熊谷達也のレビュー一覧

  • 我は景祐―幕末仙台流星伝―(新潮文庫)

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    私は新撰組が好きで維新志士が大嫌いです。

    新撰組◎
    薩摩△
    長州×
    勝海舟××
    一橋慶喜×
    西郷隆盛△
    松平容保○
    坂本龍馬××
    桂小五郎×
    高杉晋作×
    榎本武揚△
    吉田松陰××

    軍事クーデターにより政権を転覆させた薩摩と長州の武力は、江戸城無血開城という肩透かしを受けて、行き場を失った凶刃の矛先が北に向けられる事となる!!!
    会津と仙台を中心とした奥羽列藩同盟の発足から戊辰戦争へと物語は進んでいくが、今まで全く注目されなかった実在の人物(Wikipediaを書くなら今のうちです!)若生文十郎を主人公として歴史の流れと官吏の葛藤が描かれる!!!

    宮城県が舞台になっているので、宮城県人は読

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    2023年06月11日
  • エスケープ・トレイン

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    暑苦しいスポーツのお話ではないのがとても良かった。ロードバイクに乗り始めたばかりでこの本に出会い自転車のことや競技のことなどたくさん知ることができて、読み終えたらもっともっとロードバイクに乗りたい、レースを観てみたいという気持ちになった。実際に宮城にあるお店やサイクリングコースなどが出てきておもしろかった。

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    2023年08月31日
  • 調律師

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     本書を読みながら、宮下奈都さんの『羊と鋼の森』(ピアノ調律師の青年の成長物語 2016年本屋大賞受賞作)を思い出していました。
     本書の単行本は2013年刊なので、『羊と鋼の森』より少し前ということになりますね。

     7話からなる連作短編集で、ピアノ調律師・鳴瀬の再生の物語です。
     元ピアニストの鳴瀬は、10年前、事故により妻とピアニストとしての将来を失い、以来、音から匂いを感じ取る「嗅聴」という共感覚を得ています。
     連続する作中、異なる状況下での微妙な音や匂いの繊細さが上手く表現されています。
     鳴瀬は、亡き妻がもっていた「嗅聴」と調律の仕事を辿ることになります。様々なピアノ・依頼主と出

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    2023年03月05日
  • 明日へのペダル

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    コロナ禍を背景に、50代半ばの主人公がロードバイクに挑戦する物語。

    主人公は健康診断で脂質異常をD判定と診断された本間優一。
    体質改善を考え会社の部下に勧められたロードバイクを始める事を決意する。

    自転車ショップ「ベルマシーヌ」の場面だけで、その情景が目に浮かんで来る。

    ロードバイクの師匠・水野唯との初ライドから、一人で百キロライドまで、めきめきと上達していく姿はこちらまで風を感じて爽快だ。

    会社の業績不振やリストラ、様々な問題が勃発しても誠実でポジティブな主人公に元気を貰えた。

    何歳になっても新しい扉は開けられる。

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    2023年02月18日
  • 孤立宇宙

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    小惑星が地球に激突するというので外宇宙に向けてテラフォーミングを目的として旅立つもの、またシェルターを作り生き残りを賭けるもの、そして意識をサイバースペースに移して生きていくもの、様々な人間模様を描き出すポストアポカリプスなSF小説。
    普段SFってあんまり読まないのでたまに読むと新鮮でとても楽しい。設定としてはがっつりとしたSFでありながらも結構生々しい人間ドラマがまたリアルでいいですね。技術はSFでも結局は人間が使うものだしねえ。
    「死」という概念が非常にあやふやな感じが興味深い。意識はデータであって、消失してもバックアップから理リロードするし、肉体は凍結保存されていてもなくなったらなくなっ

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    2023年01月05日
  • 孤立宇宙

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    ネタバレ

     蓮と彩音の物語、そして、レンとアヤネ、ミク、ユイのストーリー。
     電脳空間、宇宙空間で肉体を離れて存在する意識、なかんずく人間たちの物語。


    (内容紹介)
     小惑星の衝突で地殻、気象ほかあらゆる環境が破壊され、生存の危機に陥った人類は、他の星への移住を目指すものと世界各地のシェルターで生き残りをはかるものとにわかれた。
     さらに、肉体のくびきから離れ、意識のサイバースペースへの移行が可能になった世界は、分断と孤立の中にあった。

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    2022年12月28日
  • 明日へのペダル

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    170これまで少なからず情緒的な部分が強調されがちなところが目立ったが、大きな組織と小さな集団との対比から始まって、家族の向き合い方や自分にない才能への気付きなど、面白くあっという間に読んだ。お仕事小説もいけますねえ。

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    2022年12月21日
  • 明日へのペダル

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     この人の本何冊目かな。どの本も面白かったし、自転車が好きで読みました。
     真骨頂は終盤に近い経営会議での専務とのやり取りかと。自転車あれこれシーンよりなによりここが一番面白かった。
     最後の元上司との再会シーンも本を読んでいるというより実際自分がそこにいるような臨場感があった。熟年男性二人の会話。穏やかな語らいの中に時代を生き抜いてきた人生の機微がにじみ出てくるような。筆力あってのことだし、この人の作風が自分に合っているんだと思う。
     少し出来過ぎのハッピーエンド。ちょっと違った形にして欲しかった気もしたり。

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    2022年11月16日
  • 明日へのペダル

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    50代半ばの男性が、健康診断の結果に何かしないとヤバすぎる危機的状況に気づくのだが…
    スポーツクラブに入ろうかと思っている矢先のコロナ禍。

    そんなときに社内で一番若手の水野唯にロードバイクを勧められ、次の日には一緒に自転車屋さんに行く。
    結局、一目惚れしたロードバイクを手に入れて走り始める。

    ちょうどコロナで緊急事態宣言が出て、会社でもリモートワークを推奨している。
    地下鉄やバスでの通勤を避けて、自転車に替えたという人も多かったのではないだろうか。

    今や若い人だけに限らず、ロードバイクを乗っている人をけっこう見かけるようになった。
    それは、やはりコロナ禍の影響も少しはあるのだろうか?

