あらすじ
にんげんさんは、かみさまです?
わたしたち人類がゆるやかな衰退を迎えて、はや数世紀。すでに地球は「妖精さん」のものだったりします。平均身長10センチで3頭身、高い知能を持ち、お菓子が大好きな妖精さんたち。わたしは、そんな妖精さんと人との間を取り持つ重要な職、国際公務員の“調停官(ちょうていかん)”となり、故郷のクスノキの里に帰ってきました。祖父の年齢でも現役でできる仕事なのだから、さぞや楽なのだろうとこの職を選んだわたしは、さっそく妖精さんたちに挨拶に出向いたのですが……。
【妖精さんたちの、ちきゅう】
三人の妖精さんを、内緒で事務所に連れ帰ってしまった主人公。彼らに名前をつけたことから、なぜか神様扱いされてしまってとんでもない事態に!
【妖精さんの、あけぼの】
お菓子が好きなのに自分では作れない妖精さん。主人公が渡したキャンディとなにげないひと言が、ペーパークラフトの文明を発達させる……!?
Key所属の原画家・樋上いたる氏が企画原案を担当したPCゲーム『Rewrite』では、竜騎士07氏、都乃河勇人氏とともにシナリオを担当。『AURA ~魔竜院光牙最後の闘い~』、『灼熱の小早川さん』で業界の話題をさらった田中ロミオの小説デビュー作!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感情タグBEST3
面白かったです
アニメを見てその独特の世界観に惹かれ、原作が読みたくなり、書店に足を運んで購入しようと思ったのですが、割と大きめの書店を二、三件巡っても売り切れで手に入れられませんでした。
ないと思うと無償に読みたくなり、今まであまり手を出したことがない電子書籍に手を出してしまったのですが、予想を大幅に裏切るできで大変満足できました。
昨今ありがちな、設定重視なこってり濃厚ファンタジーをぶっちぎりで投げ飛ばしたゆるふわ日常系近未来SFかと思えば、要所要所にちりばめられた、読みやすいテキストがぐいぐいと引き込んでくれるストーリーは久方ぶりに時を忘れさせてくれました。
田中ロミオさんは、ウィンドウズ専用アプリケーションソフトのテキスト(笑)を以前読ませていただいたことがあるのですが、やはりこういう終末系シュールギャグを書かせたら右に出るものはいませんね。
いい意味で。
Posted by ブクログ
再読。とても面白い。ああ、いいなあと登場人物を羨む体験は久しくしていなかった。思えば自分の原初の読書体験もそんな部分が大きかったかもしれない。ラノベということで挿絵もあり、キャラクターの外見が分かりやすかった。こうすることで読者が作者から遠くなり、時々オエッとなるようなキャラ臭さが抜けるのかなと思う。それと読みやすい文章ではあったが結構知らない日本語が多くて語彙力高いなあと思った。
Posted by ブクログ
アニメの途中から見て良かったので、原作も読んでみたが、アニメ同様に読み心地が良かった。原作の雰囲気を上手くいかして映像化していたんだなあと再確認。
Posted by ブクログ
これは今まで読んでいなかったことを全力で後悔しました。
この世界観、設定、妖精さんの言動に潜むサイエンス・フィクションの美味しいところだけ持ってきて作ったデザートのような奇想が実に素晴らしい。
お菓子のような冗談のような作風で、それが超科学を持ちながら「ゆめとげんじつのあわい」に棲息しお菓子が大好きで暢気なヘンテコ新人類「妖精さん」の設定にマッチしているんですね。
人物造形はいわゆるライトノベル的なゆるい感じなのですが、しかしギリギリのところで紋切型でもない感じです。
「失われし未来史」みたいな話が好きな人とか、ユクスキュルやローレンツが好きな人とか(2巻)、人類学や民俗学が好きな人なんかには相当ヒットする内容かと思います。
Posted by ブクログ
アニメから。
