明野照葉のレビュー一覧

  • 契約

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    再読。
    動機は賛否両論だと思うが、当事者双方の認識はこのようなものだろう。
    いずれにせよ契約する際には細心の注意が必要。


    2014.7.5
    再読。
    34歳、独身、名ばかりの出版社に勤務する南欧子(なおこ)に、多額の報酬とともに引き抜きの話が舞い込む。
    労基法違反のあり得ない契約だが、契約書は良く読まないといけないと再認識した。

    2010.9.28
    時間つぶしに入った本屋で何気なく手に取りました。
    面白かったです。久しぶりにいい出会いでした。
    女の執念とか女性心理の暗部を描いた作品、新津きよみさんに似た作風です。

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    2016年04月16日
  • 聖域 調査員・森山環

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    妊娠を待ち望んでいたはずなのに、いざ妊娠をすると、子供はいらない!とパニックになる妻のことを調べて欲しいと、夫から依頼される。

    子供にはどうしようもできないことがある。
    親とは、家庭とは、を考えさせられる作品。

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    2010年10月23日
  • 澪(みお)つくし

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    いろんなレビューを見ていると、
    この作者は当たり外れが大きいと書かれていたが、
    これはたぶん「当たり」の方でしょう。
    どの短編集もじんわりと怖さを醸し出していた。
    描写が巧みなので、容易に情景が目に浮かぶ。
    ただし、ちょっと説明がかった部分が多くてくどいかも。
    文章の中に組み込むよりは、
    あとで注釈でもつけるくらいでいいかなと。
    ホラーというカテゴリーなら、充分読み応えある一冊です。

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    2010年01月12日
  • 澪(みお)つくし

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    現代社会とは無縁なハズの因習的禁忌を破った時、日常の狭間に顔を現す非日常。



    女性の怖さを描いた『汝の名』で知った作家さん。本作もホラーの体裁をとってるけど、基本的に描いているのは人そのものの怖さである。

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    2009年12月16日
  • 澪(みお)つくし

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    高橋克彦さんが帯でべベタボメだったのと、タイトルに惹かれて購入。面白かったです。ちょっと乱暴に言うと日本版ジョナサン・キャロルという感じ。むかしむかしからの言い伝えが、脈々と息づいているのは科学とは違う次元ではあるものの看過できないジンワリとした怖さ。怖いんですが、後味はそれほど悪くないです。個人的には三途BARというお話が好きでした。

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    2009年11月24日
  • 魔性

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    男に溺れてしまうことは理解できても、それに伴う女の行動がバカすぎて読んでいて疲れた
    魅力的な男って自分のことしか考えてないから目が合わない感じがする、でもなぜかどんどん知りたくなって沼に浸かっていく、不思議だなあと改めて考えた

    P399 永山は、ひたすら自分を愛するばかりで、本当に女性を愛することのない男です

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    2025年10月08日
  • 新装版 汝の名

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    秋野照葉さんの作品を何作か読んだんですけど、嫌な女のオンパレードって気がします。
    この作品にも陶子と久恵という、対照的な嫌な女が出てくるので、どっちもどっちだな〜 という気持ちで読み終わりました!

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    2024年06月29日
  • 家族トランプ

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    ネタバレ

    ドロドロした人間の深層描写に定評のある著者ですが、意外や意外、爽やかなほのぼのとした作品でした。と思わせながらいずれドロドロが出てくるのではと読み進めたのですが、最後までイヤミス感はしっかりと封印されていたので、私としては少し物足りなく感じました。

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    2024年06月01日
  • 新装版 汝の名

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    女は怖い(笑)
    悪女の物語。こういうの好きです(笑)

    30代の若さで社長の麻生陶子。一方、製薬会社を辞めて引きこもっている妹の久恵。
    久恵は、奴隷のごとく、陶子に仕えます。

    陶子の事業が面白い!ってこれ詐欺ですよね。
    しかし、成功者の優雅な生活。勝ち組の女として、男も仕事もすべて計算しつくし。
    ある意味すごい女性です(笑)

    一方、久恵は、どんくさく語られています。
    陶子からひどい仕打ちを受けながらも、家政婦の様に陶子を支える久恵。陶子なしでは生きていけない。

    そんな奇妙な関係が、ある日突然変わっていく。
    そこからの狂気はここでは書けません(笑)
    本書をお読みください!

    陶子と久恵の関

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    2024年04月21日
  • 新装版 汝の名

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    ネタバレ

    陶子と久恵は姉妹だと思いながら読んでいたけど、陶子は別人の戸籍で久恵は他人だと知って驚いた
    陶子の視点と久恵の視点と交互にストーリーが進んでいくのは読みやすい
    陶子のやってることはほぼ詐欺だけど、生き方としてはかっこいい。久恵は初めから最後まで地味なキャラで対照的な2人。
    元々生まれ持ったもの、育った環境の違いは自分ではどうすることもできない
    久恵の復讐で陶子は殺されるか廃人になって人生を終えるのかと思いきや、陶子は最後まで負けてなかった。久恵も最後くらい幸せな人生を歩んで欲しかったけど…

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    2023年11月28日
  • そっと覗いてみてごらん

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    やはり本人に全く悪意がないところが問題なのだろうと思います。自分は恵まれた環境にいながら他人を見下す内容をネットに投稿するという行為で無邪気に他人を傷つける事の恐ろしさを感じました。内容は大したものでもないようでも、結局は自分の承認欲求を満たすために他人を利用したことに変わりはない。

