泡坂妻夫のレビュー一覧

  • 迷蝶の島

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    第1章で大筋がわかり、それが幻覚か否かで進む展開は割と面白かった。だいたい日付で予想はついたけれど、終章もふくめてオチが綺麗めなのは良い。

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    2025年06月22日
  • 11枚のとらんぷ

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    キーが奇術、マジックになるが、文章で読むと状況や仕掛けがわかりにくい。
    評価は、序盤は4(公民会での講演会のグダグダな感じ好きでした)、途中から3(短編の11話は何度読んでも頭ははてなでした。)って感じ!
    昭和からのミステリーの教科書として読めば面白い。

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    2025年05月29日
  • 煙の殺意

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    70〜80年代に書かれた作品なのでちょっと古い感じがするのは否めない。しかし登場人物や舞台設定は短編とは思えないほど作り込まれている。
    ミステリ好きなら読んでおくべき作品と言われているのもわかる。

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    2025年02月27日
  • 写楽百面相

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     大好きアワツマ作品ではあるが、正直いうとけっこう難儀しながら、なんとか読み終えた。でも読んで良かった。

     難儀ポイントはなんといっても、名前が覚えられないこと。時代が違うから慣れない名前というだけでなく、芸名や俳号の類がもりもり出てきて、黄表紙作家としての名前は◯◯で絵師としては△△、今は名を改め□□、実は後の✕✕である……なんてケースばかりでもう誰が誰やら。メインの謎のひとつは一応「写楽は誰?」なので、実はこの人でしたと明かされても、「えっとそれはつまり、、、誰」となってしまい、読む資格なしかよと我ながら落ち込む。
     だが実は、私のミステリー読みライフにおいてはこの「読む資格なしかよ」状

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    2024年11月06日
  • 奇術探偵 曾我佳城全集 戯の巻

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    ネタバレ

    短編全22本からなる曽我佳城全集が文庫本2冊に分冊、しかも発表順ではなく《秘》《戯》という作者のこだわり編集という手間と意図を持って。
    そして、最後の短編「魔術城落成」にて名実共に本シリーズのフィナーレを迎えるわけだが、とにかくこのエンディングには意外過ぎて度肝を抜かれた。この驚きの展開を知りたい人は是非本書を読んでください。

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    2024年11月02日
  • 11枚のとらんぷ

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    積読本。
    泡坂さんご本人もマジシャンで、この作品にはそのスキルがふんだんに盛り込まれていました。
    小説の主人公が書いた作中作で11話の短編があってラストの犯人当てで大きなヒントになっているところが面白い。

    訂正。実際の本は角川文庫でした。
    すみません。

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    2024年09月21日
  • 11枚のとらんぷ

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    三部のうち第二部が作中作となっており、11の短編が入っているという構成が斬新。それら11の短編が全て謎解きに関わっていたならばかなり感動したと思うが、実際は犯人によるミスリーディングでしかなかったのが期待を超えてこなかった。
    また、各短編内での描写により犯人以外のメンバーに嗅覚があることが分かり、無嗅覚症である犯人が結果的に特定できるのは鮮やかではあるが、登場人物が意図していたものではないため、作者泡坂妻夫によるメタな作為が見えてしまう。

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    2024年09月16日
  • 乱れからくり

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    ずっと読みたいと思っていた作品、新装版が出たので手に取りました。からくり人形の奥深さ、類を見ないトリック、思いがけない犯人と最後までハラハラしつつ楽しめます。

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    2024年07月26日
  • 湖底のまつり

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     人によっては読みにくい1章を越えると、2章からまったく違う雰囲気になる。真相はいくら何でもわからないものか?と疑問を感じるが、小説ならではの仕掛けと楽しみと目を瞑る。ミステリー慣れしていないうちに読むのがおすすめ。山奥の村に古くから伝わる祭りや自然の描写が素敵。粧子があまりに子ども過ぎる点が気になるが、1978年刊行ということで許容範囲か。手紙を送ったり、スケッチブックに日記をしたためたりといった、今は主流ではない習慣も良い。

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    2024年07月04日
  • ダイヤル7をまわす時

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    <目次>


    <内容>
    表題作ほか7作の短編集。殺人事件でも些細な描写が伏線となり、ドンデン返しが起こる仕掛け。そこを気にしながら読むと、懐かしさも染みわたる。手持ちの作品も読み返したいものだ。

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    2024年06月28日
  • 亜愛一郎の狼狽

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    コミカルな探偵役の亜愛一郎が魅力的。
    デビュー作ながら短編の構成力は抜群。短いページで綺麗に伏線回収を行っている。右腕山上空、掘出された童話がお気に入り。

