熊谷達也のレビュー一覧

  • 相剋の森

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    ご存知“森シリーズ”。

    「邂逅の森」が、一昔前のマタギの生き様を描いたのに対し、
    こちらは、“現代のマタギ”と“自然愛護”という対極の文化が、どうあるべきかを描いたもの。

    結論的なラストではないものの、だからこそ一考に価する。

    個人的には、またしてもマタギの男に惚れ込んでしまいました…。

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    2009年10月04日
  • 邂逅(かいこう)の森

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    ずっしりとしたマタギのお話。読むのに時間がかかってしまったけれど、明治から昭和初期くらいにかけてのマタギの世界や東北の様子を垣間見ることができて面白かったです。肘折温泉に行ってみたくもなりました。冬に読んだ方がよりよかったかも。

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    2026年08月28日
  • 冒険の日々(小学館文庫)

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    私は著者さんと同世代ではありませんが、ノスタルジーな気分になりながら読むことができました。少年たちの心情もリアルでワクワクしながら読めて、不思議現象などのエッセンスもありロマン溢れる作品でした。子供にも良いですが、大人が読むとさらに深く共感させられると想います。

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    2026年08月27日
  • まほろばの疾風

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    気持ちが軌道に乗るまで時間がかかり、半分くらいまで読んで積読してたのを、最近になって続きから読み出したら後半面白くてあっという間に読み終わってしまった。この作者のアザマロはやっぱり非道そうに見えて人間味溢れてるし、アテルイを始め他のキャラも魅力的。きばつとポロシキが特にいい味出してた。大和側も今回やと敵やけど、御楯とか憎まれへんし、そうさせるのはアテルイの人の良さなんやろうな。田村麻呂も頭良くて人情あって、田村麻呂出てきてからはより面白くなった。

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    2026年05月27日
  • ウエンカムイの爪

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    父の本棚から拝借。
    この数年熊の被害が毎日のようにニュースになる昨今で、思わず手に取った。
    この本が出たのは2000年。もう25年も前のこと。
    この頃から人が熊の生息地を荒らし不足する食べ物を求めて人里に現れることが課題となっていて、駆除するだけではなく、根本的な解決のために人と熊と棲み分けが必要なことや、熊が絶滅すれば、生態系の異常の現れとなることが言われていたことがわかる。今読んでも何も効果的な対策はされたなかったことがよくわかった。そして、今その絶滅がぐんと近づいていることも。。

    クマなんて絶滅しても何にも困らないという浅はかな意見をよく聞くが、それがどんな状況を示しているのか良く知ってほしい。

    人間さえ良ければ、
    自分さえ良ければ、
    本当に嫌な世の中だ。

    私が歳をとって見えてきただけなのか、世界中でモラルや他者、ここでは他の種へのリスペクトが失われているのか。


    新人賞を取ったデビュー策だったようだが、映画さながらの始まりでグッと引き込まれ、
    また、謎の能力をもつ不思議な女性の存在、魅力、場面の展開に引き込まれて2〜3時間で読み終えてしまった。
    とても平易な文章で読みやすかった。

    エンターテイメント要素の高い本として楽しむのはもちろん、クマ被害の根本理由を知り考えるきっかけのためにも、手に取ってほしい。

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    2026年05月07日
  • 希望の海 仙河海叙景

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    震災前後の東北の沿岸部の街を題材にした短編集で、各話が緩くつながりつつ話が展開されている。それぞれの話で情景が思い浮かべて、主人公の感情を感じ取りながら読めるので体感では一瞬で読み終わった。うるっとくる話もあり、自身の感情の起伏をサクッと感じやすいので、また読書疲れしたら読み返してみたい。

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    2025年08月31日
  • 海峡の鎮魂歌

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    主人公 泊敬介は函館の潜水夫。昭和9年の函館の大火事で妻子と母親を失う。昭和20年の函館の空襲で大怪我を負い、左足がやや不自由になる。そして昭和29年の洞爺丸沈没で九死に一生を得る。次から次へと災難に襲われる。
    そんな災難はなかったほうが勿論いい。けれど、振り返って見た時に、それがあったから、今の自分がこうしていられる、と気づく。
    でも、それは何もせずにいたら得られないのだと思う。

