【感想・ネタバレ】きみと暮らせば〈新装版〉のレビュー

あらすじ

だから今日も、
うちに帰ろう。

猫の肉球、ポトフ、あいまい弁当。
幸せのにおいがつまった、兄妹物語。

十年前、陽一の母とユカリの父が結婚し、二人は兄妹になったが、五年前に両親は他界。中三のユカリは義母のレシピ帳を参考に料理し、陽一は仕事で生活費を稼ぎ、支えあいながらの二人暮らし。
ある日、庭先に猫が現れる。二人は猫を飼い主らしき人へ届けに行くのだが――。
のんびり屋の兄と、しっかり者の妹が織りなす、陽の光差すような、猫もまどろむほのぼのあったかストーリー。

その一 猫と兄妹
その二 あいまい弁当
その三 空色の傘
その四 夏のきらめき
その五 ポトフにご飯
その六 きみと暮らせば

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Posted by ブクログ

ユカリと陽一の関係性が素晴らしい。
気持ちが温かくなる一冊。
八木沢先生の本は、悪い人がほとんど出てこないから、綺麗な気持ちで読めるので、とても大好きです。

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2024年10月13日

Posted by ブクログ

好きー!このお話この世界観、好きだー!
まったりニヤニヤしながら読んでたら、最終章で、この2人の生活があと数年間と認識して、急に切なくなって、涙が出てしまった。
でも、どんな家族だって、ずっとはない。子の誕生、ひとり立ちもあれば、永遠の別れだってある。長くても10年単位で形を変えていくものだと思う。

誰かと暮らすことは面倒だけど、生きる意味になるってことを再確認。ささいな日常を抱きしめたくなる一冊でした。

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2024年07月22日

Posted by ブクログ

温かい気持ちになるお話。
表紙から猫メインのお話かと思いきや、全編しっかり兄妹の話です。
初八木沢作品でしたが、読みやすく、情景がしっかり浮かぶ表現力にすっかりハマりました。
妹と暮らすためにそこまでするかと兄の設定を疑問に思ったものの、読み進めると納得です。
この兄妹、素敵だわ。

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2023年06月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

八木沢さんの作品でこれだけ読めてなかったので、新装版として発売してもらえ嬉しい。
題名と表紙から、猫との暮らしを描いているのかと思い込んでいたが、血の繋がらない兄妹の暮らしがメインの話。
少し抜けているところがあるが憎めない兄と、しっかりしているようでもやっぱり中3でオボコイ妹。二人の日常を見守る感覚で優しく読める。
陽一が本音を漏らすシーン、
ユカリを生きる目的にできた、いい加減な生き方から脱却できた。というようなことをシカちゃんに言うところと、
最後、絶対に来る二人の別れに迫られる時まで一緒に暮らしたい、っていう場面には陽一とユカリとの生活を大切にしたい気持ちがガッツリ伝わってきた。
頼りないと思っていた陽一の男を上げた名セリフだと思います。

旧作も素晴らしいのだけど、八木沢さんの新作も読みたいな。

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2023年06月07日

Posted by ブクログ

血の繋がらない兄妹。支え合いながらの二人暮し。そこに猫も加わって。。
ほのぼのとした家族のお話し。

自分にとっての幸せとは何かを考えさせられる。

私にはほのぼのとした家族の団欒とかなかったので読んでいて羨ましかった
普通はこんな感じなんだなぁ~って。

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2023年06月07日

Posted by ブクログ

地元の田んぼ畑の景色を見ているような、のほほんとした小説だった。血縁関係のない兄妹の二人暮らしという禁断の愛が生まれそうな設定だが、いかがわしいこと一切なしに、ほっこりとした本物の家族の日常を描いたストーリー。2人の暮らしがもう少し続きますように。
柔らかい言葉遣いや話の展開からして女流作家かと思って作者を検索したら、しっかり男性の写真が出てきて驚いた。純喫茶トルンカも読んでみたくなった。

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2023年06月06日

Posted by ブクログ

また素敵な本に出会ってしまった。
のんびり屋の兄としっかり者の妹の兄妹の物語。
読み心地がよくて、読後感もGood!
作品から幸せが滲みでていて、自然と顔がほころぶ。いいなぁ、もっと読んでいたいなぁって思いながら読みました。

親同士が再婚し兄妹になった陽一とユカリ。ところがわずか数年後、両親が揃って事故にあい兄妹が残されてしまう。大学を辞めて陽一が働き、ユカリが家事を担う。
そんなかたちで始まった二人の暮らしですが、血が繋がらなくても紛れもない兄妹。
“あるある”な日常なのに(だから?)、二人の暮らしぶりや会話にほっとします。
日常のなかにも小さなドラマがあって、それが降り積もって人生になっていく。

どの短編もじわりと味わい深くて良かった。ラストの「きみと暮らせば」では思わずウルウルしてしまった。
これは是非シリーズ化して欲しい!
八木沢さんの文章も、作品の優しい雰囲気も好き。ずっと追いかけたい作家さんになりました。

