泡坂妻夫のレビュー一覧
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「泡坂妻夫」の長篇ミステリ小説『湖底のまつり(仏題?:La Fete Du Seraphin)』を読みました。
ここのところ国内ミステリ作品が続いています… 「泡坂妻夫」の作品は、『夢裡庵先生捕物帳』以来なので、1年ちょっと振りですね。
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●「綾辻行人氏」推薦──「最高のミステリ作家が命を削って書き上げた最高の作品」
傷ついた心を癒す旅に出た「香島紀子」は、山間の村で急に増水した川に流されてしまう。
ロープを投げ、救いあげてくれた「埴田晃二」とその夜結ばれるが、翌朝「晃二」の姿は消えていた。
村祭で賑わう神社に赴いた「紀子」は、「晃二」がひと月 -
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『ダイヤル7をまわす時』の解説で、櫻田智也さんが『煙の殺意』に言及していた記憶があったので、読んだ。(櫻田さんがどんな言葉でこれを紹介していたか失念した。あとで確認したら追加するかもしれない。)
必ずしも「事件→誰かが謎を解く」という構造の話ばかりではなく、最近読んだ岩波少年のホラー短編集とか、ウェストール短編集(こちらはホラーと銘打ったものではないが一応ホラーやスリラーが得意な作家とされている)のような、ちょっと不思議なぞくっとするお話集になんとなく読み心地が似ていた。
色気と、ユーモアと、トリック愛とは変わらず、短編集全体としてもバラエティ豊かで、とても良かった。
以下、備忘メモ -
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「泡坂妻夫」の連作短篇時代小説集『夢裡庵先生捕物帳』を読みました。
「泡坂妻夫」作品は、『亜愛一郎の狼狽』以来なので、約2年振りですね… 「松本清張」、「近藤史恵」、「井川香四郎」の作品に続き、時代小説・捕物帳です。
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〈上〉
絵馬の中の人物が、まるで矢を放ったように見える殺しの現場の真相は――(『びいどろの筆』)。
味競番付で上位になった店ばかり次々と強盗に襲われているが……(『泥棒番付』)。
砂を金に変える秘術をおらんだ人から教わったという者が持ち込んできた話とは(『砂子四千両』)。
「空中楼夢裡庵」こと八丁堀定町廻り同心の「富士宇衛門」が -
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「泡坂妻夫」の連作短篇時代小説集『夢裡庵先生捕物帳』を読みました。
「泡坂妻夫」作品は、『亜愛一郎の狼狽』以来なので、約2年振りですね… 「松本清張」、「近藤史恵」、「井川香四郎」の作品に続き、時代小説・捕物帳です。
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〈上〉
絵馬の中の人物が、まるで矢を放ったように見える殺しの現場の真相は――(『びいどろの筆』)。
味競番付で上位になった店ばかり次々と強盗に襲われているが……(『泥棒番付』)。
砂を金に変える秘術をおらんだ人から教わったという者が持ち込んできた話とは(『砂子四千両』)。
「空中楼夢裡庵」こと八丁堀定町廻り同心の「富士宇衛門」が -
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東京創元社から二〇二三年に復刊された泡坂妻夫さん短編集で、解説が櫻田智也さん。収録作品は、一九七九〜一九八五年に発表されたものとのこと。アワツマ&櫻田ファンにとっては嬉しいコラボ。
本の紹介は櫻田さんによる解説以上に語ることはない!ので感想メモのみ。
【本編の感想】
・ダイヤル7、芍薬に孔雀→優しさ。
・芍薬に孔雀、飛んでくる声→ちょっと艶っぽさ。
・可愛い動機→このオチが好きかどうかは意見が分かれそう。
・金津の切符→蒐集家が出てくるミステリーは読んだことがあるが、その美学を味わえたのは初かも。変態性のほうへ傾かず、温かみある蒐集家を描き出したところがさすがアワツマ。私はこれが一番好き -
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ネタバレ初版は1985年に刊行された、故泡坂妻夫氏の短編集である。生誕90年記念出版の第1弾として、創元推理文庫から刊行され、第2弾、第3弾も予定されている。
