泡坂妻夫のレビュー一覧

  • 蔭桔梗

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    直木賞受賞作。下町職人世界と大人の男女の機微。しかし謎が明かされるというその構成はミステリ的な手法で有る。

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    2011年06月26日
  • 奇術探偵 曾我佳城全集 秘の巻

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    ようやく読み終わった!

    短編集。

    「消える銃弾」「ビルチューブ」が好き。
    「真珠夫人」は自分の中では推理物とは言えないが、短編小説としてはなかなかのでき。こういう考え方は面白い。

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    2011年03月31日
  • ヨギ ガンジーの妖術(新潮文庫)

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    著者らしく、マジックのネタが惜し気もなく使われておりとても楽しかったです。
    さらりと書かれたエロねたに笑いました。

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    2011年03月25日
  • 煙の殺意

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    ネタバレ

    短編集

    意味がよくわからないの(屏風のやつ)から泡坂節発揮の作品まで多種多様。ホラーテイストのも一興。

    表題作「煙の殺意」が一番面白い。

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    2011年02月08日
  • 妖女のねむり

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    前世の恋人をモチーフにした、幻想的な物語がやがて… 

    伏線と回収が、まるで精巧な寄木細工のように、小さな一片まで余さずぴたりとはまりこむ。
    セルフ重箱の隅をつつくような「えっ、こんなとこまで?」という細やかな仕掛け。
    伏線のお残しはゆるさしまへんで! …てな向きには、たまらない作品です。

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    2010年11月08日
  • 亜愛一郎の転倒

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    亜愛一郎の事件簿、2冊目。
    「藁の猫」「砂蛾家の消失」「珠洲子の装い」「意外な遺骸」「ねじれた帽子」「争う四巨頭」「三郎町路上」「病人に刃物」の8編。

    1冊目より描きなれた感があり、亜のへっぽこぶりが微笑ましいです。
    あのとぼけた会話とか東川作品の香りもしますね。逆か、東川さんが影響を受けているのかな?

    窓から見えていた合掌造りの大きな家が朝起きると消えていた「砂蛾家の消失」。
    苦労の末、成功した4人の名士たちは一体何を企んでいたのか!?「争う四巨頭」。
    そしてマジシャンでもある氏ならではのトリック「病人に刃物」。
    どれもなんでもないところから取り出された真相に一流のマジックをみているよう

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    2010年10月09日
  • からくり東海道

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    最初は手こずったが、なかなか面白かった。
    昔、戸山に東海道53次を作った尾州下屋敷と箱根絡みのSF

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    2010年09月02日
  • 死者の輪舞

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    殺人事件の加害者が次の殺人事件の被害者になるという、奇妙な連続連鎖殺人事件。アクの強い登場人物に遊び心散りばめた展開、いかにも泡坂妻夫らしいなあと読んでいたら、思わぬ所に落とし穴が。何気ない描写も伏線となっているから油断なりません。

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    2010年05月14日
  • ヨギ ガンジーの妖術(新潮文庫)

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    以前薦められたことがありますが。なるほどこれは面白いっ!
    「妖術」と言ってる割に実は全部トリックあるし(まあミステリとしては当然ですが)、そんなめちゃめちゃ大掛かりでもないんだよなあ。少し考えれば分かりそうな、でも固定観念に邪魔されて気づかない盲点がうまく使われている作品ばかりです。
    お気に入りは「ヨギ ガンジーの予言」と「釈尊と悪魔」。特に「釈尊と悪魔」は意外な展開にすっかり騙されてしまったのでした。なるほどなあ、とひたすらに感服するばかりです。

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    2009年12月29日
  • 蔭桔梗

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    伝統職人の世界を舞台とした男女の機微を描いた作品集。
    と言うと、普通なら僕の興味範囲外の作品になるんですが、作者があの泡坂妻夫なので、手に取った次第です。
    で、どうだったかと言えば、大正解ですね。
    すごく面白かったです。上手いな〜と感動しきりです。
    伏線の張り方がさり気なく、情景説明のように書かれた一文が後で実を結ぶんですよ。
    だから泡坂ミステリのファンである身には堪らないですね。

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    2009年10月04日
  • 乱れからくり

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    由緒ある玩具商ひまわり工芸。その製作部長を務める馬割朋浩は海外旅行への途上、降ってきた隕石に当たるという奇禍で命を落とす。新米探偵の勝敏夫は、馬割一族の邸宅『ねじ屋敷』を訪ねるが、そこはお化け屋敷さながら、巧妙な仕掛けをほどこした殺人屋敷であった。繰り返される殺人と推理。江戸時代にまで遡る馬割一族の謎がいま明らかにされる…第31回日本推理作家協会賞受賞作。

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    2009年10月07日
  • 奇術探偵 曾我佳城全集 戯の巻

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    奇術師にして紋章神絵師でもある氏が20年に渡るライフワークで書き上げた曾我佳城全集の後編。