こちら温かくてほっとする作品や、小野寺史宜さんの「ひと」シリーズが好きな人はきっと好きだと思います。

『大した話をした覚えはない。だけど一緒にいると、お風呂につかっているときのような、じんわりと温かい気持ちになった。のどかで、ほのぼのとした時間がそこには流れていた』

『ただいま、と言えて、おかえりと返してくれる人がいることの幸せ』

『幸せな瞬間は、いつもこの家にちゃんとあった。この日々こそが、幸せそのものなのだ。そのことに、いままでただ気付いていないだけだったのだ』

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2023年05月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・花を見て根を思う人になれ


本当の兄妹じゃないけどわたしには違和感なく兄妹でした。気恥しながらもお互いがお互いのことを想っていることが伝わりほっこりしました。ずっと一緒にいられる訳じゃないけど、陽一、ユカリ、種田さんの暖かくて幸せな生活が少しでも長く続きますように。

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2024年09月30日

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猫がメインのお話かと思っていたら、猫は見守る程度で血の繋がらない2人の歳の離れた兄妹の話だった。
ゆっくり流れる時間がとても愛おしく、ほっこりして好きなお話だった。
妹ちゃんが大人になって離れて暮らすことになっても2人には仲良く良い関係でいてほしいな。

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2024年07月06日

Posted by ブクログ

陽一とユカリは、11歳年の離れた兄妹。
陽一の母とユカリの父が再婚し、家族になった。
5年前に両親が他界し、今は2人で暮らしている。
のんびり屋の兄と、しっかり者の妹と、うちの庭に突然現れた一匹の猫との何気ない日常に、心が温かくなります。

兄が外に働きに出て、中三の妹が家事をするなんて、ほのぼのと楽しそうに書かれているけれど、実は事情を抱えた家族のお話なんですよね。

思いやりに溢れた兄と妹に、胸が熱くなります。
いつかお別れする日が来るかもしれないけれど、今の幸せを決して忘れないように。
今日一日を大切にしたいと思える、とても素敵なお話です。

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2024年04月23日

Posted by ブクログ

☆4

何気ない日常が、幸せなことなんだと気付かせてくれる…優しくて心温まる作品でした❁⃘*.゚

浦上くん、長谷川さん、宇佐美のおじいさん、鹿野先生など、陽一とユカリの周りの人達が穏やかで素敵な人達ばかりなのも良かったです。

陽一とユカリの兄妹の掛け合いが、読んでいてとても心地よくほっこり癒されました(*´˘`*)

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2023年05月27日

Posted by ブクログ

純喫茶トルンカが大好きな作品なので、すごく期待して読んだ。しかし、まったくの期待外れだった。
再婚の両親が亡くなり、大学生の兄が学校やめて就職し、血のつながらない小学生の妹と2人で暮らすって、あり得ないし無理だと思った。また、父と娘を捨てて駆け落ちした、妹の実母が突然現れて、簡単に許してしまうと言うのも引っかかった。それと猫の名前に近所の家の人の名前の「種田さん」って。
特にこの3つが、シラけさせられた。

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2025年09月16日

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 相田陽一とユカリは、再婚同士の両親と共に暮らしていたが、事故によりその両親は亡くなってしまう。
 陽一は大学を辞めユカリを養うために会社員に。
 ユカリも中学生という年齢ながら、陽一のために家事全般を担う。

 非凡な環境の中、道を外れることなく温かい家庭を築いていくふたりの姿はとてもたくましく感じた。
 そこへ加わるハチワレ猫の「種田さん」がいつもいい位置で相田家を彩る。
 学校や会社の友人、近所の人たちの温かさも素敵だった。
 
 終盤で、ユカリは生みの母と会ったり、陽一に恋人ができたりとふたりだけだった家庭が少しずつ変化していく。
 
 ユカリの「いつか全ての記憶が曖昧になってしまったとしても、幸せだと感じたこの気持ちだけは忘れないでいたい」の言葉にじ~んときた。

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2025年08月17日

Posted by ブクログ

どうも読み心地が合うなと思ったら『森崎書店の日々』の八木沢さんの作品だった。
血の繋がりのない兄妹の約1年間の日々が描かれているが、常に優しい空気感が流れている。
複雑な生い立ちを経験する二人にとって、誰かと暮らす、心理的な安全が保たれる生活は心地よく、同時にいつまでもこの生活が続くのかという一抹の不安もうっすらと流れる。
誰かと暮らすのは面倒くさい。しかし、それでも自分のためだけに生きるのには限界があることを示唆される。今ある幸せは何かを考えさせられる。

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2024年12月18日

Posted by ブクログ

のほほんとした物語はたまに読みたくなる。紆余曲折があっても今の心地よい生活を丁寧に生きて、大切な人が近くにいる日常を幸せと感じることがどれだけ大切かを描く

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2024年07月06日

Posted by ブクログ

親の再婚でできた血の繋がらない兄妹2人で過ごす日々。血は水よりも濃いって言う言葉もあるけど、積み重ねた日々でしか生まれない関係もあるはず。そんな普通の兄妹の日常がいいなと思った。

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2023年10月30日

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