「わたし」と「妖精さん」の掛け合いにきゅんとする。可愛い。
若い女の子(少々理屈っぽい)の可愛らしい語りでブラックな内容。しかし読みやすい。
Posted by ブクログ
2012/11/26
【好き】アニメを見て読んでみるかと思ってたのにすいぶん放置してたなぁ。 文章にちょっとクセがあるので読んでいるうちに寝てしまうことも多々あったが、アニメでの「わたし」のキャラクターと一致しているのでなるほどと思う。 一日で未来都市を築いたと思ったら一瞬で崩壊してしまったり、原始的な生活から始まってすごいスピードで生態進化をしていったりと、食べることが道楽になるとこんなに平和で愉快な毎日を生きられるのか…と妖精さんたちをうらやむ。 衰退を受け入れた人類もそこはかとなく牧歌的な雰囲気があって和むけども…。 巻末の『四月期報告』に「わたし」さんの性格が現れていてニヤリとしてしまった。
Posted by ブクログ
7巻まで全部集めて持ってます。初めて読んだとき、ほのぼの感とブラックジョークの組み合わせが衝撃でした…。実は前にイラストの方がすきだったりするけども今のイラストも素敵。
Posted by ブクログ
アニメがとても面白く大好きだったので原作も読みたくなり購入。
妖精さんの不思議かわいさ、主人公の意外とブラックな視点、シュールなギャグ、ちりばめられたパロディなどなど、かなり好みな作品です。
また妖精さんたちが作り出したペーパークラフトたちの行く末などかなり海外SFな雰囲気。
大人でも読めるラノベだと思います。
アニメでも大好きだった「ビフ……酒……」にまた笑ってしまった。2巻を読むのが楽しみです。
Posted by ブクログ
アニメに嵌まり、原作を購入しました。アニメも面白いけど原作も面白い・・・!独特の世界観、文章が好みで一気に読めてしまいました。イラストもかわいいです。
Posted by ブクログ
アニメきっかけで読み始めた。会話から伺い知れる衰退の速度、知識が失われる事にまったく悲観はなく、むしろ諦観を持ってあたるあの人類は確かに衰退しちゃうだろうなと思いました。
とにもかくにも謎の多い妖精さん。三頭身で幼い喋り方をしてわらわらしている。熱しやすく冷めやすい、適当な言動、すぐ忘れる。確かにVIPPERがモデルと言われたら信じちゃう感じ。
衰退というとすぐさま荒れたところを想像しがちだったけれど、こういう衰退もありだよなぁ、いいなぁ。
Posted by ブクログ
人類最後の学校が閉校するほどに衰退した世界で、「人間」と入れ替わりで大きく繁栄した「妖精さん」を主人公が観察する内容。
妖精さんは人間よりもはるかに高度な技術と能力を持つが、集中力が散漫で物事を長期間継続できない。また、面白いことに集まるなどの習性を持つ。一晩でゴミ山を未来的な都市にしてしまったり、地球の生物史を自律するペーパークラフトで再現する試みをするあたりはもう笑うしかない。
ライトな文体でヘビーな内容を取り扱う差が面白かった。
Posted by ブクログ
「単純に言えば、妖精はたくさん集まると面白いことをおっぱじめる、ということだ。 人間以上の知性とリソースと効率と情熱を総動員してな」
ゆっくりと人口を減じ、科学技術も失われ、都市は放棄され、生活圏も縮小し、今にも消え去ろうとしている、人類。
そして、引退したヒトは、地球人類の座を彼ら「妖精さん」に明け渡した。
という、「人類は、衰退しました」。
ほのぼの終末モノと言うことで「ヨコハマ買い出し気候」かと思いましたが「ねこめ~わく」の方でした。
小さくて可愛い生き物達はヒトが大好きで、ヒトの状況はとても寂しい物ですが、悲壮感はありません。
なにしろ後を継ぐ者たちがいるのですから。と言うと、ほら一緒。
主人公は、ヒト最後の学校を卒業した「わたし」。
卒業後の進路を、妖精とヒトの仲立ちをする「調停官」に求めて故郷に戻ってきたところから始まります。
