泡坂妻夫のレビュー一覧
-
少々無理を感じる部分もあるけど、それを補って余りある物語の雰囲気、読者をまんまと騙す構成が素晴らしい。夢か現か、登場人物はもちろん、読者までも幻惑する幻想小説として読んでもいいのではないか。Posted by ブクログ
-
久しぶりの読書は復刊された泡坂妻夫の短編集。質の高い話ばかりで度肝をぬかれた。好みはダイヤル7、芍薬に孔雀、青泉さん。奇術師でもあった作者ならではの楽しさがつまっていた。とてもよかったので、「煙の殺意」と「ヨギガンジーの妖術」も読もう。Posted by ブクログ
-
一分の隙もない短編集。落語のようなとぼけた語り口と、何回も読者の予想や思い込みをひっくり返す展開が見事。虚実ないまぜのうんちくが効果的な『椛山訪雪図』、社会を外側から眺めているかのような登場人物達が十蘭っぽい『紳士の園』が特に好き。Posted by ブクログ
-
あの夜愛してくれた人は一月前に殺されていた。あれは一体何者だったのか。
意外な展開に驚きつつ、少しずつ少しずつ物語の真相が見えてくる面白さ。真っ直ぐすぎる愛の恐ろしさを感じる恋愛ミステリー。Posted by ブクログ -
入手困難だったこの名作がやっと再販されたので再読。装丁は変わっていないが、新保博久氏の解説が追加されている。
改めて凄い短編集だと思った。奇術に相通じるトリックが惜しげも無く使われている。こういう騙し方があるのか、こんな伏線の張り方があるのか、と、前にも読んでいるのに唸ってしまった。
あまりにも斬新...続きを読むPosted by ブクログ -
夢見心地とはこのことだろう
輪廻転生によって、運命の再会を果たした真一と麻芸。前世から現世、そして来世へと時は巡っていきます。波乱の展開を経て、様相が大きく変わりますが、夢から醒めることはありません。再生の先に待つのは、奇跡か、それとも悲劇かーー
氏の才が集結した幻想ミステリの極致。Posted by ブクログ -
ああさまにはとんでもない事実が出てきます。
驚き桃の木クラスの事実です。
そんな最後の巻です。
さすが記述をたしなむ人だけあり
びっくり系の事件が多いです。
で、いて結構大胆なこともやっていますし、
偽の情報を使って大胆なこともやってますし。
最後の事実は必見!!Posted by ブクログ