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    2022年10月27日
  • 孤立宇宙

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    青春小説から歴史小説まで幅広い熊谷さんだけど、実直なイメージがあり、SFには結びつかなかったが…。さらに「三体」の余韻が残っていて、ちょっと心配だったが面白かった。AIに小惑星衝突と舞台設定は定番だけど、極限状況でも笑ってしまうキャラや映画の話で専門的な部分は理解出来なくても、充分楽しめた。今後は、どの分野で行くんだろう。才能ありすぎ!

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    2022年10月12日
  • 孤立宇宙

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    なんとあの『邂逅の森』の熊谷達也がSF!
    半ば怖いもの見たさで手に取った本書ですが、立派なハードSF大作でした。
    小惑星の衝突が迫った地球。人類の一部は新天地を求めて太陽系を脱出し、一部は地上が生存可能になるまでの数世紀を地下シェルターで乗り切ろうとし、さらに一部は身体を冷凍保存しサイバー空間での生存を図る。そんな世界を第一部では衝突前から衝突後の混乱や陰謀を、第二部では新たな危機の発覚とスペースオペラ風な活劇が描かれます。
    1970年代のビッグ・スリー(アシモフ・ハインライン・クラーク)のストーリー骨格に、最新のサイバー世界を織り込み、登場人物に名作SFアニメ(詳しくないがエヴァンゲリオンあ

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    2022年10月10日
  • 孤立宇宙

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    久しぶりのSF小説。文芸誌小説現代で第一部を読み、第二部を含めて単行本化するということで第二部も気になったので購入。単行本化するに当たり加筆したということだが、先が気になっていたので第一部の終盤から読み初めた。
    帯にある通り、どこか懐かしい印象の話。でも、やっぱり新しい。
    人類滅亡の危機に立ち向かう主人公達の人間模様や葛藤などを丁寧に描いているので、あまり普段SFを読んでいない私でも楽しめたのではないかと思う。
    登場人物も魅力的で主人公のレンは人間くさくて、それも良かった。

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    2022年09月06日
  • 明日へのペダル

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    自転車、コロナ、テレワーク。この三題噺を2020年から21年にかけて、仙台周辺を舞台に小説にしたものがこの本の内容と言ってよい。

    小さな印刷会社企画部門の室長である主人公は健康のために、部下の女性のすすめに従い70万円もするロードバイクを購入、その娘に手ほどきを受けながら、泉ヶ岳への挑戦や、泉NTから亘理往復という100kmライドを達成していく。この間の初心者の苦労や半年でひと月に1000kmのトレーニングを乗りこなすまでの喜びが、軽快な文章で書かれていて一気呵成に読み終えてしまう。

    一方、テレワークの必要性から会社としてサーバーの構築をしなければならなくなるが、当該部下にはとんでもないハ

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    2022年09月05日
  • 明日へのペダル

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    自転車に興味があり読み始める。技術的な説明など、引き込まれました。
    作品の内容は、コロナ禍で悪戦苦闘するサラリーマンのお仕事小説がメインでしたが、それはそれで楽しく読むことができました。
    自転車に乗りたくなります。

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    2022年08月30日
  • 明日へのペダル

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    自転車がテーマだけど、2年半前の新型コロナ出現からの日常を、仙台に暮らす中小企業の課長や教員の妻の目などを通して政府や人々の右往左往ぶり、混乱をおさらいしつつ丁寧に描いた優れたコロナ狂騒曲日誌にもなっている。「なんだかなぁという出来事たちが、すでに遠い昔の思い出」になっているのがこわい。「同じ災害でも東日本大震災はキズナ。コロナ初めてソーシャルディスタンスで正反対」「仕事と人生はぜんぜんイコールじゃない。優先するものがほかにある」ロードバイク欲しくなった…。

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    2022年08月25日
  • 明日へのペダル

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    面白かった。
    けど出来過ぎ、上手く行き過ぎですね。
    小説だからですよね。
    主人公がカッコ良過ぎ。
    登場人物がみんな良い人。

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    2022年08月14日
  • 群青に沈め

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    ネタバレ

    伏龍の特攻隊員になった少年の話。

    戦争真っ只中だが、戦闘のシーンはない。
    かっこ悪い死に方は嫌だ、意味のある死に方とは?
    まだ少年である主人公の心の成長に寄り添った物語。
    訓練中、戦争が終わった後の友人の死。
    悲しいけれど、特攻について深く考えるきっかけになる物語だった。

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    2021年10月21日
  • 調律師

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    この小説は2010年から2012年に書かれたとのこと、その間に東日本大震災が起こった。共感覚という音を嗅覚でも感じることができる調律師の小説は震災時の場面から大きく転換した。いくつかある調律師を主人公とした小説の中でもその事件によって別の意味での臨場感がでることになり、まさに時代を現したものとなっている。

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    2021年06月05日
  • 鮪立の海

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    前半の戦争までは、漁業と戦争という微妙な取り合わせで面白かった。戦後になると、普通の恋愛小説になってしまい、残念という感じだった。もっと社会に突っ込んだ話を書く作者のはずだったけど、、、

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    2021年01月14日
  • バイバイ・フォギーデイ

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    学生に読んで欲しい一冊。
    話に全く捻りがないから手が進むと思う。
    それから、今の日本に少なからず不安や不満がある人も僕は見て欲しいと思った。

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    2020年12月27日