泡坂妻夫のレビュー一覧
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亜愛一郎の事件簿、2冊目。
「藁の猫」「砂蛾家の消失」「珠洲子の装い」「意外な遺骸」「ねじれた帽子」「争う四巨頭」「三郎町路上」「病人に刃物」の8編。
1冊目より描きなれた感があり、亜のへっぽこぶりが微笑ましいです。
あのとぼけた会話とか東川作品の香りもしますね。逆か、東川さんが影響を受けているのかな?
窓から見えていた合掌造りの大きな家が朝起きると消えていた「砂蛾家の消失」。
苦労の末、成功した4人の名士たちは一体何を企んでいたのか!?「争う四巨頭」。
そしてマジシャンでもある氏ならではのトリック「病人に刃物」。
どれもなんでもないところから取り出された真相に一流のマジックをみているよう -
Posted by ブクログ
読者への挑戦、アンソロジー第二弾
好みのシリーズだが全三巻で終わってしまうらしいので残念
今回の7作品は有名なものが多く、著者それぞれの短篇集のタイトルになっているものもいくつかある
中でも中西智明は、絶版文庫の「法月綸太郎の本格ミステリアンソロジー」に収録されている、という事すらよく知られている傑作
・仁木悦子「横丁の名探偵」★⭐︎⭐︎
超短編。トリック1つだけの勝負、やや弱いかな
・石沢英太郎「アリバイ不成立」★★⭐︎
複数の容疑者たちがお互いのアリバイを主張する、と来ればあのパターンだな!
という予想を覆され★ふたつ
・巽昌章「埋もれた悪意」★⭐︎⭐︎
双子のなぞなぞは知ってい -
Posted by ブクログ
〔内容〕最初の百ページほどは素人奇術イベントのけっこうグダグダな様子が描かれる。いつになったらミステリになるのと不安を感じ始めた頃事件が発生/キーになる本の全文が第二章に置かれる。凄い/最終章になって謎解きに向かうかと思ってたら奇術師の大会メインでそれもまたよし。
〔感想〕小説という虚構、謎を追うミステリという形式、題材が手品。三重の幻惑。トリックと伏線たちが目白おし。人は直接被害がない限りけっこう騙されるのが好きなので楽しめる一品/内容的にわりと古い作品のように思えますが読後感として古さは感じませんでした/あまり知られてない? 奇術に憑かれた人々の生態もわかります?
■簡単な単語集
【飯