泡坂妻夫のレビュー一覧

  • 妖女のねむり

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    ネタバレ

    結構ボリュームのある文庫だったがスイスイ読めた

    輪廻転生モノと知っていたらやや尻込みしてしまうところだったが、前情報なしで楽しめた

    中盤の急展開から、現実と幻想のヒロインが入れ替わる結末が見事です

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    2025年12月14日
  • 煙の殺意

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     男女の恋愛模様、一幅の掛け軸、なんの変哲もない公園、殺人現場での風変わりな捜査など様々な趣向を凝らしたミステリーが八編収録された短編集で、筆致豊かな人物描写と情景描写、読み手の思い込みを利用したトリックの数々が今読んでも色褪せない名作だと感じられた。

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    2025年12月09日
  • 乱れからくり

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    ネタバレ

    トリックあり、恋愛あり、冒険活劇要素ありの贅沢な傑作。
    犯人は冒頭で運悪く死亡するが、その後に起こる殺人はすべて犯人が事前に仕込んでいたからくり殺人だった。
    冒頭の事故はなんと隕石が突然降ってくるというギャグみたいな展開。あまりに非現実的すぎて、夢と現実が混ざっているのでは?と少し勘ぐってしまったほど。
    文章がかなり上手く、物語の中に自然に伏線を溶け込ませる技巧やホワイダニットが鮮やかであることは連城三紀彦を思い出したし、解説の阿津川辰海も同様のコメントをしている。そして阿津川という名字が泡坂妻夫の本名厚川から取られていることを今さら知る。

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    2025年12月07日
  • 妖女のねむり

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    ミステリの面白さを味わえる作品です。
    輪廻転生というのを背景に細かい伏線を貼りながら驚くほど丁寧に回収するさまはさすが。

    3007冊
    今年235冊目

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    2025年09月08日
  • 迷蝶の島

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    ネタバレ

    マジでやられたミステリー・リスト作品

    主人公視点、捜査視点、ヒロイン視点の3章構成が面白い

    結論から言えば見事にやられた
    日付けのトリックはイマイチだが、ヒロインが死に至った真相と深い余韻が良かった

    ヨット用語が頻出して状況描写がイメージし難い、遭難してから手記を書き始めるまでの10日間の空白期間は読者にとってミスリード(ヒント)で済むが、捜査側として看過できる日数では無いのでは?
    という難癖をつけて星4つ

    ※岩に血液が付いていたのが謎、とのレビューを拝見しましたが129ページ10行目に伏線というか正解が書いてあります

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    2025年08月30日
  • 乱れからくり

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    物語を読み終わったとき、あるいは物語の最中にタイトルの意味についてその秀逸さを知って驚くことが多々あるが、本作「乱れからくり」もそういった秀逸さが際立った作品と言えよう。

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    2025年03月20日
  • ダイヤル7をまわす時

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    悲劇的な事件も、語り手の妙によってユーモラスに描かれる短編集。不思議と物語に味わいがあります。表題作と「芍薬に孔雀」がおそらく2トップですが、亜シリーズから嵌った身としては「広重好み」も外せません。

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    2025年02月25日
  • 亜愛一郎の狼狽

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     ルックスが良いけどどこか抜けた部分があり、だけど推理はピカイチであるカメラマンの亜愛一郎が行く先々で事件と遭遇し解決していく短編集で、ユーモアと謎解きがしっかり絡み合っていて面白かった。特に『掘出された童話』が一番お気に入りだった。

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    2024年11月01日
  • 奇術探偵 曾我佳城全集 秘の巻