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    2023年08月30日
  • 新装版 汝の名

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    読み進めていくと展開が読めなくて一気読み。女性の狂気を感じる、嫌らしさと汚らしさが味わえる!女性同士の嫉妬でこうも人は変わるのかっていう感じでハラハラしました。ただ無理矢理感があったのが残念です。でも楽しめました。

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    2023年06月21日
  • 契約

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    今回も最初から最後まで明野さんならではの一種独特な不穏な空気感を漂わせながら物語が展開されて行きます。

    物語の主役、牧丘南欧子も決して好人物とは言いがたいけれど、「善人」のはずの桃子が途中から南欧子以上の悪人に見えてしょうがありませんでした。

    表向きは南欧子の為と言いつつ、心の奥底には根強い復讐心が渦巻いている、その執拗なまでの復讐こそイジメにイジメで対抗する嫌な女に見えてぞっとさせられました。

    やっぱり女の敵は女だと言う事でしょうか…。

    明野さんの作品は本当に癖になります。

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    2023年02月17日
  • 新装版 汝の名

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    人間なら誰しも地位やお金、美というものを少なからず求めるだろうと思うけど、あまりに偏り過ぎてて、また女性特有の嫉妬や執着が際立っていて、怖すぎる。陶子は、違う方向にエネルギーを向けると素敵な女性になりそうなのに…。女vs.女のドロドロした感じが昼ドラみたいで、たまにはいいかも。

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    2023年02月16日
  • 誰?

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    武藤晴美、工藤留美、吉井順子、3つの名前を使い分けながら、息をするように嘘を吐く女性が主人公。

    男を手玉に取りお金をむしり取る後妻業をイメージしていたがターゲットは70代の沢田隆、50代の小林瑞枝、30代の友野直也と年代、性別はバラバラ。
    搾取するものも金品のみならず家事一般、性的なものと様々でその視点が新鮮だった。

    淀みなく発せられる嘘には一種才能的な物すら感じるも、場当たり的でツメの甘い嘘は読者であるこちら側が不安にさせられる。

    主人公が追い詰められて行く過程に緊張しエピローグで明かされた真実に愕然とする。

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    2023年02月16日
  • 魔性

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    明野照葉さんの文庫書き下ろし作品。

    タイトルから魔性=女性をイメージしていたが本作は魔性の男・永山晃に惹かれ落ちて行く女性・志穂子の物語。

    うーむ。
    元バンドのボーカルで、今は不動産業を営む晃。ちょっとばかり顔と声が良いだけで魔性の要素が全く感じられないのが残念。

    怪し過ぎる言動に加え、どこからどう見てもクズ男。

    周囲の反対を押し切りこんな男に惹かれる志穂子の気持ちが全く理解出来ない。

    プロローグで昭和23年の東京が描かれているのでオチは想像出来たが、ラストでスッキリ繋がった。

    サスペンスから最後は家族小説の様な趣に。

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    2023年02月15日
  • 嘘

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    結婚を目前に控えていた姉が、妹にも婚約者にも行き先を告げず一人旅に。その旅から帰って来た途端、穏やかで上品な姉は豹変する。一体何があったのかと気になり一気読みした。理由は驚くような展開ではなかったが、お姉ちゃんの暴力はやり過ぎ感があり、いくらなんでもそこまでできるものかなぁという気がしないでもない。それにしてとこの二人幸せになれるのかなぁ。

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    2023年01月04日
  • 人殺し(新装版)

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    ネタバレ

    各章のタイトルが気になって購入。

    家族、恋人、知人の愛情を避けようとする、煩わしい、面倒だと思う泰史。

    避け続けたものが、弓恵と出会ってから、少しずつ歯車が狂い、一気に押し寄せる、がんじがらめになってゆく。

    弓恵は、「愛しているから」「そばにいたいから」が、すべてのような女性。

    自分の勘違いから、近くにいる女性とは違う女性、母に近い女性だと思って興味を持ってしまうが、義理の母よりも、妹よりも愛情の強い、執着の強い女性、一番そばにいてほしくないタイプの女性だとわかった時には遅く、彼女の束縛、執着に苦しんでゆく。彼女に怯える日々。


    「愛しているから」が、怖い。

    何でも許されるかのよう

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    2022年12月31日
  • 嘘

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    両親を亡くした姉妹の強い絆を感じた。姉は自分が余命いくばくもない事を考え奇怪な行動をとった。妹の人生の道筋をつけてから旅立ったのだろうと思う。細部に少し違和感が残るが感慨深い作品だった。

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    2022年12月16日
  • 新装版 汝の名

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    ひとはみな一人だ。同じ方向に向かってともに歩くことはできても、誰かとひとつになることはできない。だからこそ、常に自分を見失わず、目指すところに向かって自らの足で歩んでいかなければならない。それが真のしあわせに至る道だ。

    利用できるものは利用したらいい。ただし、それだけでは真のしあわせを手にすることはできない。自分の手で勝ち掴むのだと自らを信じて、陰で限度一杯の努力をして、あくまでも自分の力で闘う。

    今を輝いて生きるということは、自分だけの問題ではない。自分が身を社会と時代を感じていなければならないし、それとともに歩み、流れていなければ、周囲の目には、輝いているとは映らない。

    憧れているだ

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    2022年11月08日