表題作か「ダイヤル7」。暴力団の組長が自宅で殺害された。犯人はなぜすぐに現場を離れなかったのか? 若い読者にはピンとこない理由かもしれないが、自分は使ったことがある世代なので納得。ノスタルジックな1編。
「芍薬に孔雀」。容疑者らしき人物が、事情聴取中に刑事に語ったこととは。泡坂氏は奇術の愛好家だったそうなので、こんなネタを思いついたのだろうか。マニアックであり定番ジャンルでもある、ピリリと洒落が効いた1編。
「飛んでくる声」。なぜか -
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超常現象を奇術で解決するミステリ
ドイツ人とミクロネシア人と大阪人の血をひき、ロンドンではヨーガを教え、シカゴではすりの実演、東京では医者を相手に催眠術の講義をする、謎の男ヨギ ガンジー
「しあわせの書」と「生者と死者」が気になり、シリーズものは1作目から読みたい派なのでまずはこれから読んでみた
連作短編で、収録は7編
・王たちの恵み〈心霊術〉
・隼の贄〈遠隔殺人術〉
・心魂平の怪光〈念力術〉
・ヨギガンジーの予言〈予言術〉
・帰りた銀杏〈枯木術〉
・釈尊と悪魔〈読心術〉
・蘭と幽霊〈分身術〉
奇術師が超常現象の裏側を見破るという設定はドラマ「TRICK」を思い浮かべるけど、ドラマ -
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本書は、1978年発表の、『亜愛一郎』三部作の第一弾で、若い頃に読んだときは、もう少しライトで、コミカルな印象だったのが、今読んでみると、真っ向勝負の本格ものに感じられて(泡坂妻夫流のということで、もちろんストレートだけではありません)、読む年代により、印象が大きく変わるのだなと、実感いたしました。
デビュー作の、「DL2号機事件」にしても、ほとんど内容を覚えていなかったため、後半の狂気的な展開に、心底驚いたと思ったら、それに対して、なるほどと肯ける論理的根拠があって、奇術さながらの、あっと言わせるトリッキーさと、泡坂さん自身の博識ぶりが同居した様は、既にデビュー作で健在だったことに、また驚 -
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2012年に発売された単行本の文庫化で、新たに、「酔象秘曲」が書籍初収録された作品集ですが、推理ものとして凄いというよりは、泡坂さんの作品を好きな方が読んで楽しむタイプかと思われます。
本書の一番の目玉であろう、酔象秘曲は未発表作品で、辻褄の合わない部分があるものの、ちゃんとミステリーとして完結している点が素晴らしく、「酔象将棋」というのが、泡坂さんの創作かと思いきや、実在しているもので、酔象の駒の存在ひとつで、全く違う遊戯を見ているような面白さを、文章から感じられました。
また、他の「幕間」の作品は、泡坂さん独自の視点が面白く、「聖なる河」のラストが印象的だったことと、「流行」は、貫井徳 -
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面白かった!でもその魅力を説明するのが難しい(笑)。
ヨギガンジーと不動丸という、何者なのか説明しづらい男ふたり(一応、師弟関係)が探偵役?のミステリー?ですが、よくよく考えると殺人事件も窃盗事件も怪現象も起こってない…?でもトリックはある!作家でありながらアマチュアマジシャンでもあったというアワツマならではのミステリー、なのかな。ミステリーを読みたいけど怖いの苦手な人におすすめかも。
ガンジーは、「霞以外は食しませんので」と言いながら出されたご馳走をバクバク食べたり、片言の日本語で登場したと思ったら後できれいな東京弁を話していたり、「陰陽の特性からして助手は女性でなければなりません」と -
購入済み
普通の推理小説が物語の中の登場人物同士による騙し合いなら、叙述型の推理小説は物語の作者と読者の騙し合いであるとよく言われますが、泡坂さんにはそういったレベルを超えて、物語の外で作者と読者が場外乱闘をしているといったそんな感じの作品があります。具体的には「しあわせの書」や「生者と死者」などはその凄すぎる仕掛け故に電子書籍に出来ないほどなのですが、実は本作にも詳しくは説明できないのですがそういった趣向が施されております。ただ前述の作品に比べるとそれが分かりづらく、読み終わった後に恩田陸さんの解説を読んで初めてその事実に気付くといったケースも多いかと思いまして(私もそうでした)、通常電子書籍ですと解