泡坂妻夫のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
短編集です、それぞれの繋がりはなく純粋な短編です。それぞれに泡坂テイストが封じ込まれていて楽しめます。日本のチェスタトンの異名の通り、謎を置く位置が独特で予想外であること、その謎が明かされる時に、読者が見ていた場面、情景が、反転すること。つまり事象の見せ方、描き方が非情に秀逸であるということ。語る言葉にキリはないようです。
気になったのを挙げてみます。
「椛山訪雪図」紋章上絵師という伝統工芸の従事者でもあった氏ならではの作品だと思います。作中の椛山訪雪図、こんな絵があるなら見てみたい。
「閏の花嫁」いささか変わった作風、同じ味わいの海外有名作品があります。書簡のみの構成と最後の一行 -
Posted by ブクログ
亜愛一郎の事件簿、2冊目。
「藁の猫」「砂蛾家の消失」「珠洲子の装い」「意外な遺骸」「ねじれた帽子」「争う四巨頭」「三郎町路上」「病人に刃物」の8編。
1冊目より描きなれた感があり、亜のへっぽこぶりが微笑ましいです。
あのとぼけた会話とか東川作品の香りもしますね。逆か、東川さんが影響を受けているのかな?
窓から見えていた合掌造りの大きな家が朝起きると消えていた「砂蛾家の消失」。
苦労の末、成功した4人の名士たちは一体何を企んでいたのか!?「争う四巨頭」。
そしてマジシャンでもある氏ならではのトリック「病人に刃物」。
どれもなんでもないところから取り出された真相に一流のマジックをみているよう -
Posted by ブクログ
ネタバレ時代が古いので男女関係や、家の事などの雰囲気が現代とは違うものの、何かずっと違和感を感じた本でした。
違和感が分からなくてずっと、「最近の本じゃないしなぁ」と思っていましたがトリックが分かった瞬間に「あ、そうゆうことか」と違和感の理由までわかりました。
ちなみにオマージュと言われた作品の方を読んだことがなかったのでそちらを知っていたらさらに楽しめたかもしれません。
そして表の顔を作って、本当は全て知ったやらかしていたのが怖すぎるし、それが熱狂的なファンだったところから始まるのもぞわっとします。
大々的なトリック!というわけではないものの、この物語の作り方を1冊やり遂げてるところは唯一無二ですご