田中ロミオのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「妖精さんの、ひみつのおちゃかい」
アニメでは最終エピソードにあたる本作。
これまでののんびりシュールなメルヘン世界と変わっていきなりのシリアスです。
ちょっと腹黒いけどいつも悠々自適な「わたし」ちゃんの少女期がこんなにシリアスだったとは…。アニメで初めて見た時もずいぶん驚きました。
でも思春期には誰しも死にたくなるようなつらさを抱えてシリアスに生きていたのかもしれないななんて。
夜の寮内のシーンや妖精さんの存在には泣かされました。いやガチで泣きました。
裏表が激しすぎる恐るべき少女たちとも何も問題が解決しないにも関わらずなんとなく受け入れてなんとなく仲良くなるリアルさもすごい。
卒業式のさみしさも良いです。
「妖精さんたちの、いちにちいちじかん」
ファミコンからスーパーファミコン、メガドライブ、セガサターンやプレステなど各種ゲーム機と共に大人になった自分にはとても共感する内容。
喋る時の効果音が「フュオフュオ」なんていうのも絶妙です。
各ゲームのパロディもりだくさんないかにも人退らしい短編。
若い世代が読んだらどの程度ネタが通じるのか少し気になる。
わたしちゃんの美少女ゲーム、やりたい。 -
Posted by ブクログ
2012/11/26
【好き】アニメを見て読んでみるかと思ってたのにすいぶん放置してたなぁ。 文章にちょっとクセがあるので読んでいるうちに寝てしまうことも多々あったが、アニメでの「わたし」のキャラクターと一致しているのでなるほどと思う。 一日で未来都市を築いたと思ったら一瞬で崩壊してしまったり、原始的な生活から始まってすごいスピードで生態進化をしていったりと、食べることが道楽になるとこんなに平和で愉快な毎日を生きられるのか…と妖精さんたちをうらやむ。 衰退を受け入れた人類もそこはかとなく牧歌的な雰囲気があって和むけども…。 巻末の『四月期報告』に「わたし」さんの性格が現れていてニヤリとしてしまった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最初タイトルを見たときは「衝撃のアルベルトの親戚か?」と思ったけど、実際の内容は青春系ラブコメでした。それも、かなりリアルで痛々しい感じの。
やる気もなく、自分勝手な連中が集まったクラス。それでも、目に見えない形で空気というものは存在していて、それが最悪な形でハマってしまったクラス。
そんな中で孤立することを恐れず、ハッキリと物を言う小早川さんは、カッコイイと思う反面、無謀だと思った。そこが魅力で可愛いんだけど。
特に、後半の小早川さんが折れてからの展開が、こう、ものすごく興奮してしまいましたね。これまでの硬い印象だからこそ、ゲスいとわかっていても、グッと来てしまった。それからの主人公の行動には痛々しかったけど、それを払拭するクライマックスシーン、ずっと我慢していた鬱憤を晴らす炎と氷の剣無双は、凄く爽快だった。
だからこそ、もっとページを割いて描写して欲しかった。小早川さんが何を言ったのか、ここまでずっとリアルな世界を描いてきたのだから、読者にわかる形で見たかった。
でもまぁ、報われる感じに終わってよかったよ、本当に。 -
Posted by ブクログ
『AURA 〜魔竜院光牙最後の闘い〜』と表面的には似ているけど、扱われているものはぜんぜん別物だった。
こちらはもっと「政治」的な学園コメディで、スクールカーストによる集団同士の対立構造はなく「集団」と「個」が対立している。
一人一人だと普通に話せる生徒であるのに、集団になったとたんに愚劣に堕落していくクラスメイトたちの、目には見えぬ力。
それを作中では「空気」と言い、主人公とヒロインの小早川さんは、衝突をくり返しながらこれと戦っていくのだけど、さすが田中ロミオ先生。一筋縄ではいかせない。
人の顔色をうかがってばかりの世渡り上手な主人公が、融通のきかない小早川さんに心惹かれていく過程が、熱くて青春でキュンとした。
ただ、ラストで不自然なほど急速にクラスがまとまる展開が白々しく、何か大人の事情という「政治」を勘ぐってしまった。
そういうメタですか? 面白かったけど、ラストだけ不気味です。 -
Posted by ブクログ
最初の数ページ、めちゃくちゃ読みにくかったが、ただの演出だった。
厨二病をこじらせてイジメられていた主人公が、高校入学をきっかけにリセットしようとする序盤は、小気味よいスピードで楽しくてしょうがない。
避けているのに、ヒロインや妄想戦士たちによって、ことごとく高校デビューを妨害されてしまう状況のディテールが痛くて爆笑。
このコメディ路線は前半だけで、中盤からは一気にシリアスな問題へ突入する。
オタク文化を快く思わないクラスメイトたちの悪質なイジメが発生し、どんどんエスカレートしていくのだが、ここからラストにかけて傍観者である主人公がどう考え、どう行動していくか。
本のタイトルは、最初はギャグとしてじわじわ効いて笑える。ただし、読み終えるころにはタイトルだけで胸が熱くなってしまうのだ。
これは優れたフィクション論でもあるし、自分にとって特別な1冊になった。
僕も良子とドイトに行きたい。