田中ロミオのレビュー一覧
-
-
-
Posted by ブクログ
「単純に言えば、妖精はたくさん集まると面白いことをおっぱじめる、ということだ。 人間以上の知性とリソースと効率と情熱を総動員してな」
ゆっくりと人口を減じ、科学技術も失われ、都市は放棄され、生活圏も縮小し、今にも消え去ろうとしている、人類。
そして、引退したヒトは、地球人類の座を彼ら「妖精さん」に明け渡した。
という、「人類は、衰退しました」。
ほのぼの終末モノと言うことで「ヨコハマ買い出し気候」かと思いましたが「ねこめ~わく」の方でした。
小さくて可愛い生き物達はヒトが大好きで、ヒトの状況はとても寂しい物ですが、悲壮感はありません。
なにしろ後を継ぐ者たちがいるのですから。と -
Posted by ブクログ
「こ、このスプーンです!このスプーンがわたしをこんなポータブルな体に!持ち運びのしやすい体に──っ!」
ほのぼの黄昏SF、②。
よりSF色強くなっているようです。
ドラえもんの道具的に妖精さんの不思議アイテムで大変なことになる「人間さんの、じゃくにくきょうしょく」と、
タイムリープでループでバナナでスリップな「妖精さんたちの、じかんかつようじゅつ」の2本でお送りします。
タイムスリップ物は楽しい。
ネタバレを避けて感想を書けないのが残念ですが、「すぐおいしいけど、すごくとおくにとばされるばぐが」あったばーじょんのバナナで飛んだ先のジョシュサンが二重の意味で関わってきているあたり -
Posted by ブクログ
「それは、たやすいねがいです?」
人類は衰退しました、その5冊目。
待望の過去話の登場で、大増ページでお送りします。
まだ9歳の子どもだった「わたし」の、学舎での回想なお話、「妖精さんの、ひみつのおちゃかい」
と、
なぜか(もなにもないですが)世界がドット絵になってしまった「妖精さんの、いちにちいちじかん」の二本です。
ひみつのおちゃかいは、いかにも最終回って感じですが、子ども特有のさみしさが語られていてしっとり読めます。
期間も10年ほどを中編で駆け抜けるので、卒業やラストシーンでは長い時間を感じてしんみり。
今までとはかなり毛色が違いますが、このお話は好きです。
「クリケット」の小ネ -
-
Posted by ブクログ
『AURA』と同じく高校というある年齢集団が集う学校環境が舞台の人間関係もの
「恋愛」という小説分野わけがあるのだから
広く包括して「人間関係」という小説分野があってもよさそうだが
人間が読み手である以上人間関係を描かない小説もないわけか
登場人物が作者視点のほかに人間のいない小説でも作者と読者は人間であるし
文章を自動生成して生成命じた本人が読む場合も生成命じた過去の自分と読む現在の自分
あるいは生成しなかった自分など自意識に対する人間を想定比較するのであって
またcommunicationの語が伝達連絡なのにそれが交わされる界場として使用される日本語の
空気という概念の呼び方はなんであ -
-
-
-
-
-
-
-
Posted by ブクログ
タイトルは聞いたことがありつつも読んでいなかったが、アニメOPを聴く機会があり心に残ったので原作に挑むことにした。アニメは多分その後に。
前知識ゼロで読みだしたためこの先どうなるか全く分からないけど、1巻読んだ段階だと世界史のパロディみたいに原始時代から現代までを追いかけるパロディみたいになるのかな?と感じた。高校世界史の教科書とユーモアと皮肉でトッピングしたような面白さ。
妖精というド直球のファンタジーはあるけれど、それを科学的に見つめる祖父の存在。SF、それに付随する哲学臭さも併せ持つ、(自分が読んだ)2000年代後半のライトノベルの馨りが鼻腔をくすぐる。
2010年前後のラノ -
Posted by ブクログ
高度に発達した文明華やかなりし時は去り、人類はゆっくりとした衰退期を迎えていた。その人間たちに代わって、地球の「人類」の名を与えられているのは、妖精さんたち。彼らの生態は旧人類の常識とは隔絶している。そんな時代に、今や新旧人類の間を取り持つ機関となった国連の調停官として、主人公の「わたし」は故郷のクスノキの里に帰ってきた。調停官事務所の所長である祖父の下、妖精さんたちとの交流が始まる。
1巻には、「妖精さんたちの、ちきゅう」、「妖精さんの、あけぼの」を収録。
友人に薦められて読んだのだけど、だんだん引きこまれていって、途中から最終巻までは一気に読んでしまった。独特の世界感。イラストも良い。