赤川次郎のレビュー一覧

  • 三毛猫ホームズのフーガ

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    三毛猫ホームズは、しばしばご都合主義で荒唐無稽な展開です。
    人物の描写が薄いのは、悲惨な事件を軽く読めるようにする工夫です。
    片山刑事をはじめとした登場人物の悲しみ、苦しみ、憎しみが伝わると、読み終わった後で泣いてしまわないようにという配慮です。

    三毛猫シリーズは、お気に入りの度合いで3種類に分類できます。

    1 ちょっと話題についていけないもの。
    2 筋書きが読めてしまって、3回読んだら4度目は読む気にならないもの。
    3 何度読んでも、また翌年は読んでしまうもの。

    フーガは、2に分類しています。

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    2011年08月01日
  • 泥棒に追い風

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    泥棒に入ろうとした家で,老人に100万円を渡される。
    渡した老人は、その日に殺されたらしい。

    老人の娘の秘書として採用され、危ない仕事が続く。

    読み始めは気が付きませんでした。
    刑事真弓とその夫の泥棒淳一の物語だと。

    主役が泥棒に入った男の目線でかなり書かれており,この方が読みやすいと思いました。
    常に主役が他人なら、面白い連続物になるような気がしました。

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    2011年08月01日
  • 自選恐怖小説集 滅びの庭

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    恐怖小説5つ。

    滅びの庭:精神に来る
    家庭教師:とても恐い
    砂に書いた名前:これからが恐い
    シンバルの鳴る夜:悲しい
    知らない私:結末がおそろしい

    眠られなくなるほどでないところが赤川次郎風。

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    2011年08月01日
  • 女優志願殺人事件

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    四文字熟語殺人事件の4つが入った短編集です。
    女優志願殺人事件
    卒業研究殺人事件
    乱筆乱文殺人事件
    疑心暗鬼殺人事件 
    直子の恋人の井上刑事とその上司の大貫警部。
    3人が織りなす、どたばた喜劇。

    殺人事件で喜劇を書けるのは、赤川次郎をおいてないだろうと思います。

    逆転の発想だけど、嫌みが無い。

    女優志願で、井上が出演してしまうところがすごいし、次回作がどうなるのかが期待が持てます。

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    2011年08月01日
  • 萌黄色のハンカチーフ~杉原爽香三十五歳の春~

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    雑誌に連載をしながら,1年で文庫にするという、おどろくべき企画物。
    すっかり杉原爽香のファンになってしまいました。

    作品としても,警察の裏に大きな力が存在していることを暗示したり,
    怪しげな投資話など、殺人とは別の意味で恐ろしい話が飛び交います。

    毎年,1歳づつ、年を取って行く登場人物は,著者の年輪を感じさせます。
    いろいろな赤川本の解説を読んでいると,赤川次郎も年を重ねているからこそ書けるものがあるということを知りました。

    適度に時代性を取り入れているところが、赤川次郎のすごさが身にしみる。

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    2011年08月01日
  • 桜色のハーフコート~杉原爽香三十四歳の秋~

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    シリーズの中でも,事件性の高い話が集まっている。
    ホームレス
    家庭内暴力(ドメスティックバイオレンス)
    学校の荒廃
    などなど、複数の事件が重なっている。

    杉原爽香の活躍は続く。

    最後が、大円団で,ハッピイエンドなところがやや余韻が足りないかもしれない。

    連載と文庫という決まった枠がややじゃまな気もしました。
    最後は、もう少し,丁寧な描写があってもよかったかもしれない。

    読者の想像にまかせるというのも文学だとは思いますが。

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    2011年08月01日
  • 天使のごとく軽やかに

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    天使:マリ と 悪魔:ポチ の第五集。

    決して軽い話ばかりではない。

    努力しても報われないドジな天使の物語。
    努力は普段はしないが、いざというときに助けてくれる悪魔の残念無念。

    ほんわかした関係が、弥次喜多道中のような雰囲気を醸し出す。

    読んでいて飽きない。

    連続心中事件はやや黒い。

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    2011年08月01日
  • 血を吸う花嫁

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    血を吸う花嫁
    花嫁たちの名誉
    の2作品を所蔵。

    血を吸う花嫁は推理小説、花嫁たちの名誉はやや社会派小説。

    犬のドンファンが、三毛猫ホームズのような役回りを果たす。

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    2011年08月01日
  • 流行作家殺人事件

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    流行作家は本当に実在するのか。秘書はいったいどういう役割なのか。赤川次郎作品,特に,四文字熟語殺人事件の系列では、特に念の入った構成になっていてお勧め。普段の登場人物より、事件関係者に焦点があたっていてよい。
    他の2作品も同様に楽しめる。

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    2011年07月31日
  • ト短調の子守歌

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    いいかげんな芸能界の会社に対して,
    人質をとって立てこもる犯人との間で,
    アイドルの少女が板挟みにあって振り回される。

    警察と近所のおじさんの冷静さが光る。

    人質の家族がふりまわされているのに、
    人質の冷静さは美化し過ぎではないだろうか。

    精神的に大人になっていくときに、
    いいかげんな大人の存在が役立つことがわかった。

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    2011年07月30日
  • サンタクロースの嘆き

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    赤川次郎作品らしくない複雑さで,
    結末に矛盾した未解決の案件が多く残りすぎているような気がする。

    蒔いた種の半分刈り取っていないのはいいとしても、
    異なる方向を向きすぎてはいないだろうか。

    留守番をしていた姉と弟。
    事件のそばにいる謎のもう一回り上の姉と弟。
    裏家業を継いだ姉と行方不明の弟。
    裏家業を暴こうとする刑事。
    刑事を利用しようとする娘。

