涌井学のレビュー一覧
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「世界から猫が消えたなら」は絶対に本より映画の方がよかったと思ってるんだけど、これは本家の小説より感動した。
「世界から猫が消えたなら」の世界を、猫であるキャベツの視点から描いた物語。話の展開は知っているし、オチがどうなるかもわかっているんだけど、キャベツがひたすら可愛い。ちゃんとご主人さまを甘えさせてあげたり、シャワーを浴びたらマーキングしにいったり、ご主人さまを悲しませる悪魔には冷たかったりと本当にいいキャラをしてた。
「ご主人さまがボクを飼ってるんじゃなくて、ボクがご主人さまのそばにいてあげてるんだ」と言ってたキャベツが、物が次々に消えていく一週間を通じて変化していったご主人さまと同じよ -
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謎解きシリーズの初の長編です。豪華客船で起こる殺人事件に麗子と執事の影山、そして風祭警部が乗り合わせる。
物語の冒頭部分は執事の影山と風祭警部のやり取りが面白いです。影山と麗子のやり取りも楽しいのですけど、この二人のやり取りは、子供っぽい風祭警部を影山が大人な対応でかわすと言う感じです。そういえばシリーズ中でこの二人が絡むことはあまりない気がします。
謎解きと言うよりもどちらかと言うよりも、その動機の方が興味深いかなと思いました。世紀の大怪盗はなんとなくあの人かなと、思ったら案の定でした。麗子と影山の今後も気になりますが、そういえば、風祭警部はシリーズ3巻目で転勤になったんですよね。今後も -
購入済み
コミックよりいい
コミックでは三歩がスーパーマンすぎてなじめないけど、こちらでは久美の視点で話が進行するのでドラマがわかりやすい。映画はみていないけど。
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昔見た映画の場面を思い出しながら読みました。
なるほどなぁ~。
ある日、主人公の余命が宣告され悪魔が現れる。
世界から何かひとつを消せば、寿命を1日伸ばしてくれる。ただ、それに見合っただけの大事なものを消さなければならない。
1つ目…電話
2つ目…映画
3つ目…時計
4つ目…猫
それぞれ、物の存在がなくなることで、その物がキッカケで出会った人との記憶も失ってしまう。
物がなくなるより、記憶がなくなってしまうほうが辛かったな…。
人は肉体から魂がなくなった時、物理的に死ぬ。
そして、自分と関わった人の記憶からもなくなってしまった時に本当の意味で死ぬ。誰かが覚えているって生きた証として重要 -
Posted by ブクログ
虐待を受けていた子供たちが、自分の受けていた被害を他人に話す、つまり裁判に臨むのはとてつもなく精神的な負担が大きい。
そんなとき、子供たちにただ寄り添いそばにいてくれる"付添犬"の存在が、子供たちの支え、勇気になる。
日本ではまだまだ認知度が低いが、海外ではこうしたコートハウスドッグがかなり活躍しているそうだ。
経験したことはないけれど、大人だってきっと裁判で上手く話すのは難しいと思えるのに、ましてや心に傷を負った子供がすらすら話せるわけがない。
この本のなかに出てくる子供も、かえって「自分が悪い子だから」と自分を責めてしまって、両親を訴えることができないでいる。読んでいて -
Posted by ブクログ
「涌井学」が映画化作品をノベライズ化した作品『岳-ガク-』を読みました。
岳-ガク-
「瓜生卓造」の『大岩壁』、「アル・アルヴァレズ」の『山男にみる生き方の研究―あるクライマーの肖像』、「栗城史多」の『一歩を越える勇気』に続き、山岳関係の作品です。
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全国公開映画の完全ノベライズ
世界中の山を登り、山の楽しさ、厳しさ、美しさを知り尽くした男「島崎三歩」。
彼はいま日本アルプスを舞台に、山岳救助ボランティアを続けていた。
ひとたび要救助者ありの連絡が入ると、「三歩」はすぐに現場にかけつけ、事も無げに遭難者の命を救う。
そんな「三歩」が暮らす山に