    「人と人を結びつける絆は、人生の苦難や嵐を乗り越えれば乗り越えただけ、いっそう太くて強固なものになる。ただし、その絆は、人の努力のみによって作られる。」
    と敬介の言葉にあるように。

    時に投げやりになることもある。生きていても辛いだけだと。けれど、それでも生きて行く。それはきっと1人ではないと分かっているから。何があろうと傍にいてくれる人がいるから。

    次々と敬介を襲う苦難に、そこまでしなくても、と思う。でも、だからこそ第三部「鎮魂」のラストに希望を想う。あまりにも都合良すぎる設定かもしれないけれど、現実にももしかしたら起こりうるかもしれない、と静かな感動に包まれる。
    読んで良かった。

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    2025年04月18日
  • 邂逅(かいこう)の森

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    年始の一冊目は長編を読むことにしている。

    悩んだ挙句、選んだ本書。当たりだった。

    濃厚なマタギの男の人生を描く。
    最後は壮絶。

    読んで良かった。間違いなく良書。

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    2025年04月06日
  • 漂泊の牙

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    現代に生き残るニホンオオカミを追う話、と思いきや、話の中盤でいったん山場到来。後半は山の民「サンカ」が関係するミステリー展開となっていく。

    2025年現在と比較すると、日本のスキー人口が7倍いた1990年代。東北の山奥のスキー場にもリゾート開発の波が押し寄せていた時代の話なので、感覚が狂うが、ミステリーとしては十分に面白かった。しかし、女性のキャラ設定がどうにも古臭く、男性である作者の内面の昭和時代のおじさんの感覚が滲み出てくるのが気持ち悪い。

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    2025年03月31日
  • 希望の海 仙河海叙景

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    熊谷達也『希望の海 仙河海叙景』集英社文庫。

    『仙河海サーガ』の1作。仙河海市を舞台にした10編の短編から成る連作集。

    敢えて2011年3月11日の東日本大震災当日は描かずに前震の起きた3月9日と東日本大震災後の仙河海市に生きる市井の人びとの心情を描いている。

    登場人物の何人かは東日本大震災の津波被害で命を落とし、残された人びとの苦しみが描かれるのだが、読んでいて辛くなる。様々な個々人の事情もあるが、ただでさえ過疎化が進む仙河海市で生活していくのは大変なことなのに、そこに未曾有の大災害が街を襲い、生活は一変してしまうのだ。

    仙河海市のモデルは気仙沼市である。東日本大震災の津波により壊滅的な被害を受けた気仙沼市は人口7万人程度で年々過疎が進んでいる。そんな気仙沼市に暮らす人びとの地元愛というか他所者に対しては排他的な強い住人同士の結び付きが巧く捉えられているようだ。


    気仙沼市は自分にとって、若い頃から馴染みのある街で、その内情や住人の気質などもよく知っている。

    気仙沼市は宮城県の中でも行政の手が行き渡らない、まるで見棄てられたような街である。一方で気仙沼市の住人にも問題がある。気仙沼市は元々漁師街で、将来を見据えた計画性が全くと言って良いほど持ち合わせていないのだ。唐桑半島の唐桑御殿と呼ばれる贅の限りを尽くした大規模な元漁師の邸宅など、その象徴だろう。漁師の多くは稼げば稼いだだけ消費してしまうのだ。唐桑御殿の邸内には漁師時代に海外の港で購入した安くはないワニやアルマジロの剥製にカンガルーや白熊の毛皮、象牙細工などが飾られているのを知っている。

    ついでに言うと、唐桑半島にある唐桑町では1日に数本しか無いバスの運行が全て取り止めになった。代わりにオンデマンドタクシーが走るが、前日予約が必要なようで不便極まりないらしい。さらにオンデマンドタクシーが走っている時間帯には唐桑半島にはタクシーが来ないし、夕方4時以降はタクシーを呼んでも来ないらしい。急な病気や用事がある場合はどうしたら良いのだろうか。自家用車が運転出来なくなる年齢が来ることなど考えず、バスやタクシーなどの日常の足を守ろうといった活動を行わない結果だ。

