熊谷達也のレビュー一覧

  • 邂逅(かいこう)の森

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    邂逅の森 熊谷達也再読
    舞台は、大正時代の秋田。マタギとして山の掟に従い、クマを追い、自然と共に生きてきた富治は、ある事件をきっかけに村を追われ、過酷な逃亡と放浪の生活へと転落する。それでも彼は、人間の裏切りと自然の厳しさの狭間で、自分の「誇り」と「命の意味」を模索し続ける。山と密接に生きる者の宿命を、克明に描いた壮絶な人間ドラマ。テーマは、壮絶な人生を通して、自然と向き合う人間の根源的な姿を描いた作品かな。罪・孤独・誇り・自然の畏れ——こうした極限状態の中でこそ浮かび上がる「生きる意味」を静かに問いかける、現代日本文学でも屈指の力強さを持つ物語です。熊のニュースに触発されて、再読。何度読んで

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    2025年11月18日
  • モラトリアムな季節

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    七夕しぐれから続けて読んだら納得です。自伝的な、実際に浪人しないとわからない話が自分と重なります。昔の仙台の風情もいいです。仙台を舞台にする話がいくつかありましたがどれも違う景色で地図を見て読むと一層楽しい。子供の頃から大人になった3人の物語は本当に応援したくなるから、やっぱり出会えるんだと、そして物語は続くと。会いたいのに我慢して会えば自分がダメになるとか、本当なら1番良い時期だけど、含めてモラトリアムなのか。やっぱり熊谷達也さんは読み応えあるし響く、仙河海シリーズも好きだな

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    2025年03月25日
  • 揺らぐ街

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    仙河海の本は全て思い出に残る、本編でも震災をテーマにした本は受け入れない人がいると書いてるけど、この本自体が真っ只中の、自分は積極的に読み込みたい。2人の男性が登場するのだろうなぁと序盤で思っていたが、川島があの一回の登場だけなのも意外だった、逆に強く印象に残るけど。不本意な別れ方のもう1人の武山をもう一度作家にしようとした道標を作る亜衣子は本物の編集者でした。編集者の仕事ぶりを知れたし、葵さんとの絆も最高だった。芥川賞と直木賞と2つを獲る編集者って凄い。
    また熊谷達也さんに癒されました

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    2025年03月25日
  • エスケープ・トレイン

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    やっぱりいい。身近な仙台も嬉しいしどっしりしてるのに読みやすいって事。今回は自転車のちゃんとした競技を深く掘り下げる、マイヨジョンヌは知ってるが、日本の競技人口にレースに知らなかった。競技を始めて3年で世界にデビューするとか夢あるわ、レジェンドの梶山の加入もドラマですね。自転車選手のレースのタイプも分かれていてオールマイティが最高ではないとか面白い。しかし将棋盤の様に作戦が複雑で実際の試合中に変えるとか面白い。出だしに出るみずはとの恋愛がなかったのも凄いって事

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    2025年03月25日
  • 鮪立の海

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    仙河海がどんどん刷り込まれて行く、シリーズだろうけど色んな時代の色んな物語を培う。漁師は力強いなあ、相当厳しい仕事だと思うけど得るモノあるんだなあ。浜の甚兵衛が出たのがちょっと嬉しいって、読んだ読んだと。熊谷達也さんは描写が力強い、本当に引き込まれるし心配してしまう。6年も結婚した相手を思い続けて子供もいる全部受け入れようと腹を括る。自分も20代に別れたけどずっと好きで、好きだと思っていた女性が輩と酒の騒ぎを起こし、しばらく家に居させた、受け入れられないのに、男って馬鹿だよ。あそこまで引きずって

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    2025年03月25日
  • 七夕しぐれ

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    あっという間に読み終えてしまった。280ページを一気に。区切るのが読みやすいのと次が気になって止まらないので、本当に熊谷達也さんは読み応えあるものでも、時間が掛かるものでも次に進める。3人の出会いと想いと共感できる。今も昔もあるイジメに逃げないで大人の手を借りないで解決するのか、どこがゴールとかないけど、行動するのが一番、また人ごとの様に話をする自分には嫌気するけど、イジメをする人間こそ消えて欲しい。周りの同調するものも同じ、中学2年の担任のやり方がとても良かった。先生とはあーいう人だと思っていたが自分は

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    2025年03月25日
  • 希望の海 仙河海叙景

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    ずっしりと重みのある内容だと毎回思い身構えたけど意外に読めちゃう。仙河海タイトルはほんとたくさんあるし 今回も登場人物が多数いて どこかしら繋がっているし あーあん時の〜ってならんのよ自分は、もうなんで覚えていないのですか自分、悲しくなるわ。前半7後半3とまた自然体のうますぎるってこと。希のランナー再開もよかったし、ラッツォクが1番響いた。お兄ちゃん私が死んでるの知っているんでしょうの所で泣きそうになる そうかそうだったのか翔平は1人なんだよと、津波を知らない自分が掬い取るのは失礼だし もっと考えろ自分と。ここから仙河海8作を読み直したらいいのにな自分

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    2025年03月25日
  • エスケープ・トレイン

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    ロードバイクを10年以上乗ってる身としては、恵まれた才能に目覚めて実力を発揮していく主人公がひたすら羨ましく眩しく感じた。
    続編に期待したい。