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    ネタバレ

    面白い!
    マジシャンとしても有名な作者の奇術トリックを駆使した短編集。曽我佳城シリーズのみを文庫本2冊にまとめた企画本《秘の巻》。
    作者の裏芸(?)が素材なので、まさに水を得た魚のような筆運び。長編でも「乱れからくり」「斜光」など傑作ミステリーをものにしていますが、「煙の殺意」などの短編集も適度に力が抜けていていい。
    例えば、本書の「剣の舞」に見られる話の転がし方はもはや名人芸。また、「カップと玉」に出てくる【数当てカード】は事前に作っておけば、何かと余興に使えそう。そんな楽しく完成度の高い短編が11作収録とお得感満載。
    実はこれ、文庫本として発売された2003年に2冊一緒に購入したのだが、何

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    2024年10月29日
  • 11枚のとらんぷ

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     奇術トリックを軸にした本格ミステリーで、奇術ショウの途中で起こった殺人事件が作中作の『11枚のとらんぷ』の見立てではないかという謎が終始不可解で最後まで気になり読み終えた。事件のトリックは勿論作中作の奇術のトリックも作者が奇術師なだけあってバラエティに富んでいたのも印象的だった。

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    2024年10月20日
  • 湖底のまつり

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    1978年。今から約46年前に連載された作品。当時、読む事が叶ったならば、今以上の衝撃を受けていただろう。脳を霧が浸し、脳に艶を残し、脳が眩暈を起こす、艶美な騙し絵の物語。

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    2024年09月23日
  • ダイヤル7をまわす時

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    ネタバレ

    解説
     解説によれば、本作は泡坂妻夫のノンシリーズミステリとして、『煙の殺意』や『ゆきなだれ』という短編集と同時期に発表された作品が集められており、異なるカラーの作品をグラデーション的につなぎ、ロジックとトリックに彩られた作品群が収録されている。
     雑誌の犯人当てとして発表された「ダイヤル7」は、犯人が警察官であるという意外性が特徴だが、ミステリとしてのロジックの完成度はそこそこといったところ。犯人を指摘する決め手は一応あるものの、他の可能性を完全に排除できるほどの論理性には欠ける。
     他の作品も、緻密なロジックというよりは、チェスタートン的な論理のアクロバットや意外性に焦点が当てられている。

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    2024年09月16日
  • 亜愛一郎の狼狽

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    <目次>


    <内容>
    自分の蔵書から。トリッキーな作品が多い、泡坂妻夫の第1作品集。「幻影城」の第1回入選作の「DL2号機事件」から倒叙型の「黒い霧」まで。黒い霧は事件が発覚する以前に、事件を解き明かすという、ますますトリッキーな展開。探偵役のカメラマン、亜愛一郎の活躍が良い…。

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    2024年08月10日
  • 煙の殺意

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     創元推理文庫版で発売されたのが2001年なので、てっきり新しめの作品集なのかと思いきや、1976~79年と『亜愛一郎』シリーズと同じ時期に執筆されたものであるとともに、元のそれが入手し辛くなったことからの発売かもしれないと知り、内容に好みはあるかもしれませんが、ミステリファンならば、一度読んでおいて損はない作品だと感じました。

     本書には、それぞれに趣の異なる8つの短篇が収められており、当時の時代背景も反映されているかもしれないと感じたのは、これまで私の中で抱いていた、泡坂妻夫に対する人柄の良さを思わせるイメージとは真逆のそれであり、それは人間には良いところも悪いところもあるのだろうなとい

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    2024年05月23日
  • 亜愛一郎の狼狽

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    ネタバレ

    米澤穂信がおすすめしていた作家であり作品だったので読んでみた。

    三角形の顔をした老婦人がたびたび出てくるのはモブの使いまわし的な、ただの遊び心の表れだろうか。

    「DL2号機事件」
    大きな地震があったら近いうちにはまた起きないだろうと考える心理に初めて触れて面白かった。それで殺人まで起こそうとするのは異常だけど、異常だから殺人まで犯すのはわかってしまう。
    これをデビュー作にするの、犯人の心理に興味がありますって感じで面白い。トリックじゃないんだな。ハウダニットよりホワイダニット派ってことかな。