    本体価格840円
    ★★★★

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    2025年03月07日
  • 希望の海 仙河海叙景

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     「仙河海」は気仙沼をモデルとした架空の町で、聞き慣れない「叙景」は、自然の風景を詩文に書き表すことの意だそう。帯には〈「あの日」を描かない(10編の)連作短編集〉とあります。2016年刊行、1編追加して2025年に文庫化されました。

 様々な人々の何気ない日常は、どこにでもある暮らしです。ただこれらの震災直前の描写は、起きてしまった大災害を知る読み手にとっては、自ずと「あの日」のカウントダウンとなり、それまでの当たり前の生活が、よりかけがえのないものとして伝わり、胸に迫ります。

     連作短編は、とかく物語の深みに欠ける印象になりがちですが、本作はより多様な日常を描くこと、それぞれの短編の登場人物がとても自然に重なっていること、さらに各話をあえて完結させずに描くことで、日常の連続性が感じられますし、薄っぺらな印象をもちません。
     また、震災前の7編と震災後の3編を見事につなげ、時を巻き戻さずとも絶望から希望へ走り出すラストが感動的で秀逸でした。

     かつて気仙沼で中学教師だった著者には、かつての何気ない日常、そこに暮らす人々、豊かな海が脳裏に焼き付いているのでしょう。この「仙河海」を舞台としたシリーズが現在8作。書き続けることに大きな意義があるのですね。

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    2025年03月05日
  • エスケープ・トレイン

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    ネタバレ

    梶山浩介
    エルソレイユ仙台に電撃加入する。長年ヨーロッパで活躍し、ツール・ド・フランスにも出場したレジェンド。

    佐久間美佳
    八年前、梶山が「ツール・ド・フランス」に出場した時から応援に来ている。ワインのネット通販会社「ヴィーノ・デル・ソル」を経営している。エルソレイユ仙台の新たなメインスポンサー。

    ドミニク
    監督。

    アラン・ルロワ
    昨年まで梶山と同じチームで走っていた。

    三橋
    エルソレイユ所属。チーム発足の翌年、他チームから移籍してきた。二十八歳。

    佐山
    エルソレイユ所属。二十八歳。クライマー。契約更改にならなかった。群馬ギャラクティカに移籍。

    小林湊人
    エルソレイユ仙台所属。二十三歳。下部育成チームのソレイユ仙台からメンバーになった。

    葛西
    エルソレイユ仙台のゼネラルマネージャー。

    高畑和哉
    エルソレイユ仙台のキャプテン。

    藤浦
    エルソレイユ仙台所属。発足時からのメンバーベルマシーヌのメカニックとして働く。三十四歳。契約更改にならなかった。

    小野寺悠
    エルソレイユ仙台所属。湊人と同時にチームに加入。二十三歳。将来のエースとしての有望株。

    桜井千秋
    エルソレイユ仙台所属。他チームから移籍してきた。三十歳。

    原田
    エルソレイユ仙台所属。二十五歳。四年前にソレイユ仙台から昇格してメンバーとなった。

    澤井
    エルソレイユ仙台のチーム監督。

    岡島陸
    エルソレイユ仙台に加入することになった新人。ソレイユ仙台からの加入。

    佐久間瑞葉
    佐久間美佳の娘。アシスタントマネージャーとして葛西の補佐役をする。二十五歳。

    須藤
    エルソレイユ仙台のメカニック。サイクルショップ「ベルマシーヌ」の社長。

    山下
    エルソレイユ仙台のチームマッサー。整骨院の院長先生。

    成田
    宇都宮ブラウヒンメルのエース。

    田辺
    国内の企業系コンチネンタルチーム、ヤマノレーシングのエース。

    岡田
    宇都宮ブラウヒンメルの若手。

    山岸
    多摩レーシング。全日本選手権タイムトライアルだチャンピオンになったことがある。

    ナバーロ
    企業系チーム「パワード・バイ・ステルス」所属のスペイン人。

    川本
    インターテクニカサイクリングのエース。

    大江田
    パワード・バイ・ステルスのベテラン。四年前の全日本で逃げ切り優勝を決めた。

    光岡
    チーム999。

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    2024年09月11日
  • 邂逅(かいこう)の森

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    感想を書くにあたり便利な言葉がある

    「凄い」だ!