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    2024年06月16日
  • ダイヤル7をまわす時

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    みんな違ってみんないい、面白い短篇集。可愛いけどヤバい動機の「可愛い動機」とその手があったか!?となる「広重好み」がお気に入り。

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    2024年04月17日
  • 花嫁のさけび

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    後妻として嫁いだ先で前妻と比較されて…という内容から始まり、誰が犯人かなかなかわからなかった。読んでる途中でおかしいな?って思ったところがあったけど、そういうことか!とびっくり。

    恩田陸さんのエッセイで見かけたので読んでみたけど面白かった。あとがきにあった、レベッカという映画もいつか見てみたい。

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    2024年04月13日
  • 煙の殺意

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    当作品、泡坂妻夫著『煙の殺意』収録の「椛山訪雪図」のオマージュとなったののが、米澤穂信『儚い羊たちの祝宴』収録『北の館の罪人』(初出:『小説新潮』2008年1月号)
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    北森鴻氏推薦――「これまでもこれからも、僕の短編ミステリの大切なお手本です」
    捜査そっちのけの警部と美女の死体に張り切る鑑識官コンビの殺人現場リポート「煙の殺意」を表題に、知る人ぞ知る愛すべき傑作「紳士の園」や、往復書簡で綴る地中海のシンデレラストーリー「閏の花嫁」など、問答無用に面白い八編を収める。

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    2024年02月21日
  • 亜愛一郎の狼狽

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    映画で乱れからくり、小説でしあわせの書と続いて3作目。東西ミステリーベスト100で16位の短編集です。

    部分部分面白い編はあるのだけど(DL2号機事件、ホロボの神様は面白かった)、どうしてもこの人は自分の好みとは合わないみたいです。

    原因は、ストレスフルな文体(場面転換の位置が分かりにくい、会話が何だか気持ち悪い)、創作上で努力をしている方向の"コレジャナイ感"でしょうか(暗号のトリックなど)。

    この方は、本格ミステリと新本格の繋ぎ目辺りの作家さんのようです。どうしても作品が小粒感が漂うと言うか、中途半端な立ち位置ですね。。。

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    2023年10月12日
  • 乱れからくり

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    ネタバレ

    からくりや玩具に対する知識、歴史が詰まった作品。
    からくりに沿った綿密な殺人実行される一方、犯人は隕石で亡くなるという、対比がなされていた点が物語の組立としてよかった。

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    2023年07月16日
  • 湖底のまつり

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    ネタバレ

    幻想的なミステリー。
    引き込まれる。
    トリックとゆうより、表現や描写がとても良い。
    内容はよく考えたらただのビッチ共だけど
    それを感じさせない文章力
    と当時読んだ私はメモってました

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    2023年06月21日
  • 折鶴

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    がっつりしたミステリを期待した読者には期待外れかな、これは。ミステリと呼んでおかしくない小説は「忍火山恋唄」くらいで、後は職人の世界を背景にした恋愛小説と呼ぶべきでしょう。迂生はそう思って読んだので、楽しみましたよ。その世界を知っている人でないと書けない緻密な描写が美しい。全体に滅びの美学を感じさせるのは、それが現実なんでしょうか。

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    2023年05月23日
  • 奇跡の男

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    泡坂妻夫の短篇ミステリ作品集『奇跡の男』を読みました。
    今月上旬にアンソロジー作品『贈る物語 Mystery 九つの謎宮』に収録されていた『病人に刃物』を読んで、泡坂妻夫の作品を読みたくなったんですよね。

    -----story-------------
    バスの転落事故で一人だけ生き残った男が、今度は袋くじの特賞に大当たり。
    そんな強運、あり!?(奇跡の男)
    小さな飲み屋「糀屋」の客が死に、なぜか警察に被害者の香典が送られてきて……(狐の香典)。
    “卯の花健康法”や“健脳法”など、珍妙なことばかり思いつくナチ先生が殺された。
    雪に残された足跡が唯一の手掛かり?(ナチ式健脳法) など、ユーモラ

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    2023年04月20日
  • 湖底のまつり

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    川に流され、助けてくれた男性。
    起きたらいなくなっていたが、訪ねると驚きの返答が。

    冒頭と同じ事が、名前を変えてもう一度。
    あれ? と読み返し、疑問でいっぱいのまま
    読み進めていけば、どういう事? としか。

    読み進めていくと、もしかして…がじわじわと進み
    あぁやっぱり、という最後でした。
    緩やかに染みわたるように導かれる最後に
    驚きよりも納得でした。

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    2023年03月17日