あらすじ
東京・谷中の路地裏にある小さな喫茶店『純喫茶トルンカ』を舞台にした3つのあたたかな物語。
決まって日曜に現れる謎の女性とアルバイト青年の恋模様、自暴自棄になった中年男性とかつての恋人の娘との短く切ない交流、マスターの娘・雫の不器用な初恋―??
コーヒーの芳ばしい香りが静かに立ちのぼってくるような、ほろ苦くてやさしい“奇跡″の物語。
各所で反響を呼んだ傑作小説、待望の新装版。(解説:南沢奈央)
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どれも本当に良い話だった。特に二つ目の再会の街は電車で読むべきではなかった。めっっっちゃ泣けた。何か新しいことをしてみたりちょっとした変化から色んな奇跡や偶然が重なって人生が変わるような出来事があるんだなぁと思った。再会とは、人生における1番身近な奇跡であるという言葉が本当にその通りだなぁと思った。一つ一つの偶然や出会いを大切にしていきたい。出てくる登場人物がみんなそれぞれ良い人だから、全員応援したくなった。続編も読みたい。
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下町の雰囲気が大好き。
登場人物がみんな温かい。
ほぼ同じ時間軸の中で、色んな人の物語を読めるので、繋がりが感じられてすごく良い。
何度も涙ぐんだ。とっても大好きな一作。
日暮里駅、谷中銀座に行ってみたくなる。
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私の好きな「料理で人を幸せにする系」の話かと思ったら、コーヒー以外のメニューがでてこなかった。
とはいえ、喫茶店&心温まる結末というのは好きなジャンルなので、よかった!
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様々な事情を抱え、それだからこそ、どこまでも優しく、明るく、前向きに生きている人たちの物語。この物語世界のなかに、もう少し留まりたいと思わせてくれる。
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純喫茶で繰り広げられる人間模様。
みんなそれぞれ後悔している過去があってやり直せないからこそ悩んだり辛くなったりする。
個人的に忙しくてこの小説を読むのにすごく時間がかかってしまったが読むたびにスッと喫茶店に座って登場人物が会話しているのを盗み聞きするようなそんな感覚になれてしまう。
『再会とは、人生における一番身近な奇跡である』ある登場人物のセリフ、これこそがシンプルだけどこの小説の核の部分だなと思った。
これがシリーズ化されていると知りすぐに読みたくなった。
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喫茶店を舞台にした心温まる短編集。
難しいひねりやどんでん返しもないし、
殺人事件が起きることもないけれど笑
ほっこり、こころがじんわり温かくなる。
コーヒーの香りのする本。
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ずっと積読にしていた本。
3篇からなる小説で、登場人物につながりはある。
話がうまく出来過ぎていると感じた。
話の筋とはそれるがネルドリップがでてきた。
私も最近、湊かなえの山女日記に感化され
ネルドリップでコーヒーを淹れているが、本当に美味しい!
最後に解説に書いてあったが、3篇のテーマは
再会。
再会とは、人生における一番身近な奇跡である。
なるほどと思った。
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東京の路地裏にある「純喫茶トルンカ」にまつわる人々のハートフルな物語。大学生のアルバイト修一と父の浮気相手の娘だった千夏さんの再会を描く、「日曜日のバレリーナ」。酒に溺れる転落人生を歩む沼田がかつて過ごした街に戻ってきて思い出の恋人の娘絢子と出会い、その交流を描く、「再会の街」。そして、マスターの娘である雫の姉の元恋人荻野さんとの再会と、荻野さんに対する初恋を描く、「恋の雫」。最後の話が良かったな。まっすぐな雫ちゃんの初恋と失恋が描かれて、面白かった。雫ちゃんは、浩太とくっつくのが良いと思うんだがな。
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常連にもなりたいし、一緒に働くのも憧れる、ホッとする喫茶店。
マスターのコーヒー飲んでみたい。。
依存じゃなくて、愛だと胸を張れるなら対象はなんでもいいってなんかグッときた。
愛することと、依存することは違うんだよな。
愛することは時に人を救ってくれるってなんかいいなあ〜〜いいなあ〜と思った。
綺麗なものもまやかしもあるから、それを見極めるために自分を磨いて、感性豊かになることが大事とか、逆も然りで自分も世の中から見られているとか、
背筋を伸ばして歩きたくなるような言葉が溢れている。
トルンカも同じ感じかもしれない。愛したい場所であって、依存して困らせたい場所じゃない。きちんと自分を磨くために、少し休んで、よし!と気合を入れられる場所だなあと思う。行ったことないけど、そう思った。
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暖かい雰囲気の喫茶店を舞台に進むお話。