    この作品は凄い!
    (小学生の読書感想文か)


    もうひとつ高度な言葉を使ってみよう

    「圧巻」だ!

    この作品は圧巻だ!
    (中学生の読書感想文になりました)


    もっとわかりやすく言ってみようか

    「めっちゃスゲェー」だ!

    この作品めっちゃスゲェー!
    (大人な感想文になりました)


    とにかくこれだけで『邂逅の森』が素晴らしい作品ということは伝わるでしょ!


    マタギとして生きる男の人生、女とのチョメチョメ、そして熊との死闘を描いた物語
    詳しくは他の人のレビューを参考に!


    で、私もこれから実践してみようと思います
    仕事でもしもの時は、妻のことを思おう、、、
    帰って、妻の手を握りたいと思おう、、、
    そしたら、必ず力が湧いて出てくるはずだ

    っーか、オメェの仕事は命の危険をかけた仕事ではないやろー
    ( ゚∀゚)・∵. グハッ!!
    そもそも、妻は手を握らせてくれないだろー
    ( ゚∀゚)・∵. グハッ!!

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    2024年09月07日
  • むけいびと

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    熊谷達也『むけいびと 芦東山』潮文庫。

    仙台藩の奥地、磐井郡渋民村に産まれた仙台藩儒学者の芦東山の人生を描いた歴史人物小説。

    熊谷達也は『仙河海サーガ』をはじめ、気仙地方や両磐地域を舞台にした作品を多く書いている作家である。

    芦東山の出生地の磐井郡渋民村は、現在の岩手県一関市大東町である。自分は10年程前まで一関市に30年余り住んでいたのだが、芦東山という人物は名前すら知らなかった。

    なかなか面白い作品だった。江戸時代に磐井郡の渋民から学問を極めるために徒歩で仙台、さらには江戸、京都へと足を運ぶことは並大抵のことではなかったろう。

    今も昔も変わらずに真っ直ぐに信じることを貫くことは難しい。

    幼い頃から知に秀でながら、余りにも真っ直ぐな性格であるが故に周囲と衝突しながらも、儒学者となり、23年にも及ぶ幽閉生活の中で、刑法思想の根本原理を論じた『無刑録』を著した芦東山の人生が描かれる。

    本体価格900円
    ★★★★

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    2024年08月22日
  • 邂逅(かいこう)の森

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    熊谷達也の邂逅の森を読みました。
    舞台は秋田、マタギの主人公は夜這いして地主の娘と出来てしまい発覚して鉱山に送られます。
    今はまた大らかになった感じがしますが、昔は大らかだったんだなと。
    マタギの生活もわかり面白かったです。

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    2024年06月26日
  • 邂逅(かいこう)の森

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    厚みよりも長い長い物語を読んだ感じ。
    くま小説だと思って読み始めたけど、富治の生涯の話だった。面白かった!
    最後の熊との戦いはキツかったー

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    2024年04月12日
  • まほろばの疾風

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    ミュージカル『刀剣乱舞』 〜陸奥一蓮〜 を観に行くにあたって、蝦夷の文化や関連の歴史に一度触れておきたくて読んでみたところ、足がかりとしてちょうど良さそうだった。

    蝦夷の文化・習俗についてが、信心深くない現代の日本人の目線から見ても噛み砕きやすいくらい理性的に描かれていて、大和側の歴史の動きも最低限振れているので自分の中での時代勘の同期もとりやすかった。

    こういった歴史上の人物や土着信仰を持つ人々を描く本に対しては、今まで、少年漫画の主人公によく見られるような、良い面ではアツく、悪い面では考えなしな人物像の主人公が書かれるイメージがあった。私自身はそのような人柄だと感情移入しにくいので少し警戒していたのだが、少なくとも本作のアテルイは、狩猟の民としての冷静さ・判断力が存分に描かれていて、自分の知らない慣習との橋渡しになってくれる。