    軸がおおきすぎて、ぶれているのか、複雑なだけなのかが分からない。

    読む側の精神力が足りないのかも知れない。
    赤川次郎にしては、楽読みできない作品

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    2011年07月30日
  • グリーンライン

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    赤川次郎作品らしくない複雑さで,
    結末に矛盾した未解決の案件が多く残りすぎているような気がする。

    蒔いた種の半分刈り取っていないのはいいとしても、
    異なる方向を向きすぎてはいないだろうか。

    被害にあった女性。
    事件をおいかける警官。
    被害者の元彼。
    加害者の妻。
    もう一人の加害者の彼女。

    軸がおおきすぎて、ぶれすぎているような気がする。

    読む側の精神力が足りないのかも知れない。
    赤川次郎にしてはめずらしく楽読みできない作品。

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    2011年07月30日
  • 哀しみの終着駅 怪異名所巡り3

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    最小手スズメバスの霊感バスガイドを主人公とする5つの短編集。
    忠犬ナナの伝説
    哀しみの終着駅
    凡人の恨み
    地獄へご案内
    元・偉人の生涯

    やや悲しい物語が多い。結末も幸せではなく、哀愁がただよう。

    忠犬ナナの伝説が、いちばん味わい深かった。

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    2011年07月30日
  • 招かれた女

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    赤川次郎作品にしては複雑すぎるような気がした。

    殺人が複雑に入り組んでいて,
    誰が,誰を殺したかを書いておかないと忘れてします。

    終わりも余韻があって、その後がどうなったかが予測しづらい。
    作品として何がいいたいかは3度読むまでは分からないかもしれない。

    想定としては、主人公の視点で読むのだが、いったい誰が主人公なのだろう。
    旅行の行きと帰りで2度読むのによいかもしれない。

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    2011年07月30日
  • 冒険配達ノート ふまじめな天使

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    絵は,とてもわかりやすく、楽しめます。
    文との関係が、ややわかりにくいところがありました。

    文は、一見絵本に合うような分かりやすい文章のように見えました。

    展開が、頁ごとの切れがなく、やや疑問に思う箇所がありました。

    せっかく、天使の羽の題材なのですから,もう少し,天使についてわかりやすい説明があるとよかったでしょう。

    赤川次郎が書いたものに赤を入れたくなった唯一の作品かもしれません。

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    2011年08月01日
  • 死体は眠らない

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    話が始まって、すぐに妻を殺している。そこから数えて、ひょっとしたら2桁の人が殺されているかもしれない。
    それでも最後はうまくいくのが不思議だ。

    サスペンスというのだろうか、ロマンというのだろうか、分野が不明な物語。
    赤川次郎のご都合主義の権化のような話。

    だから、金持ちはいつまでも金持ちなのだというのが教訓かもしれない。

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    2011年07月18日
  • 暗黒のスタートライン

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    実際には犯罪行為となるようなことが、小説で書かれていることにやや違和感があります。
    いくつかの殺人事件をめぐる犯人隠匿。

    男の甘えは、ちゃんとした女性が指示をしないと何ともならないのか。
    女性の指示が、男の甘えを助長しているのか。
    とても考えさせられる作品です。

    いいかげんな人間が、ちゃんとしたことができるためのきっかけと、
    ちゃんとした人間が,いいかげんなことをしてしまうきっかけが、
    1つのことかもしれないと感じました。

    杉原爽香の英断で、結末を迎えます。
    どこから、ここまでの構想が涌いてきたのか不思議な話です。

    杉原莢香の物語で,一番深刻な巻なので、色は「暗黒」

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    2011年07月18日
  • 銀色のキーホルダー 杉原爽香 二十五歳の秋

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    杉原爽香はどこまでお人良しなのだろうと思うことがある。
    象牙色のクローゼットでは、あやうく、年下の女の子に助けられる。

    それ以外の時は,運がよくか、主人公だからか,難から逃れている。
    それに対して,兄弟,知人は、災難に激突していく。

    人の生死,男女関係,親子関係という、根本的なところを問い続けていて,疲れないのだろうかと思うくらいだ。

    杉原爽香の運の良さと爽やかさだけに、このシリーズの存亡をかけているのかもしれない。

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    2011年07月18日
  • 三毛猫ホームズの恋占い

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    ネタバレ

    短編集なので、通勤での電車や旅行などの時に、限られた時間で読むのに適しています。
    内容は、それぞれ片山兄妹と三毛猫のホームズが活躍するので楽しめます。

    片山兄妹の漫才のようなぼけとつっこみは、絶妙です。
    恋占いという表題とは裏腹に、あまりわくわくするものではありませんでした。

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    2011年07月18日
  • 三毛猫ホームズの四季

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    ネタバレ

    春、夏、秋、冬という文字が付いた4姉妹の物語。
    関係者がつぎつぎに亡くなっていく。

    結末は、必ずしもハッピーエンドではないし、
    なぜ、片山刑事がヨーロッパへ行かなかったかも理解できない。
    過去の殺人事件の清算もどうするのかも分からない。
    未解決の事項がやや多すぎるような感じもする。

    一般に、推理小説というと、何か重苦しい感じがする。
    三毛猫ホームズシリーズは、軽妙なところがよい。
    人が何人亡くなっても、かならずしも重苦しいところがない。

    三毛猫ホームズの超能力、活躍。
    晴美さんの明るさ、前向きなところ、行動力。
    片山刑事の何も考えないところ、人の良いところ。
    石津

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    2011年07月18日