あらすじ
日本の小説作品として異例の大ヒット!
恋人から突然、「他の女性と結婚する」と告げられた貴子は、深く傷つき、ただ泣き暮らす毎日をおくることになった。
職場恋愛だったために会社も辞めることになり、貴子は恋人と仕事をいっぺんに失うことに。そんなとき叔父のサトルから貴子に電話が入る。叔父は妻の桃子に家出され、ひとり神保町で「森崎書店」という古書店を経営していた。
親類の間では変人として通っていた叔父からの連絡は、「店に住んで、仕事を手伝って欲しい」というもので――。
50の言語で翻訳オファーが殺到し、世界的大ヒットを遂げたヒーリング小説の傑作が新装版で遂に登場。巻末には書き下ろしの掌編、「午後の来訪者」も収録。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
古本屋を舞台にした小説は温かい。
自分は関わる人は家族でも人間関係はドライな方だと思う。自分の底に秘める感情を誰かに救ってほしいとか相手のことを救いたいとか正直ない。
だからこそ擬似体験ではないがこういった類の温かい人間関係が描かれたストーリーに惹かれるのか。
人恋しくなったら読みたくなる本。
Posted by ブクログ
こんなにも刺さった本は久しぶりだ。半端な感想すら書きたくない。とにかく文章や台詞がグッと来るし、彼らの関係に癒やされる。この読後感は素晴らしい。今後二度と手放さないし、何度となく読み返すだろう作品でした。
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⭐️新装版 森崎書店の日々
また、「森崎書店の日々」と出会えて嬉しい。今回は貴子と桃子の関係性に感涙した。相変わらずサトル叔父の自由な生き方に改めて憧れる。ひょうろく玉とはレトロな響きだ。書き下ろし掌編「午後の来訪者」も読めて幸せ。新装版「続・森崎書店の日々」も楽しみだ。
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物語の舞台である森崎書店での日々を綴ったこの小説は、まさにヒーリング小説と感じました。ネタバレになってしまう内容は控えますが、自分の人生を肯定してくれるような小説でした。本は人の人生に寄り添ってくれる。そんなことを思わせてくれます。そして、店主の「人を好きになることを、どうか恐れないで。好きになれるうちは、いっぱい好きになっていい。人を愛することはすごく尊いことなんだ。たとえうまくいかなくても、誰かを愛した記憶は、それだけで人の心をじんわり温めてくれる」という言葉は、主人公だけでなく、読者にも温かさを与えてくれると思います。
続編も出るとのことなので、楽しみに待ちたいと思います。
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初めての、八木沢里志さん。
いろんなところでこの本をオススメされていたのを目にし気になったので買ってみました。
個人的には森崎書店の常連さんや神保町界隈で出会う人たちとの人情物語か、文豪の言葉から紡ぎ出す物語と思ってた。
が、物語として森崎書店の店主のサトル叔父さん、そして主人公の貴子の心の変化と成長を描いた、ヒューマンドラマでした。意外だった…。
サトル叔父さんや神保町界隈にいる人たちの温かさも変化させた大きなきっかけになったと思ったので、この物語の軸は「自分と対話すること」だったりするのかなと。
結構人間は行動と本音が食い違うことが多く厄介だなと改めて思う。
物語の中に出てくる文豪たちは、歴史の教科書で知った有名な文豪の本は読んだことはないが、貴子は自分と対話する機会を与えてくれた世界で、彼女の物語は文豪たちから人生のヒントをもらったのではないかと。
本って自分の行動を客観的に見れるし、向き合う意味ではアドバイスだってもらえる。
最後の書き下ろしで、何年か経った貴子は変わったなと、微笑ましく感じた。
続編はどんな物語になるのだろう?
それは改めて感想を書きたいです。
Posted by ブクログ
古本屋を舞台にした作品。本好きにはたまらない一冊。柔らかく緩く流れる神保町の不思議な空間にすぐに入り込めてしまう。この世界観に引き込まれる没入感がある。
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始まりは暗いけど、全体的にはほのぼのとしたヒューマンドラマ系。
傷ついた主人公が、叔父の経営する書店で住み込みで働いて本や人と関わっていくうちに回復していくお話し。
大きな展開はないけれど穏やかな読書の時間を楽しめました。
Posted by ブクログ
新装版と書いてあり、調べてみると10年ほど前の作者のデビュー作だった。あとがきで作者は "拙い文章" と謙遜しているが、本作品のところどころにちりばめられた何とも言えない表現、文章はなんどとなく私の琴線に触れました。"新装版 続・森崎書店の日々" も絶対読みます。
Posted by ブクログ
2010年に刊行されて世界中で翻訳されているらしい一冊、気になって購入
恋人から突然結婚すると告げられ、仕事も辞め、恋人と仕事を一気に失った貴子に古本屋を営んでいる叔父のサトルから連絡があり、古本屋で暮らすことになるところから始まる物語
前半は貴子のお話、後半はサトル叔父さんの妻の桃子さんのお話
どちらもとっても優しいお話でだいすきになった
「わたし、、、、こんなふうに何もしないで、時間を無駄にしてるかな、、、」
叔父は、わたしを見つめて優しく微笑んだ。
「そんなことないと思うよ。時には人生、立ち止まってみることも大切だよ。これはまあ、人生という長い旅における一休みさ。ここは波止場であり、君という船は、しばらくここで錨(いかり)をおろしているだけだよ。で、よく休んだら、また船出をすればいい」
いまのわたしを優しく包んでくれる言葉だった
森崎書店、行ってみたいなあ
少し古本に興味が出た