八木沢里志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
初めての、八木沢里志さん。
いろんなところでこの本をオススメされていたのを目にし気になったので買ってみました。
個人的には森崎書店の常連さんや神保町界隈で出会う人たちとの人情物語か、文豪の言葉から紡ぎ出す物語と思ってた。
が、物語として森崎書店の店主のサトル叔父さん、そして主人公の貴子の心の変化と成長を描いた、ヒューマンドラマでした。意外だった…。
サトル叔父さんや神保町界隈にいる人たちの温かさも変化させた大きなきっかけになったと思ったので、この物語の軸は「自分と対話すること」だったりするのかなと。
結構人間は行動と本音が食い違うことが多く厄介だなと改めて思う。
物語の中に出てくる文豪た -
Posted by ブクログ
ネタバレ2010年に刊行されて世界中で翻訳されているらしい一冊、気になって購入
恋人から突然結婚すると告げられ、仕事も辞め、恋人と仕事を一気に失った貴子に古本屋を営んでいる叔父のサトルから連絡があり、古本屋で暮らすことになるところから始まる物語
前半は貴子のお話、後半はサトル叔父さんの妻の桃子さんのお話
どちらもとっても優しいお話でだいすきになった
「わたし、、、、こんなふうに何もしないで、時間を無駄にしてるかな、、、」
叔父は、わたしを見つめて優しく微笑んだ。
「そんなことないと思うよ。時には人生、立ち止まってみることも大切だよ。これはまあ、人生という長い旅における一休みさ。ここは波止場であり -
Posted by ブクログ
前作から結構時間経ってしまって「どんな話だったっけ?」と慌てて前作読み返すw。
千代子ばあちゃんのお話から。今年は戦後80年という節目の年でもあったから、余計に響いた。千代子ばあちゃんの想い人がPTSDに苦しめられていたというのも、まさに今年よく記事や番組で目にしたワードだった。
ヒロさんが戻ってきて、彼に〈再会とは、人生における一番身近な奇跡である〉という言葉を送られたとおり、千代子ばあちゃんに奇跡が起きた時は、私も身内のように「良かったね〜千代子ばあちゃん〜」と思わず口走っていたw。
この言葉が最後の絢子姉ちゃんの話まで繋がっていくとは。
浩太も等身大に色々抱えていたんだね〜。苦労人だね彼 -
Posted by ブクログ
作家さんによって味わいが色々で楽しい。
近藤史恵さん、冬森灯さんの作品が特別好きでした。
「ひめくり小鍋」冬森灯
冬森さんらしい心に小さな明かりが灯るような温かな読後感。クスリとなるシーンもあって楽しく元気をもらえました。
私には絶大な安心感のある著者です。
「ペンション・ワケアッテの夜食」八木沢里志
不器用なペンションオーナー夫妻が好ましい。夜食を食べるシーンは、捕らわれていた苦しさからの解放感と安心感に包まれました。ハッとするシーンや、じんわり染みるストーリーがいい。
「正しくないラーメン」近藤史恵
料理研究家の苦悩を描いた本作が断トツに好きでした!!食べ物描写も美味しそうだし、スト