八木沢里志のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ待ちに待った続編。
期待どおり、いや、期待以上の内容でした。
人の優しさ、温かさにあふれた物語。
小説で起きる出来事や事件は、時に大げさだったり不自然すぎることがありますが、
この作品はそういうことはなく、ちょうど良い塩梅で、
違和感なく物語に入っていけます。
だからこそ感動に繋がるのだと思います。
マスターの言動も共感できる部分が多くて非常に良かった。
作者の八木沢さん、あまり作品は多くなく、
世間的にもそれほどメジャーな作家ではないと思いますが、もっともっと評価されるべき人だと思います。
私は大好きです。
またこの人の作品を読みたいです。 -
Posted by ブクログ
シリーズ第1弾に続いて本作も最高でした!
じわりと染みる作品ばかり。
あぁ、やっぱり八木沢さんの文章が好きだなぁ。
「純喫茶トルンカ」に縁深い登場人物たちの再会の物語。
何でこんなに心動かされるのか不思議。言葉もシーンも、心に深くじわりと染みていく感じがする。
切なくて懐かしくて愛しい。
優しさで包み込んでくれるような作品。
心地いい余韻まで味わいました。
『美味しいとか、楽しいとか、心踊るとか、そういう感情は大切。年をとると、それがよくわかります。生きる上で、明るい気持ちほど日々の支えになってくれるものもない』
『再会とは、人生における一番身近な奇跡である』 -
Posted by ブクログ
ネタバレ八木沢さんの作品でこれだけ読めてなかったので、新装版として発売してもらえ嬉しい。
題名と表紙から、猫との暮らしを描いているのかと思い込んでいたが、血の繋がらない兄妹の暮らしがメインの話。
少し抜けているところがあるが憎めない兄と、しっかりしているようでもやっぱり中3でオボコイ妹。二人の日常を見守る感覚で優しく読める。
陽一が本音を漏らすシーン、
ユカリを生きる目的にできた、いい加減な生き方から脱却できた。というようなことをシカちゃんに言うところと、
最後、絶対に来る二人の別れに迫られる時まで一緒に暮らしたい、っていう場面には陽一とユカリとの生活を大切にしたい気持ちがガッツリ伝わってきた。
頼り -
Posted by ブクログ
また素敵な本に出会ってしまった。
のんびり屋の兄としっかり者の妹の兄妹の物語。
読み心地がよくて、読後感もGood!
作品から幸せが滲みでていて、自然と顔がほころぶ。いいなぁ、もっと読んでいたいなぁって思いながら読みました。
親同士が再婚し兄妹になった陽一とユカリ。ところがわずか数年後、両親が揃って事故にあい兄妹が残されてしまう。大学を辞めて陽一が働き、ユカリが家事を担う。
そんなかたちで始まった二人の暮らしですが、血が繋がらなくても紛れもない兄妹。
“あるある”な日常なのに(だから?)、二人の暮らしぶりや会話にほっとします。
日常のなかにも小さなドラマがあって、それが降り積もって人生になっ -
Posted by ブクログ
『純喫茶トルンカ』は、東京の下町・谷中の喫茶店トルンカが舞台。美味しい珈琲と、訪れる人々の人間模様が語られます。
マスターの淹れる珈琲の描写は、香りが漂ってきそうなほど。作者は『森崎書店の日々』の八木沢里志さん。
三つの短編ではトルンカのバイト、客、店主の娘の視点で描かれます。他の二作はすてきだったけれど…。
喫茶店の同じ場所で営業しているトルンカ。昔の客が恋人の思い出を懐かしみ、その娘と出会うのですが、男に都合のよいファンタジー過ぎて今ひとつでした。
だいたい、自分が捨てたくせに、思い出の場所でいつまでも待ってるわけねーだろ。
憤りすら感じてしまい、ほかの続編がまだ読めていません…。 -
Posted by ブクログ
八木沢里志さんの『きみと暮らせば』をAudibleで耳読しました。
最近は、自分の感情や心の奥深くにある思いと向き合うような、少し重めの本を読むことが続いていました。そんな中で、この作品は聴いているだけで心がふんわり温かくなる一冊でした。
日常の何気ない出来事や会話が丁寧に描かれていて、陽一とゆかりのやりとり、そして猫のたねださんの愛らしい仕草に何度も頬がゆるみます。特別な事件が起こるわけではないのに、そのやさしい空気感に自然と引き込まれていきました。
八木沢さんの作品は以前から好きでしたが、改めて「温かさ」を感じました。心を大きく揺さぶる物語も好きですが、いつもの日常の中にある小さな幸