八木沢里志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ八木沢さんの作品でこれだけ読めてなかったので、新装版として発売してもらえ嬉しい。
題名と表紙から、猫との暮らしを描いているのかと思い込んでいたが、血の繋がらない兄妹の暮らしがメインの話。
少し抜けているところがあるが憎めない兄と、しっかりしているようでもやっぱり中3でオボコイ妹。二人の日常を見守る感覚で優しく読める。
陽一が本音を漏らすシーン、
ユカリを生きる目的にできた、いい加減な生き方から脱却できた。というようなことをシカちゃんに言うところと、
最後、絶対に来る二人の別れに迫られる時まで一緒に暮らしたい、っていう場面には陽一とユカリとの生活を大切にしたい気持ちがガッツリ伝わってきた。
頼り -
Posted by ブクログ
また素敵な本に出会ってしまった。
のんびり屋の兄としっかり者の妹の兄妹の物語。
読み心地がよくて、読後感もGood!
作品から幸せが滲みでていて、自然と顔がほころぶ。いいなぁ、もっと読んでいたいなぁって思いながら読みました。
親同士が再婚し兄妹になった陽一とユカリ。ところがわずか数年後、両親が揃って事故にあい兄妹が残されてしまう。大学を辞めて陽一が働き、ユカリが家事を担う。
そんなかたちで始まった二人の暮らしですが、血が繋がらなくても紛れもない兄妹。
“あるある”な日常なのに(だから?)、二人の暮らしぶりや会話にほっとします。
日常のなかにも小さなドラマがあって、それが降り積もって人生になっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「泣きたい午後のご褒美」の続き気分で読み出したが、今回はミステリー要素もあり、なかなか楽しい。
それぞれおもしろいのだが、秀逸だったのが、「ペンション・ワケアッテ」。
いやいや、日本語って奥深いとつくづく思う。
主人公は訳あり旅行に出てきて、なんだか感じ悪さMAXだったけど、いつの間にか前を向いていた。
一方的に別れを告げた男との唯一の繋がりの象徴である手紙を、愚かだと思いつつも大事にしてしまう切なさは伝わってくる。
だけど、一番大事な話を一方的に手紙で済ませようとしたつまらない男の幻想から目が覚めて、本当によかった。
どの作品も、とてもおいしそうなお夜食ばかり。
読んでいておいしくて楽し -
Posted by ブクログ
〈再会とは、人生における一番身近な奇跡である〉
トルンカの本で言葉が出てくることを期待してる自分がいる。
今回は菫と雫が姉妹ではないことが分かったけどそんなことなどどうでもいいくらい仲のいい家族だった。
お母さんも帰ってきてくれてよかったな。
そして、父と娘の再会や再スタートを切る人。
みんなことを応援したくなった。
・「雫ちゃんの入院代バカになんないだろ。だから、常連のみんなでカンパすることにしたんだよ。まあそんな大した額じゃないけど、足しにしてやってよ」
・話せなくなっても、触れることができなくなっても、消えてしまったわけではない。娘はちゃんと、ここにいる。 -
Posted by ブクログ
主人公が読書をきっかけに立ち直るというストーリーが今の自分とよく似ていて、
“眠りの中に逃げ込むかわりに、叔父と店番を交代すると、自分の部屋か喫茶店で本を読んだ”
という一文はまさに今の自分で、私も主人公のように立ち直れるかも、と希望をもらった。
本が元気をくれるストーリーは、本好きなら誰でも気にいるんじゃないかと思う。
心が揺さぶられるような劇的な展開はないけれど、舞台の古書店の空気ごと味わう森林浴ならぬ書店浴みたいな読書時間だった。
ところどころに出てきた近代文学作家とそのタイトルが気になったから、普段手を出さないジャンルだけど読んでみようかな。