    「右腕山上空」
    そう思ったらちゃんとトリックの話だった。
    塩田がたくさんの女性と結婚し離婚しなが

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    2024年03月06日
  • ヨギ ガンジーの妖術(新潮文庫)

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    当初、読みたいと思ったのは「しあわせの書」だが、ガンジーシリーズの第1作であるこちらを優先。

    表紙の絵から ヨギ ガンジー は、いかがわしそうな奇術師で、インチキ臭い感じがプンプンしてる。
    表紙の絵では「名探偵」と書かれたターバンを巻いているが、しあわせの書では「迷探偵」生者と死者では「酩探偵」と変化するそうだ。
    ふざけた野郎だとガンジー像を作って読み始めたが、意外と真面目と言うか癖がなかった。
    このへんは亜愛一郎も同じで、主人公のキャラで遊ぶのはほどほどにして、トリックの内容をきちっと語らせることに徹している。

    さて、その肝心の作品内容だが、
    最初の「王たちの恵み<心霊術>」の謎解きから

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    2024年02月22日
  • 亜愛一郎の狼狽

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    本名:厚川昌男(あつかわまさお)で、筆名:泡坂妻夫はアナグラムだった。
    どうやら「あ」にこだわったようで、デビュー作「DL2号機事件」の主人公の名前を「亜」にしたようだ。

    謎解きの語り口は理路整然としていて"刑事コロンボ"を思い出した。

    「亜」は自称カメラマンのようだが、なぜか事件現場に居合せ謎解きを語る役回り。
    人間の思考の癖とその思考に基ずく行動を推理したり、思考パターンを逆手に取った行動に注目したりして、真相解明するのは手品の仕掛けをばらすようで面白い。

    背が高くてハンサムで力持ちらしいのだが、カッコイイという感じはなく、少しすっとぼけている印象が強い。

    戦争

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    2024年02月18日
  • 亜愛一郎の狼狽

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    1994年文庫初版、作品自体は1976-77年に島崎博編集の雑誌「幻影城」が初出なので、少しばかり言い回しがレトロな部分もあるが、の割に基本読みやすかった。背が高く整った端麗な顔立ちにいつも背広にネクタイ姿のカメラマン[亜愛一郎]が関わった事件を推理解決していく短編が8話収録だか、場も事件内容もそれぞれ異なり、なかなか楽しめた。
    以前読んだ小説に出てくる人物表現で、探偵亜愛一郎のような風貌とあり、亜愛一郎を知りたくて読んでみた。巻頭の「DL2号機事件」が作家デビュー作。

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    2023年12月16日
  • 亜愛一郎の狼狽

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    並外れた推理力を持つが、ドジで運動神経皆無なカメラマン亜愛一郎を主人公とした連作短編周。
    全ての短編で殺人事件が起こるものの、登場人物たちのクセが強いのもあって、終始コミカルでゆる〜い雰囲気が漂っていて、スラスラ読めました。
    それでいて、全ての短編に伏線が綿密に仕組まれており、後半の推理パートでその伏線が一気に回収される様が圧巻。
    シリーズ物なので次回作も読んでいきます。

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    2023年12月14日
  • 11枚のとらんぷ

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    ネタバレ

     生誕90年記念出版の第4弾か? 初版は1979年に幻影城から刊行された、故泡坂妻夫氏の第1長編である。新装版刊行を機に手に取った。

     奇術師の顔も持つ泡坂氏だが、本作のテーマはずばり奇術。奇術師としての経験と知識が存分に活かされている。奇術を嗜まない自分にはわからないが、解説の相沢沙呼さんによると、作中の奇術師たちの描写は、大変リアルだそう。

     アマチュアの奇術クラブによるショウが市民会館にて行われていたが、トリを飾る奇術で、仕掛けから出てくるはずの女性メンバーが姿を消した。彼女はアパートの自室で死体となって発見された。周囲に散乱していた小道具には共通点が…。

     このショウが実にグダグ

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    2023年12月06日