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    2024年07月12日
  • 悼みの海

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    仙河海のは何回目だろうか、毎回深く考えさせられる。今回も3.11なんだが、未来を描くって初めてかもね、でも自然と共存せずにコンクリート壁だけで全ての問題を解決する気仙沼市に住まない官僚の考えを押し付けた、問題提起する大事な事です。我々は本当に何も知らない無知でメディアの公平性が世界70位とかのくだらない情報しか知らされない悲しい国民、キックバックが見つかっても脱税すら認めない悲しい国民。今のままなら未来はこうなるよと言う熊谷達也さん。第二部の続きが無いのと、ラストの笑子の子供の名前とは未来が変わったの?とわからない所があるけど

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    2024年05月07日
  • 孤立宇宙

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    すごい未来にビックリしました。 惑星衝突は、今までに何回か、あったようです。 アバターのイメージについていくのが大変でした。
    でも、面白く読みました。 アヤネとミクのイラストを見たかったなー❗️

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    2024年04月12日
  • 明日へのペダル

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    自分もロードバイクに乗っている、最近は仕事の休みが取れず遠ざかっているが主人公の優一と同年代だった事もこの本を読むきっかけとなった。
    50代で健康の為、ロードバイクを始めた優一と自分自身が重なり、面白おかしく読み進めた。又、夫婦関係の大切さをつくづく思い知らされた作品であった、コロナ禍で人生が変わった私もそうだが、人それぞれ葛藤がある事を改めて感じた‥

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    2024年04月09日
  • 邂逅(かいこう)の森

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    はい、本とコさん絶賛の『邂逅の森』だべしゃ

    面白かったです
    まず時代設定がいいですよね
    大正のある種混沌とした時代背景の中で語られる人と自然の物語

    そしてなんてたって夜這い文化ですよね
    勘違いされてる方も多いのですが、そもそも「夜這い」というのはですね、一定程度の男女間の合意に基づいたプ…

    ( ゚д゚)ハッ!

    危ない危ない
    本とコさんやおびーのレビューとは違った切り口をと意識するあまり危うくシモに走るところでした

    もうちょっとで俺の十七年式村田銃が火を吹くぜ!とか言っちゃうとこでした(言ってる)
    危なかった〜(言ってるって)

    よし、方向転換

    つまりどういう話だったかというとですね

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    2024年04月06日
  • 悼みの海

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    ※注意※
    本作は震災がテーマとなった作品ですのでレビュー閲覧にご注意下さい。

    「小説を読めない小説家」であった熊谷達也さんが書かれた『悼(いた)みの海』は、東日本大震災の稗史(はいし)とも言える作品でした。

    概要です。
    2011年3月11日の震災後、この街はすべての光を失った。川島聡太は仙台市内の予備校で被災し、地元の仙河海市の凄惨な模様を数日後に知る。ライフラインが麻痺している中で聡太は愛車と共に帰郷を目指し、被災地の人々や悲しい再会となった同級生と接する中で未来に虹を架けることを決意する。

    感想です。
    文庫版のあとがきから本作のモデルが気仙沼市であること、複雑な思いの中で本作を文庫化

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    2024年02月20日
  • 荒蝦夷

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    歴史物だが特別知識が必要ということもなく、分かりにくい言い回しもなく、引っ掛かることなくスイスイ読める。非道に見える呰麻呂の人間味が読み進めていくごとに顕になって、とても魅力的な人物だった。
    荒蝦夷とは繋がった話ではないとあとがきにもあったが、阿弖流為が主人公の「まほろばの疾風」も読んでみたいと思った。

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    2023年08月22日
  • 明日へのペダル

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    ロードバイクで風を切ってみたくなった。それは主人公がなんの悪意もなく日々を送っているからかなと感じました。この物語は、ロードバイクと仕事の良い所が感じられ、初読の作家さんでしたが大変面白かったです。別の著書も是非読みたいです。

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    2023年08月02日
  • 光降る丘

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    開拓地という単語は聞いたことある程度でさほど興味を持ったことがなかった。
    が、この本を読んでみて開拓地の背景や開拓することの壮絶さに絶句し、ただただ敬意の年でいっぱい。現代の生ぬるい生活にどっぷり浸かって何にも感謝できないような世代に、最近の若いもんはと言いたくなる気持ちよくわかる。この世代のパワーすごいです。

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    2023年05月17日
  • 孤立宇宙

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    前半は時空を超えた展開だったので、着いていくのが辛かったが、中盤からは具体的な話になったので面白かった。若い頃、外国の作家さんのこのような話を貪り読んだのを思いだし、気持ちが若返った。

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    2023年04月13日
  • 相剋の森

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    邂逅の森に引き続き、この作品もとても良かった。
    生命と向き合ってはじめて感じ取れる世界があるのだとあらためて気付かされる。間接的な体験ではあるが、自分の視野を拡げてくれた。

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    2022年12月29日
  • 孤立宇宙

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    SFは読まず嫌いをしていたのかあまり興味がなく今回何気なく手に取る。
    ページ数が多いので読まずに終わってしまうと思っていたら、先が気になるぐらいにのめり込んでしまう。描写がうまいのかわかりやすく脳内に映像がきちんと映し出せ、わからない単語をスルーしても物語に影響がでない。
    初挑戦の作家にSF。いい本を選んだ自分を褒めたい。

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    2022年10月13日
  • 明日へのペダル

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    サラリーマンと自転車の話
    自分も自転車に乗るので楽しみながら読めました
    最後都合よく終わりましたが
    それでもほっとする小説でした
    仙台に行って自転車のってみたいと
    思いました

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    2022年10月02日