【感想・ネタバレ】毒親の日本史(新潮新書)のレビュー

あらすじ

親子関係は一筋縄ではいかない。古代天皇に平安貴族、戦国武将から僧侶まで、あっちもこっちも「毒親」「毒子」だらけ。子捨て、子殺しや性虐待は勿論のこと、きょうだいの殺し合いを招いたり、子の恋文を世間にさらしたり。父親に見殺しにされたヤマトタケル、子を母に殺された建礼門院徳子、実家にいびられ続けた小林一茶等々、系図上では、はかなく頼りない親子の縦一本線に込められた愛憎が、日本史に与えた影響を読む。

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Posted by ブクログ

毒親の日本史。大塚ひかり先生の著書。毒親はいつの時代にもいる。毒親は現代社会にしか存在しないというのは大きな勘違い。毒親の歴史は長い。日本の歴史においては子捨て、子殺し、孫殺し、虐待、殺し合いをする毒親がたくさんいた。自らの野心や欲望や保身のために子供をコントロールして子供を洗脳して子供を道具にように悪用乱用した毒親たち。形は違えどいつの時代も毒親は存在していて毒親に苦しめられる子供も存在している。

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2022年10月08日

Posted by ブクログ

面白かったけれど引用する文献が「毒になる親」と「親を殺した子どもたち」なのはいいとしても、その2冊ばかり繰り返し出て来る。こういうふうに書いたら残念だということがわかったので気をつけようと思う。
しかし、著者の説明を読むともう毒親にしか見えなくなったり、「春過ぎて、夏来るらし…」の歌も権勢欲の現れとしか読めなくなったりで、説得力がある。子どもには孝行を強要したり、身分の低い人は簡単に殺されたりで、人権や平等という考えはなかったんだなぁ。

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2021年06月12日

Posted by ブクログ

久々に心躍るリアル書店と出会い、夢中で本棚を眺めていて目が合った一冊。大塚ひかりさんの日本史本、面白くないはずがないです。

本書のテーマは「毒親」と「毒親に育てられた子ども」としての歴史的人物像について(時折創作の登場人物も混ざる)。古代から近現代に至るまで歴史上偉大な業績を残し、誰もが立派な人と称える人物に親子関係というフィルタを通してみると見えてくる新たな姿がとてもスリリングでした。

「毒親」という呼び方を嫌う方もいるかとは思いますが、読んだら「まぁ毒としか言いようがないわなあ(´・ω・`) 」とひとりごちること請け合いです。

「蜻蛉日記」や「十六夜日記」など学生時代にただただ丸暗記させられたものの内容がこんなに現代と親和性があるともっと早く知ることができたら興味も持てたんだろうになあ、と思ってしまいました。

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2021年04月05日

Posted by ブクログ

毒親の日本史という割に文学が扱われている。資料の信頼性が論証されていない。筆者の個人的な解釈が多い。文学に当時の歴史や文化が反映されるからとはいえ、文学が当時の歴史や文化をありのまま正確に映しているわけではないと思う。読み物としては面白いけど、あまり真に受けなない方がよい。

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2023年06月12日

Posted by ブクログ

昔は当たり前だった、創作に出てくるのはその状況が多かったから、などもわかるが、時代背景や価値観の違いもあるから、全てを毒親で済ませるのはどうかとも思う。
近松門左衛門話など親のせいにするのもどうかと思うし。
だが兄弟間の待遇の差が戦に繋がることはあるし、出てくる毒親の事例が現代の定義に当てはまるというのも興味深い。
北条政子が男児よりも大姫を大切にしたのは、平安期の女性相続の名残から、というのが面白かった。

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2022年01月29日

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