貴族の「セクハラ満載の社会で女が生き延びる」ために、何が必要かを説く物語として読むことができるなんて。確かに、抄訳や「あさきゆめみし」でしか読んでなくても、全然光源氏ステキ、とは思えなかったんだけど、そうか、これは源氏をダシにさまざまな女の姿を描くことが主眼だった、かもしれないから、仕方ないんだ。
    もちろん、どんな物語からだって教訓は引き出せるわけだから、これが正しい読み方なのかは分からないけど。でも、こういう読み方もできるってことを知るのは、面白い。

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    2022年11月09日