泡坂妻夫のレビュー一覧

  • ダイヤル7をまわす時
    ずっとチャレンジしてみたくて、どこから手を出せばいいのかわからなかった泡坂妻夫。
    ちょうど東京創元さんから復刊があったので、短編集のこちらを。

    やっぱりとても面白いんだなぁ。
    なんとなく犯人はわかるが、真相までは当たらない。

    ダイヤル7も、あの人なんだろうな…とは思うが、そうすると今このシチュエ...続きを読む
  • 夢裡庵先生捕物帳 (下)
    「泡坂妻夫」の連作短篇時代小説集『夢裡庵先生捕物帳』を読みました。

    「泡坂妻夫」作品は、『亜愛一郎の狼狽』以来なので、約2年振りですね… 「松本清張」、「近藤史恵」、「井川香四郎」の作品に続き、時代小説・捕物帳です。

    -----story-------------
    〈上〉
    絵馬の中の人物が、まる...続きを読む
  • 夢裡庵先生捕物帳 (上)
    「泡坂妻夫」の連作短篇時代小説集『夢裡庵先生捕物帳』を読みました。

    「泡坂妻夫」作品は、『亜愛一郎の狼狽』以来なので、約2年振りですね… 「松本清張」、「近藤史恵」、「井川香四郎」の作品に続き、時代小説・捕物帳です。

    -----story-------------
    〈上〉
    絵馬の中の人物が、まる...続きを読む
  • ダイヤル7をまわす時
    面白い。奇術師でもあった泡坂さんのトリッキーな仕掛けに騙される。ダイヤル七と芍薬に孔雀、広重好みは全然想像つかないラストでびっくり。金津の切符は自分にもコレクションの趣味があるので主人公の気持ちに共感できて、なんか悲しく寂しい気持ちになった。
    青泉さんは面白かった。
  • ダイヤル7をまわす時
     東京創元社から二〇二三年に復刊された泡坂妻夫さん短編集で、解説が櫻田智也さん。収録作品は、一九七九〜一九八五年に発表されたものとのこと。アワツマ&櫻田ファンにとっては嬉しいコラボ。
     本の紹介は櫻田さんによる解説以上に語ることはない!ので感想メモのみ。

    【本編の感想】
    ・ダイヤル7、芍薬に孔雀→...続きを読む
  • ダイヤル7をまわす時
     初版は1985年に刊行された、故泡坂妻夫氏の短編集である。生誕90年記念出版の第1弾として、創元推理文庫から刊行され、第2弾、第3弾も予定されている。

     表題作か「ダイヤル7」。暴力団の組長が自宅で殺害された。犯人はなぜすぐに現場を離れなかったのか? 若い読者にはピンとこない理由かもしれないが、...続きを読む
  • ヨギ ガンジーの妖術(新潮文庫)
    超常現象を奇術で解決するミステリ

    ドイツ人とミクロネシア人と大阪人の血をひき、ロンドンではヨーガを教え、シカゴではすりの実演、東京では医者を相手に催眠術の講義をする、謎の男ヨギ ガンジー

    「しあわせの書」と「生者と死者」が気になり、シリーズものは1作目から読みたい派なのでまずはこれから読んでみた...続きを読む
  • 亜愛一郎の狼狽
    読友さんの感想を読んで興味を持つ。亜愛一郎(あ・あいいちろう)は探偵で、キャラが薄いが推理力抜群。登場人物の名前が変だった。愛一郎だけではなく全体的に変。その理由なのか、昭和ノスタルジーに浸れるキャラ設定。全8話からなり、最初に事件が起き、そこに愛一郎がいる。いつの間にか愛一郎が事件を解決する糸口を...続きを読む
  • 亜愛一郎の狼狽
    本書は、1978年発表の、『亜愛一郎』三部作の第一弾で、若い頃に読んだときは、もう少しライトで、コミカルな印象だったのが、今読んでみると、真っ向勝負の本格ものに感じられて(泡坂妻夫流のということで、もちろんストレートだけではありません)、読む年代により、印象が大きく変わるのだなと、実感いたしました。...続きを読む
  • 泡坂妻夫引退公演 手妻篇
    2012年に発売された単行本の文庫化で、新たに、「酔象秘曲」が書籍初収録された作品集ですが、推理ものとして凄いというよりは、泡坂さんの作品を好きな方が読んで楽しむタイプかと思われます。

