熊谷達也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
はっきり言って文章は粗く、特に会話のやりとりなんかは拙いと感じた。
そのせいか、序盤はイマイチ感情移入しきることができなかったが、ある程度物語が進行してからのパワーたるや、さすがにはにゃ氏が勧めるだけのことはある。
皆川博子氏の作品を想起させるような、遠大なクロニクルはとても読み応えがあった。
それでいて、狩猟民族が農業に出遭った時の戸惑いなど、ジャレド・ダイアモンドの「銃・病原菌・鉄」が好きな向きならおおと感嘆してしまうような要素も散りばめられていたりするから、懐も深い。
ラストシーンを始め、グッと泣かせにかかる山場まであって、これほど連続テレビドラマにハマりそうな小説も珍しいのでは! -
Posted by ブクログ
同和問題を扱った作品です。とは言うものの、主題はむしろ少年の成長の物語でしょう。
良い話です。いじめがあり、友情があり、淡い恋があり、生き生きした中にどこか照れくささや懐かしさもあります。安子ねえ、沼倉のおんちゃんと言った脇役も個性が際立っているし、主人公の3人の少年少女も見事に描かれています。そして、彼らが最後に起こす行動は痛快で、どこか寂しい終わり方にも好感が持てます。
それにしても、熊谷さんはえらく幅が広がっていますね。デビュー当時は東北と動物の作家さんだと思っていましたが、時代物を書いたり怪奇物を書いたり、こうした少年物を書いたり。あまりに幅を広げ過ぎていなければ良いのですが。 -
Posted by ブクログ
少年の日の思い出的な作品かと思って読み始めたら、そんな単純な話ではなかった。部落差別の町に引っ越してきた少年が、差別に巻き込まれ・・・という話。差別やいじめ、先生の無関心など、重いテーマで、考えさせられた。部落差別の存在は知っていて、差別が今現在もあることも頭ではわかっているけれど、実際に差別に遭遇したことのない私に何か言う権利なんかないのかもしれない。けど、子供らしく、差別は正しいことじゃないと言い切る主人公達を応援したいと思う気持ちは間違ってないと思う。差別をする側には回りたくないし、自分の子供にもそう教育するつもり。でも、そんな簡単なことじゃないんだろうな・・・
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Posted by ブクログ
平成20年11月19日購入
クマもオルカも人間です。
と言いたくなる。
「邂逅の森」ほど感動しないのは
人知を超えた何物も登場しないからだろう。
なんだか世界が狭い気がする。
あ〜正直、殺せないなら書くなよ、と言いたい。
まあ厳しいことを書いたが
物語であるからこうでないといけないのかもしれない。
オルカが死んで(というかオルカを殺して)
そのあとをさらに物語として書ききるというのは
筆の力だけならできるかもしれないが
やはり作家としていかがなものかという気もするし。
不満ばかり書いたが実際はまあ面白く読めた。
この人はじつは自然と絡ませないほうが
上手にものが書けるのではないか?