あらすじ
産業カウンセラーとして、ヒーリングスタジオなども運営する友部真幌。スタッフに新たに加えた島岡芽衣は、知性、美貌すべてにおいて抽(ぬき)んでた存在だった。芽衣の力で売り上げも伸び、順調に見えた職場であったが、次第にスタッフ間に歪みが生まれる。歪みの真相を探る真幌は、予想すらできなかった恐るべき存在を知る! 人が持つ「病い」を鋭く抉る傑作!
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Posted by ブクログ
こういう心理戦はぞくぞくします。
嬉しかった楽しかったが段々落ちていく感じがたまりません。
悪意がない無邪気、他人を心地よくする。
だが、そうしたことが自分の嫌な部分に触れ自己嫌悪に落ちいる。
人は他人だけじゃなく自分の心さえもわからないってことでしょうか。
Posted by ブクログ
産業カウンセラーとして、ヒーリングスタジオなども運営する、友部真幌。
新たにスタッフに加えた島岡芽衣は、頭もよく、美人で性格も良かった。
おかげで、売り上げも伸び、好調だったのだが、
次第に、スタッフたちの間がギクシャクして、何か不穏な空気が漂い始める。
そして、真幌は、予想もしなかった恐るべき事実を知ることとなる!
これは「病い」と呼ぶべきか。。。
ステキな女性と思っていたら。。。
恐ろしい心のゆがみを持っていた。。。
スタッフ芽衣の行動に、ドキドキ。。。
スリルたっぷりの物語でした。
Posted by ブクログ
再読。
これも知性・美貌を備えカリスマ的な魅力をもつ完璧な女性の話。
主人公である心理カウンセラー 真幌が完璧な女性 芽衣を雇い入れたことからスタッフ間に歪みが生まれる。
真幌が自分を守る気持ちを否定するのは理解できないが、充分に面白かった。
2010.10.5
面白かった〜
この作家さんにしばらくハマリそう。
最後がちょっと尻つぼみかな。
完璧な女性である芽衣に関しての分析は腹に落ちないし、真幌の自責の念は優等生過ぎ。誰でも自分が可愛いし、保身の気持ちを否定することはないと思う。
芽衣と沢崎との攻防が中途半端に終わったのは残念。
Posted by ブクログ
ポーシャの回想で、芽衣が真幌を憎んでるんだろうな〜というのは予想が着いたが、そこからの展開が戦略的かつ沢崎という上位互換ジョーカーがいた為に予想できない終わり方になったと感じた。
登場人物が皆大体聡明なので逆にもっと芽衣の信奉者増やして、芽衣との戦略ゲームみたいにすればより面白かったんじゃないかな〜と思う。
Posted by ブクログ
いいねいいね!どろどろ!女の嫌な部分出てる!さあもっと悪意を!って盛り上がった前半に比べてラストががっかり。前半だけなら★4です。
嘘は恐ろしいものですね。
Posted by ブクログ
美人で頭がよくてお洒落、性格もよくて仕事も出来る。。。と思ってた部下が実は敵だった、ってだけで結構怖いのに、その相手がモンスター(SF的な意味じゃなく)だったとは!
ただ、そのモンスターとも思えるようなコがあれくらいで睡眠薬飲んで自殺未遂ってちょっと納得できなかったけど。
後味はあまり良くなかったけど、悪意、善意ってなんだろう、とかいろいろ考えさせられる本でした。
Posted by ブクログ
【フレーズメモ帳】
「他人の心は、ある程度推し量ることはできても、その奥底までを覗き見ることはできない。けれども、自分の心は、目を瞑っていても奥底まで見える。見ずにやり過ごそうと思っても見えてしまう。」
「冷え込み、凍えかけているのは、真帆の身であり心だった。人という人が恐ろしいなどいうのも誤魔化しだ。今、真帆が最も恐れているのは、自分自身の心だった。芽衣がさえずらなくても、真帆の心が勝手にさえずる。」
Posted by ブクログ
ヒーリングスタジオを経営する真幌に近づく芽衣は、心の病気を患っていたのだ。芽衣の病気とは、小さな嘘を積み重ねることで一時、魅力的な存在と思われるが、その嘘がバレ周囲を混乱に落とし入れるという事を繰り返す心の病気である。ヒーリングスタジオ経営する真幌が今回のターゲットに選ばれた理由が、芽衣には彼女が苦労もせずに幸運に恵まれ事業に成功し、私生活においても幸せそうに見えたので嫉妬を覚えたとある。その動機があまりに普通すぎるし、この結末は安易かもしれない。
Posted by ブクログ
またまた借りた明野照葉。
序盤から終盤前まではドキドキで先が気になってガツガツ読んだけど、最後はちょっと尻つぼみな感じでした。
この人は女の怖さを書くのが得意なのね。
芽衣みたいに人の心を巧く動かしたり勘違いさせたりするのが得意な人いるよね。
マインドコントロール。うらやましい。
個人的には心理系の仕事をしてる人って、どんな出来事とかでも職業病的に分析しちゃったりで大変なんだろうなと思いました。
Posted by ブクログ
読ませる文章だな、と思った。
ただ、話のスケールは小さいし帯で謳われてるほど怖くもない。
ラスト50ページほどの展開が急すぎる。
折角人物像を丁寧に練り上げてきたんだから、破綻させる時もじっくり読ませて決着する展開にしてほしかった。
その力量はあるだろうに・・・
Posted by ブクログ
滅入りますなぁ、これは。
ものの価値基準にしろ行動基準にしろ、
善悪の判断っていうのは、
人によって違うっていうことですよね。
あくまで社会的な基準や倫理観に即した中での逸脱なら
問題ないのかとか、
適応できないのが病気じゃなないなら、
どう対応するんだとか、
善人ぶっても結局自分が可愛いのは当たり前なのに、
何でそこで悩んだり自分を責めたりしなくちゃならんのだとか、
いろんなことを考えます。
社会から弾き出されない程度に、
自分の中でうまく折り合いつけていくしかないってことですかね。
☆☆☆3つ
Posted by ブクログ
ああ、いるいるこういう女性。というのを書かせたら上手いなーやっぱり。
何を読んでも、ある一定以上の質を持っている作家さんだけど、もう一度読みたい!と思うには、何かが足りない。
登場人物の中に、もう一度この本に引き寄せるだけの魅力がある登場人物がいないせいなのか・・・。
好きな作家なんだけど、やっぱり「後、一歩!」