    本書の一番の目玉であろう、酔象秘曲は未発表作品で、辻褄の合わない部分があるものの、ちゃんとミステリーとして完結し...続きを読む
  • ヨギ ガンジーの妖術(新潮文庫)
     面白かった!でもその魅力を説明するのが難しい(笑)。
     ヨギガンジーと不動丸という、何者なのか説明しづらい男ふたり(一応、師弟関係)が探偵役?のミステリー?ですが、よくよく考えると殺人事件も窃盗事件も怪現象も起こってない…?でもトリックはある!作家でありながらアマチュアマジシャンでもあったというア...続きを読む
  • 花嫁のさけび
    途中きつかった。執拗に貴緒と比べられまくる。泡坂さんのメンタルマジックだったんだね。初見では無理!二度目は注意深く読めばなんとか?そういえば、泡坂さんの重たい話読んだのはじめてだ。
  • 亜愛一郎の狼狽
    亜 愛一郎の区切りなのね。手品、奇術、メンタルマジックを最大限に用いたトリック。殺人が起きてるのになぜかコミカル。楽しく読めます。DL2号機事件、ホロボの神、曲がった部屋が特に好きかなあ。
  • 花嫁のさけび
    普通の推理小説が物語の中の登場人物同士による騙し合いなら、叙述型の推理小説は物語の作者と読者の騙し合いであるとよく言われますが、泡坂さんにはそういったレベルを超えて、物語の外で作者と読者が場外乱闘をしているといったそんな感じの作品があります。具体的には「しあわせの書」や「生者と死者」などはその凄すぎ...続きを読む
  • 花嫁のさけび
    ヒッチコック×ダフネ・デュ・モーリアの「レベッカ」に泡坂妻夫氏がオマージュを捧げたロマンチック・サスペンス。若くて孤独なヒロインが、豪邸で亡妻の影に脅かされるという基本のプロットはそのままに、鮮やかにツイストしてみせる。
    トリックに大ネタはないし、真相も想定内だけれど、細やかな伏線とその回収による緻...続きを読む
  • ヨギ ガンジーの妖術(新潮文庫)
    ヨギ ガンジー。年齢不詳(意外に若い?)。

    陽焼けした顔は鉤鼻で目が大きく、見るからに外国人で、筋肉質に痩せており、ヨーガが得意。

    日本語を辿々しく話すときもあるが、各地で講演会をするくらいには、普通に話せる(要するに、わざとそうしているのだ)。

    その内容は、ピックアップショウ(すり)、催眠術...続きを読む
  • 湖底のまつり
    読み始めると官能的な表現があり、単なる推理小説ではないと感じながらページを捲る。ここで既に泡坂妻夫のトリックに嵌っていたようだ。小説の紹介文にあるような、まさしく騙し絵の世界でした。著者の他の作品も読んでみたい。(本屋さんでなかなか見つからないのが残念)
  • 夜光亭の一夜 宝引の辰捕者帳ミステリ傑作選
    着物の描写が女も男もやっぱり細かい。江戸の庶民の芸事や娯楽の楽しみ方がよくわかる。探偵が幸福な家庭を営んでいるのがいいな。曾我佳城の先祖らしき人が魅力的。
  • 亜愛一郎の狼狽
    やっぱり好みの作風だった。
    面白いなあ。
    容姿は二枚目、立ち居振舞いは三枚目、推理力は一級品。
    とにかく亜のキャラが良い。
    ユニークかつトリッキーな短編がそろっており、亜が披露する推理には感嘆せざるを得ない。
    特に「DL2号機事件」の真相には度肝を抜かれた。
    続編も読む。
  • ヨギ ガンジーの妖術(新潮文庫)
    連作短編集。飄々とした人柄で、見た目も職業も、いかにも怪しいガンジー先生が、論理的に謎解きするギャップが面白い。日本であって日本ではない、妙な世界に迷い込んだような感じ。登場人物に、珍しい名字の方が多いのも印象的でした。