熊谷達也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
かつて、プロのピアニストとして活躍しながら、事故により妻を亡くし、今はピアノの調律師として生きる主人公・鳴瀬 玲司。
彼は、共感覚の持ち主であった。
共感覚とは、例えば、音に色を感じる「色聴」や、音に匂いを感じる「嗅聴」など。
事故に遭う前は「色聴」であったが、事故後、亡くなった妻と同じ「嗅聴」となった。
様々な出会いを経て、彼の調律師としてのキャリアが高まっていくが、十年経っても妻の思い出が離れない。
そんな中、仙台市で遭遇した東日本大震災。
その巨大な爪痕は、彼の共感覚の力を奪ってしまう。しかし、それは、妻との本当の別れでもあった...(涙)。
最後、彼の新たな旅立ちに、幸多かれと祈 -
Posted by ブクログ
非常に残酷で絶望的な物語である。残酷なあの日への著者の怒りなのか。主人公の女性が二人の男性の狭間で迷い、悩み、心を病んだ揚げ句に微睡みの海に未来の希望を見たのだが…
『リアスの子』に続き、気仙沼市をモデルとした仙河海市を舞台とした小説である。主人公の昆野笑子は、心の病から中学校の教師を辞め、三陸アース美術館で働いていた。副館長の菅原との不倫から、逞しく成長した元教え子の祐樹とも関係を持つ…
物語があの日の前日で終わっているのが、哀しいくらい残酷に思った。
蛇足になるが、昆野笑子が働く三陸アース美術館はリアス・アーク美術館がモデルだろう。また、市立病院の近くのスーパーや書店はあの店だろうか