八木沢里志のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
路地裏にひっそりと佇む〈純喫茶トルンカ〉の扉が再び開かれる。
カラコロと鳴るカウベルの音。
店内にはマスターの立花さんと、娘の雫ちゃん。
挽き立てのコーヒーの芳醇な香りと、静かに流れるショパンのピアノ曲の調べ。
ページをめくった瞬間、あぁ、またここに帰ってこれたのだと心から嬉しくなりました。
〈純喫茶トルンカ〉は、常連のお客さんがまるで家族みたいに集まる、温もりに満ち溢れた場所。
マスターを含め、ここに集う人たちは、後悔だらけでも現実から逃げないですべてを受け入れて、誰もが前を向いて生きている。
マスターが心を込めて入れる一杯のコーヒーに、こんな不思議な力があるなんて。
人々の日常に〈純喫茶 -
Posted by ブクログ
ネタバレ待ちに待った続編。
期待どおり、いや、期待以上の内容でした。
人の優しさ、温かさにあふれた物語。
小説で起きる出来事や事件は、時に大げさだったり不自然すぎることがありますが、
この作品はそういうことはなく、ちょうど良い塩梅で、
違和感なく物語に入っていけます。
だからこそ感動に繋がるのだと思います。
マスターの言動も共感できる部分が多くて非常に良かった。
作者の八木沢さん、あまり作品は多くなく、
世間的にもそれほどメジャーな作家ではないと思いますが、もっともっと評価されるべき人だと思います。
私は大好きです。
またこの人の作品を読みたいです。 -
Posted by ブクログ
シリーズ第1弾に続いて本作も最高でした!
じわりと染みる作品ばかり。
あぁ、やっぱり八木沢さんの文章が好きだなぁ。
「純喫茶トルンカ」に縁深い登場人物たちの再会の物語。
何でこんなに心動かされるのか不思議。言葉もシーンも、心に深くじわりと染みていく感じがする。
切なくて懐かしくて愛しい。
優しさで包み込んでくれるような作品。
心地いい余韻まで味わいました。
『美味しいとか、楽しいとか、心踊るとか、そういう感情は大切。年をとると、それがよくわかります。生きる上で、明るい気持ちほど日々の支えになってくれるものもない』
『再会とは、人生における一番身近な奇跡である』