    また、そもそもアテルイたち蝦夷の人々を理性的に描くことこそ、彼らを偏見なく見ることなのだなというのを、文字でなく実感させてくれたように思う。昔の、自然と暮らした民の話だから直情的な主人公かもしれない――という気持ち自体も偏見のひとつだったなと自省した(振り返って自分の心配を分析してみれば本の描写に対するものだったとはいえ、読む前はそこまで細かく区別して意識していなかったので、大差ないことだと思う)。

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    2024年03月10日
  • 漂泊の牙

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    雪山にて追う人間と、その対象である動物との緊迫感はすごかった!

    MAN WITH A MISSIONが好きで狼が出てくるから購入。

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    2023年12月03日
  • オヤジ・エイジ・ロックンロール

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    黒沢巧也
    五十歳を目前にしてエレキギターを購入する。高校生の頃、ギター小僧だった。地元仙台ではそこそこ大きな印刷会社に勤務。第二企画室長。G大五大バンドのひとつ「パープル、ヘッド」に所属していた。

    妙子
    巧也の妻。

    大輔
    巧也の一人息子。大学二年生。ベースをやっている。

    杉本亜紀
    巧也の部下のひとり。入社五年目の若手デザイナー。アッちゃん。

    小畑亮二
    巧也の部下。昨年秋に結婚したばかり。

    菅野多希子
    入社十二年目の中堅社員。タッキー。

    斎藤
    ギターショップ『ROCK GARAGE』の長髪プラス金メッシュの店員。巧也のバンドのサイドギターを引き受ける。

    奥山
    ギターショップ『ROCK GARAGE』のリペアマン。

    関本康弘
    室長代理で比較的外回りが多い。

    澤口
    巧也が大学時代にバンドを組んでいた。自分以外で唯一バンドに残ったメンバー。キーボード。

    高橋薫
    巧也が大学時代に顔だけよくは知っているが、学部が違うためほとんど会話をしたことのない女子学生。G大の五大バンドのひとつ「オレンジ・ブルー」の女性ボーカル。

    堀越
    「オレンジ・ブルー」の新メンバー。ドラム。昨年度まで「アイアン・クロウ」に所属していた。

    八嶋
    「オレンジ・ブルー」の新メンバー。キーボード。昨年度まで「サザンクロス・ベイビーズ」に所属していた。

    成田
    オレンジ・ブルーのオリジナルメンバー。ベース。広告代理店の社長。巧也のバンドのベースを引き受ける。

    宮本
    仙台のライブハウス「パークハウス」のオーナー。

    門脇
    レコード会社のプロデューサー。

    松本隆志
    あっチャンのお父さん。巧也のバンドのドラムを引き受けてくれる。スキンヘッドの杉本。

    沙織
    巧也のバンドのボーカルを引き受ける。

    武田
    ギターショップ『ROCK GARAGE』のベース担当。

    柳沢
    拓也の会社の常務。

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    2023年06月27日
  • 我は景祐―幕末仙台流星伝―(新潮文庫)

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    私は新撰組が好きで維新志士が大嫌いです。

    新撰組◎
    薩摩△
    長州×
    勝海舟××
    一橋慶喜×
    西郷隆盛△
    松平容保○
    坂本龍馬××
    桂小五郎×
    高杉晋作×
    榎本武揚△
    吉田松陰××

    軍事クーデターにより政権を転覆させた薩摩と長州の武力は、江戸城無血開城という肩透かしを受けて、行き場を失った凶刃の矛先が北に向けられる事となる!!!
    会津と仙台を中心とした奥羽列藩同盟の発足から戊辰戦争へと物語は進んでいくが、今まで全く注目されなかった実在の人物(Wikipediaを書くなら今のうちです!)若生文十郎を主人公として歴史の流れと官吏の葛藤が描かれる!!!

    宮城県が舞台になっているので、宮城県人は読んだ方が良いです!知ってる地名が出るとワクワクします!!!

    星は地元なので一個プラスにしておきました!

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    2023年06月11日