妖精さんを捕まえて名前を付けたら女神に祭り上げられたり、妖精さんが一夜にして未来都市と巨大ロボを作り上げたりする第一話と、
妖精さんが折り紙で光合成原核生物を作ったら
進化しちゃって大変…?な第二話で構成されています。
二話目のオチは、SukosiFusigiな感じでとても良かったです。
内容の薄い、ただのほのぼのかと思っていたので予想外に当たりでした。
ヒト以上の知性を持った後継種族が、ぽやんとした子供もみたいな妖精、というのも面白い。
続刊にも期待です。
「にんげんさんだー」「うおー」「まじなのです」「ちかよってもへーき?」「おこられない?」「これからどーなってしまうのかー?」「あやー」「おおきいですー」「ごぼてんすきです?」「ひえー、ひえー」「のっけてくださいー」
Posted by ブクログ
タイトルは聞いたことがありつつも読んでいなかったが、アニメOPを聴く機会があり心に残ったので原作に挑むことにした。アニメは多分その後に。
前知識ゼロで読みだしたためこの先どうなるか全く分からないけど、1巻読んだ段階だと世界史のパロディみたいに原始時代から現代までを追いかけるパロディみたいになるのかな?と感じた。高校世界史の教科書とユーモアと皮肉でトッピングしたような面白さ。
妖精というド直球のファンタジーはあるけれど、それを科学的に見つめる祖父の存在。SF、それに付随する哲学臭さも併せ持つ、(自分が読んだ)2000年代後半のライトノベルの馨りが鼻腔をくすぐる。
2010年前後のラノベへのノスタルジーに陥ってしまいそうだけど、ノスタルジーに留まらない何かをこの作品から受け取ることができたら嬉しい。
Posted by ブクログ
高度に発達した文明華やかなりし時は去り、人類はゆっくりとした衰退期を迎えていた。その人間たちに代わって、地球の「人類」の名を与えられているのは、妖精さんたち。彼らの生態は旧人類の常識とは隔絶している。そんな時代に、今や新旧人類の間を取り持つ機関となった国連の調停官として、主人公の「わたし」は故郷のクスノキの里に帰ってきた。調停官事務所の所長である祖父の下、妖精さんたちとの交流が始まる。
1巻には、「妖精さんたちの、ちきゅう」、「妖精さんの、あけぼの」を収録。
友人に薦められて読んだのだけど、だんだん引きこまれていって、途中から最終巻までは一気に読んでしまった。独特の世界感。イラストも良い。
Posted by ブクログ
妖精の生態を知っていく”わたし”さんと妖精のお話。
雰囲気や世界観は違うのにどことなくキノの旅を思い浮かべてしまった。
物事に対する皮肉な捉え方をするキャラ達にくすりとくる。
Posted by ブクログ
面白くなる要素なんて何処にもないと思う。
そのはずなのにとても面白い。
これは、全てキャラクターの効果によるものだというしかない。
世界観としては、かなりガチのSFで理論的にも複雑なものを垣間見ることが出来る。バックボーンに人間の新化の歴史を知識として持っているからこそ描ける世界のはず。
なのに、緩い。メチャ緩い。
人類、いや人間が絶滅しようかという時代なのに、のほほーんと生きているようにしか見えない主人公。この語り口調が妙に独特で、それでいて和ませてくれる。
何処にたどり着くのか見えてこないが、このニュルっとした世界にずっとどっぷりと浸かっていたくなる。そんなこと間違い無しだ。
Posted by ブクログ
人類が衰退し、新人類として現れた妖精さん。その愛らしい外見と話し方とは裏腹にその生産力と増殖・減退力は恐るべきものです。主人公である゛わたし゛が巻き込まれ、振り回されることもしばしば。この不思議なワールド、これからも目が離せません。
Posted by ブクログ
ストーリーよりあちらこちらに散りばめられた小ネタでツボを突かれるタイプかな。