    奇術師である主人公の巧みなトリック捌きもさることながら、物語の幕引きも素晴しい。

    もっと見たいの少し手前での幕引きに感嘆。

    ご一読あれ。

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    2009年10月04日
  • 奇術探偵 曾我佳城全集 秘の巻

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    泡坂妻夫氏の20年に渡る連載作品集の前編。

    若くして奇術界の伝説となった女性奇術師・曾我佳城の華麗なる手捌きに、全ての人が釘付けになる事、間違い無し。

    奇術師にして紋章紙絵師の氏の本領を存分にお楽しみ下さい。

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    2009年10月04日
  • 乱れからくり

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    作者のホームグラウンドで勝負しても絶対に勝てない。エピが伏線そのものなので、身構えて挑んでみたものの、あっさり玉砕されて沈没してしまった。ミスリードも巧みなので、どこまでいっても真相には近づけない。ユーモアの少ない構成は、作品全体の雰囲気を損なわせない作者の「手品の小道具」なのだろうか?

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    2009年10月04日
  • 奇術探偵 曾我佳城全集 秘の巻

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    タイトルの通り、奇術のトリックやそれにまつわる話がふんだんに詰め込まれた事件を架空の奇術師曾我佳城を探偵役として描く連作短編もの。単調になりがちな形式だが、一篇一篇に飽きの来ないような工夫がされている。お薦めは『花火と銃声』。

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    2009年10月04日
  • 横丁の名探偵 犯人当て小説傑作選

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    読者への挑戦、アンソロジー第二弾
    好みのシリーズだが全三巻で終わってしまうらしいので残念

    今回の7作品は有名なものが多く、著者それぞれの短篇集のタイトルになっているものもいくつかある

    中でも中西智明は、絶版文庫の「法月綸太郎の本格ミステリアンソロジー」に収録されている、という事すらよく知られている傑作

    ・仁木悦子「横丁の名探偵」★⭐︎⭐︎
    超短編。トリック1つだけの勝負、やや弱いかな

    ・石沢英太郎「アリバイ不成立」★★⭐︎
    複数の容疑者たちがお互いのアリバイを主張する、と来ればあのパターンだな!
    という予想を覆され★ふたつ

    ・巽昌章「埋もれた悪意」★⭐︎⭐︎
    双子のなぞなぞは知ってい

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    2025年12月05日
  • 妖女のねむり

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    アーサカさんの第七長編。幻想とロマンスの塩梅が『湖底のまつり』に近い。
    樋口一葉の未発表小説の発見から始まる。戦時中という特殊状況が生んだとある奇蹟に発展し、最終的には輪廻転生の真偽を問うミステリとなる。思想を超えて信念を貫いた者の究極の動機の一つと言えるのではないか。どっかの作家が"観念の動機"と読んでいたものかな(うろおぼえ)

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    2025年09月27日
  • 写楽百面相

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    ネタバレ

    べらぼうをきっかけに購入。
    ちょっと私には難しかったです。
    登場人物が狂歌やるとき、絵描くとき、読み物書くときと名前を変えるのでもう、誰が誰だか…。
    全体の9割読んでもところで二三は何してるんだ?ってなってました。
    延命院事件を知らなかったので終盤でやっと面白くなったきたなという感じ。
    延命院事件、実際にあるんですね。
    まぁ、人の性(さが)というか、咎められるものでもないような。

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    2025年09月01日
  • 11枚のとらんぷ

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    〔内容〕最初の百ページほどは素人奇術イベントのけっこうグダグダな様子が描かれる。いつになったらミステリになるのと不安を感じ始めた頃事件が発生/キーになる本の全文が第二章に置かれる。凄い/最終章になって謎解きに向かうかと思ってたら奇術師の大会メインでそれもまたよし。
    〔感想〕小説という虚構、謎を追うミステリという形式、題材が手品。三重の幻惑。トリックと伏線たちが目白おし。人は直接被害がない限りけっこう騙されるのが好きなので楽しめる一品/内容的にわりと古い作品のように思えますが読後感として古さは感じませんでした/あまり知られてない? 奇術に憑かれた人々の生態もわかります?

    ■簡単な単語集

    【飯

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    2025年08月23日
  • 湖底のまつり

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    傷ついた心を癒す旅に出た香島紀子は、山間の村で急に増水した川に流されてしまう。ロープを投げ、救いあげてくれた埴田晃二とその夜結ばれるが、翌朝晃二の姿は消えていた。村祭で賑わう神社に赴いた紀子は、晃二がひと月前に殺されたと教えられ愕然とする。では、私を愛してくれたあの人は誰なの……。読者に強烈な眩暈感を与えずにはおかない、泡坂妻夫の華麗な騙し絵の世界。

    集落が舞台のホラーミステリーのような話を想像していたけど、良くも悪くも裏切られた。情緒的で繊細。何層にも霧がかかった細道を歩くみたいな心細さが永遠に続く。

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    2025年08月13日