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ある朝、勤勉な主婦・文枝は何もしない女になっていた。家事一切はもちろん、パート仕事にも行かず、一日、家にいるだけ。文枝は、何もしなくてもいいという、神のお告げを受けたらしい。困った家族は、叔母の花枝に依頼し、文枝を預かってもらうのだが……。(表題作) 心の隙間に宿る闇が、人びとの日常を次第に蝕む恐怖を描く、連作小説!(『痛いひと』改題)
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Posted by ブクログ
密かに忍び寄る、日常の違和感。
ぎしぎしと、というよりもわずかにきしみ、
いつの間にか気付いたらそこにあった、壁のわずかな亀裂のような。
あるいはふとしたときに気付く、こんなところにあったかしら?というシミのような。
正直読後感は悪い。
明るく描かれた家族がふと、次の作品で追い込まれている苦しさ。
降臨、と言うタイトルからむこうの世界の、あるいは宗教のような、
超・次元の話を想像したのだがそれはまるで違っていて。
しんしんと胸に詰まってゆく、見えない汚濁。
すごく怖くて、本当に気持ちの悪い、優秀作。
特に最後の一作は、ぐらっと揺れるような、底冷えのする、悪意にやられた。
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