あちらこちらで笑い過ぎて電車では読めませぬ。
正直に言うとエロゲ作家&ラノベ作家だろう?とか思ってました。
作者さんごめんなさい。
近所の本屋になかったので3巻はまだ来ませんが、面白かった。
Posted by ブクログ
ほのぼのとした絵柄とそれにあったのんびりとしたストーリーがとてもおもしろかったです。
あえて、人の名前が出てこない独特の世界観でしたが、妖精さんによるいろいろな出来事と見事にマッチしていました。
また、個性的な登場人物のセリフや行動がとてもおもしろかったです。
特に、主人公のわたしがブラックで。
Posted by ブクログ
アニメを見て原作を読んでみたいと思った。
題名が題名だけに、どれ程深刻で暗い話しなのだろうか?と
思いきや、登場したのはメルヘンな世界と、シュールな話しで
衰退という深刻さは遠い感じになっていました。
キャラクターがゆるいためか、今ある現状を、あるがままに
受け入れて、時の流れに身を任せている感は、どこか仙人のような
視点です。また、登場するキャラクターも、必要最低限の情報しか
なく、名前すらない「わたし」が語るストーリー構成が新鮮で
不思議な魅力のある作品でした。
Posted by ブクログ
"わたし"のキャラも好きだし表現も好き!何より妖精さんたちが可愛すぎる!とくにちくわさんがもうツボにはまってやばい!ぜひお友達になりたいくらい!次の巻を読むの楽しみ!アニメ化も楽しみ(^-^)
Posted by ブクログ
audibleで聴読。アニメで面白いと思ったので読んだ。音声がついているので、アニメのような主人公の可愛らしい声や妖精さんの子供っぽい声がはまっていて、オーディオドラマのようだった。
Posted by ブクログ
audibleで再読 シリーズのラストを知ったうえで改めて読むと、違った視点で楽しく読める。妖精さんの可愛らしさとブラックジョークの掛け合いのテンポが良い。
Posted by ブクログ
面白いな。
独自性でいえばずば抜けてる。さらに、「ようせいさんとはなにか?」という大きな謎もあるし、進化学(?)のような豆知識(読後のお得感)もある。現代っ子少女の独白形式(?)の語りも良いね。
続きを読む可能性は高い。
Posted by ブクログ
かわいい、だけどちょっぴり毒を吐く「わたし」とこの時代の新人類?である妖精さんとの交流の物語。ほのぼのしてます。
妖精さんのセリフが全部ひらがななので読みにくいのと、登場人物が少ないので、ほとんど「わたし」のひとり語りになり、後半少し読み疲れるかも。
読み進めていくと、だんだん妖精の生態がわかってきて、最初の行動で不明だった点がわかってきたり、全体を通してほのぼのした雰囲気が好きな人には良いと思う。人類の衰退をテーマとしたライトノベルとしては一線を画したテーマは面白いし「わたし」ちゃんのキャラは気に入っています。
Posted by ブクログ
アニメから原作に。アニメ10話までは原作は読まなくていいな、と思っていたけどラスト2話でやられた。胸が苦しくなるような甘酸っぱい何かが心の中に響いて原作一巻を手に取っていた。冒頭にいきなり学舎の話が出てきてアニメ組をグっとさせる。妖精さんはアニメとは少し違った感じだけど全体的な雰囲気は同じかな。アニメがうまく再現してたってことか。全編アニメのキャストの声で再生された。1ページまるまるの絵の他に小さな挿絵が多くて絵本のような感じがいい。絵のタッチも絵本みたいだし。まったり長く楽しみたい作品。そしてアニメで味わった甘酸っぱさも2巻以降に期待。
Posted by ブクログ
アニメ気に入ったので読みました。
そのまんまって感じです。おもしろい。
しかしアニメと時系列が違うので知らない話ばっかりでした。
アニメで先に見たいので、
買ってしまった2巻以降はちょっと置いておこうかな^^