こんなお店があったら常連になってみたいなぁと想像しながら読みました。
大袈裟なコミュニティはいらなくても
ちょっとした出来事をどう受け止めるか
そんな出来事の連鎖を
どのくらい大事に大切に思えるか
どうやって周りと関わり
いろんな価値観を取り込むかで
より、自分の生活が豊かになる気がする。
暖かい気持ちになれる本でした。
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喫茶店が舞台です。
自分もその喫茶店、喫茶店のある街にいるような気持ちになれました。
自分にもこんな風に行ける喫茶店があったら良いな〜。
本気で思っていますが中々見つけられずにいます。
家以外にホット出来る場所があるって素敵ですよね。
シリーズのようですので続きも読んでみようと思います。
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猫に導かれて喫茶店へ。なんて素敵な物語の始まりなんでしょう。
実際に谷中を訪れてみたくなりました。
昔馴染みとの恋も、幼馴染との恋もときめきが止まりません。
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大事件が起きるわけでも誰が死ぬわけでもなく、ただただ少し切なくて微笑ましくて優しくて温かい。
刺激的な内容が苦手な人でも安心して読める。
大好きな作品。喫茶店に行きたい。
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過去に囚われていた人が、次第に解放されて前向きになっていく姿がとても良かったです。
なんでしょう、自分が思っている以上に疲れているのか、最近やたらと前向きになっていく本を好んで読んでいる気がします。
日々に疲れたな。
そう感じる方は、トルンカに癒されると良いです。
絢子さんの格言シリーズ、とても好き
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馴染みのある、谷中界隈のお話。ということで、読んだ本。本を読んでいて、出てくる通りの名前がわかり、なんとなく街の雰囲気が分かるという楽しみを覚えたのは、東京に出てきてからの読書の楽しみ方の一つ。
内容はとても楽しく読めるもの。がっつりとした純文学が読みたくなる時と、こういうハートウォーミングな小説を読みたくなる時とがある。今は少し読書から離れている時期なので、純喫茶トルンカを読んで字を追うことに慣れていくことが大切。それにしても、修一さんや雫ちゃんの眩しいくらいの苦くて爽やかな青春、ヒロさんのこれからの未来に、笑ったり泣いたりの楽しい読書時間になりました。
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・死ぬということが、誰にも別れを告げられないまま自分という存在がこの世から消えてしまうということが、ただただ恐ろしかった。
・依存じゃなくて、それが愛だと胸を張れるなら対象はなんだっていいさ。愛することはときにひとを救ってくれる。何も愛さない人生はやっぱり寂しいよ
・再会とは、人生における一番身近な奇跡である
日曜日のバレリーナ、再会の街、恋の雫。
どれも読みやすくて楽しかったけどいちばんを決めるなら雫ちゃんの恋かな。亡くなったお姉ちゃんに恋するとは思わなかったけど。
Posted by ブクログ
初めの2作は、過去に縋り付く訳ありのストーカーチックな物語だった。しかし、再会とはほとんどは会いたいと切実に望む一方が行動に移さなければ起こり得ない。3作目は偶然の再開により過去に縋り付いてしまう物語。
ただ、全ての作品が紆余曲折ありながら明日を描いていくことがとてもよかった。
Posted by ブクログ
強面のマスターが営む喫茶トルンカ。アルバイト修一のちょっと変わった恋、トルンカに帰ってきた心臓に病を抱える自暴自棄の男性の忘れられない恋、マスターの娘しずく雫の初恋。コーヒーを飲みたくなった。
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例えば物語全体をアルバイトの修一目線とか、マスターの娘雫目線とかで読みたかったかも。
雫が可愛くて素直なところが良くて、不器用ながら、浩太とうまくいくといいな。
南沢奈央さんの解説がエッセイを読んでいるようで良かった。
Posted by ブクログ
3編ある中で「再会の街」が1番好き。
絢子とヒロさんが話している場面が良い。
雰囲気はどんなだろうと想像するだけで
和やかになって、きっとあたたかい雰囲気に
包まれているんだろうなと考えていました。
そして、絢子がお母さんに対して
思っていることにとても共感しました。
私が誰かに褒められること、誰かに認められることが両親への感謝の代わりになったら良いなって。
続編もあるみたいなので、読んでみようと思います!
Posted by ブクログ
表紙買いした本。
人生ってコーヒーに似てるんだな〜。
雫ちゃんの由来のように、ほろ苦いことがあっても、豊かで味わい深い人生にしたい。
自分磨きし続けなきゃ。
谷中銀座、今度行ってみよう。
Posted by ブクログ
他の短編集で八木沢さんの文調が好きになり、兼ねてから気になっていたこちらを手にしました。目を塞ぎたくなるような不幸があっても、何に幸せを見出して前に進むか、三つのお話から読み取りました。