うーん。
テンポはよく、このあとどうなる?どうなる?と、一生懸命読み進んだ。
母親が若くしてなくなり、父と残された三姉妹。
結婚して家を出た長女は、いわゆる退屈している主婦。夫ともコミュニケーションがなく、子供はどう扱っていいかわからない。
不平不満を身にまとい、おしゃれもせずに、ダサイ主婦まっしぐらで、キッチンドリンカー予備軍。
仕事を続ける次女は、いつしか仕事だけが生きがいになり、片付けられない、料理もしたくない、家事については燃えつき症候群寸前。
とはいえ仕事も完全に軌道に乗るでもなく、日々追われている疲れたOL。
父とともに家に住む三女は、自立心がなく白馬の王子様に憧れ出会い系サイトにはまりかけている。
それぞれ不満を抱え、ゆとりもないので仲も悪い姉妹の前に、父がふらっと10代のギャルを連れて現れる。
この子が四女だよ、仲良くして欲しい・・
仮想敵を見つけて団結する姉妹。
遺産を守るという目的の元に一致団結した姉妹はいつしか生き生きとしはじめ、乾いた人生が輝き始める。
調査の結果やはり四女は、父の娘ではないようだという報告書が届く・・
目的の敵を撃墜し、でもなぜかさびしい気持ちになる。
いつしか姉妹は・・・という、割と形を変えた、イイ話なのかと思っていた。
ところが。
<ここから以下、完全にネタばれです>
父があっけなく癌でなくなり、蓋を開けてみれば遺産は予定額よりもまったく少ない。
目論見も外れ、目標を失い、いつしか元の生活に戻っていく姉妹。ぎすぎすした日々。
そこにふらりと、四女が現れる。
次女の会社に乗り込んではランチに誘い出し、三女の家に押しかけ、しまいには長女の家にあがりこみ、長女の子供たちをすっかり味方にする。
落ち着かなくなる長女。
いったいこいつはなんなんだ?目的は?
本当に会いたいだけなのか、本当は・・・
長女の疑問でいきなり本書は終わる。
え、え?
なんだか変なところで中途半端に寸止めされた感あり。
なんだかちょっと消化不良・・