熊谷達也のレビュー一覧
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平成20年11月19日購入
クマもオルカも人間です。
と言いたくなる。
「邂逅の森」ほど感動しないのは
人知を超えた何物も登場しないからだろう。
なんだか世界が狭い気がする。
あ〜正直、殺せないなら書くなよ、と言いたい。
まあ厳しいことを書いたが
物語であるからこうでないといけないのかもしれない。
オルカが死んで(というかオルカを殺して)
そのあとをさらに物語として書ききるというのは
筆の力だけならできるかもしれないが
やはり作家としていかがなものかという気もするし。
不満ばかり書いたが実際はまあ面白く読めた。
この人はじつは自然と絡ませないほうが
上手にものが書けるのではないか?と思う。 -
Posted by ブクログ
地球から火星へ出稼ぎにいくレンジ。到着寸前にコールドスリープから目覚めたら「元会社が倒産したのでそのまま帰ってくるか火星で難民申請」という衝撃的な知らせ。
導入は面白そうだったんですが、主人公レンジと彼の過去、そして火星の隠された真実みたいなものがいまいちしっくりとマッチしない印象。特に幼馴染3人が・・・あまり感情移入できない。むしろ一緒に難民申請したみんなやチャンの方が読んでいて楽しさを感じました。レンジ自身もその難民生活にそこまで嫌がってはいないようにも見えたし。
そこからの火星の危機を救うため!の方がなんか急展開すぎて面食らってしまった。駆け足でそのまま終わっちゃった感もあるし。 -
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会社と言うのは経営難に陥ると最初に行う事は人員整理であり、支社・部署統合、あるいは廃部、いずれにせよ人材削減は必須であり、解雇通知等はその長が直接本人に予告しなければならない。また、その前に希望退職を募る事もあるが社会全体が低迷期には定年退職間近な高齢者がターゲットなるのは通例である。今後も疫病含めて自然災害、大震災、また生成AIで人材が不要となる社会変革など企業の存在価値を問われ、リストラは避けれない状態になる前に、特に若い人材は何をしておくべきかじっくり考慮しておくべきだ。本書では中高年、定年まで10年を残す優一が主役だが50歳以上で同じような職種での再就職は現実社会ではほとんど見込みが無い、と考えた方が良い。よく言われ始めたのが、これからはホワイトカラーではなく、ブルーカラー職業(技術が必要な職人:例車・電車・飛行機などの修理工・上下水道工事・電気工事などAIが必要とする末端の手仕事職)
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警備アーマーボットとして活動するレンは全能AIがコントロールするサイバーコロニーの謎を解き、再度の地球への小惑星の再衝突を防ぐために宇宙へと向かう。
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熊谷さんが満を侍して発表したSF大作です。これはまた、もう持てる全てを詰め込んだ印象のある大盛り特盛りのSFですね。大変(いろんな面で)面白かったです。
熊谷さんがここ10〜20年ほど、某アニメシリーズやSFに影響を受けて、ずっと暖めていたネタなんじゃないかという印象を受けました。熊谷さんの作品を追っていると分かるのですが、分かりやすいオタクなので他作品から影響を受けるとすぐに自分で書きたくなってしまう。そんな衝動を余すとこなく詰め込んだような、ストーリーについてもSFの蘊蓄についても、組み込まないと気が済まないベタ甘ラヴについても、書きたいだけ書き込んだ作品だな、と思います。そういう意味でオタクとしてとても共感しますし、楽しめますが一方で少し気恥ずかしくなりながら読みました。そんなオタクなあなたもどのエピソードやキャラクターがどの作品からインスピレーションを受けているのか、想像しながら読むと面白いかもしれません。
まあ、そんなこんなですのでストーリーや内包される「人とは何か」といったテーマは少し使い古された印象があるので、残念ながら目新しいSFというわけではありませんでした。 -
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本書の中心テーマは、間違いなく「未来に残したい風景」だと思います。「仙河海」シリーズをライフワークとして取り組む熊谷達也さんの、痛切な悼みや祈りがあふれる渾身の力作でした。
物語は、故郷である(気仙沼をモデルにした架空の町)仙河海と決別していた主人公が、震災をきっかけに故郷に戻り、生まれ育った町を見つめ直し、故郷の未来に想いを託す内容で、3部構成です。
第1部は、主人公が仙台市で被災し、仙河海で両親が安否不明のまま、3週間の仙台市内の混乱が描かれます。
第2部は、震災から50年後の仙河海市が舞台で、やや印象が異質です。小3児童の視点で、仙河海の街の歴史と経緯を学び、未来を託されます。
第3部は震災の2年後。主人公は傷の痛みを抱える仲間たちと、その都度様々なことに区切りをつけながら、前に踏み出していきます。
3部を通じて、主人公の再生の物語とも受け取れますが、やはり人の営みが戻るためにも、その心の拠り所となる風景が絶対に必要なのだと、筆者の心の叫びが聞こえてきそうです。
想定した高さの津波を一律に防ぎ切るという考え方に基づいて造られた巨大防潮堤は、住民の意向も十分に反映されませんでした。次に来る津波の高さの予測も判らないまま…。
第2部の最後、防潮堤爆破未遂事件の首謀者?は意味深で衝撃的でしたが、気持ちは伝わります。
今生きている「私たちが未来に何を残すか」 真剣に考え続ける責任がありますね。そんなことを考えさせてくれる一冊でした。 -
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宮城県気仙沼市が、この書に出てくる「仙河海市」のモデルになっている。これは、2011年の東日本大震災に関連した物語である。
第一部:仙台で働いていた川島聡太は、東日本大震災に遭い、両親と連絡がつかないことが気にかかり、故郷の仙河海市に向かう。
仕事中にビルの大揺れから始まり、歩いて塾生を送り、ライフラインの復旧のないまま車を走らせて避難所まで…という被災状況が非常にリアルに描かれている。
第二部:東日本大震災から50年後の仙河海市に住む小学生の呼人は、海を見たことがない。
少し先の未来を描いているのだが、ここで待人と呼ばれているちょっと変わった爺さんと出会う。
爺さんが呼人に託したものとは…。
第三部:川島聡太が仙台を離れ、生まれ故郷の仙河海市に戻りタクシー運転手として暮らし始めて3年後のこと。同級生たちとの交流、そして高校時代に付き合っていた笑子との再会。
ここから以降の出来事が、第二部の爺さんとなるまでだとわかる。
東日本大震災のことを知ることは辛いが、震災で失われた命や風景を悼むことも必要だと今になって思う。
地震はいつどこで起こるかわからないからこそ、常に心していなければならない。