P.F.ドラッカーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ上巻に続いて読んだが、やはり古臭さをまったく感じさせない著書である。いろんなことがコンパクトに書いてあり、それぞれなるほどと思えるが、全体としてのまとまり感に少し欠けるきらいがある。自分の中でもまだ消化しきれていないことが多いが、いつか読み返してみたい。
最後にマネジメントの責任ということでここでも公的機関としての企業という側面が強調されるところが非常に興味深い。マネジメントは公共の利益を自らの利益とすることで調和を実現しなければならない。さもないと、結局は企業自身も労働組合との衝突(「年間賃金保証」vs「雇用賃金プラン」)を受けたり、政府からの規制を受けたりすることになり、その時には余計に痛手を被ってしまうことになる。マズローが「完全なる経営」の中で強調した「シナジー」のコンセプトとも密接に関係があるであろう。
また人の動機づけという点で、企業は働く人に責任を要求しなくてはならず、そのための方法として4つあげている。
・人の正しい配置
・仕事の高い水準:目標の設定
・自己管理に必要な情報:目標に対する評価をタイムリーにできるように情報提供すること
・マネジメント的視点を持たせる機会:仕事の設計への参画や職場コミュニティ活動でのリーダシップを発揮させることなど -
Posted by ブクログ
ネタバレドラッカーが1954年に出版した古典的経営書である。これが60年前に書かれたものかと思うほど、違和感がない。ドラッカーは企業の目的は社会にあり(企業は社会の機関)、「顧客の創造」であるとする。それはマーケティングとイノベーションを通じて行われる。
昔から経済学では企業の目的は利潤の極大化だとするのが当たり前だし、常識的にもそのように考えられていると思うが、ドラッカーの興味深いところは利益については最大にするのではなく、あくまで損失の回避であり、企業が変化を起こそうとする中でのリスクに備えるための余剰の源泉として位置付けているところだ。
またドラッカーが挙げている、事業において目標を設定すべき8つの領域として、マーケティング、イノベーション、生産性、資金と資源、利益、マネジメント能力、人的資源に加え、社会的責任を加えている。現代でこそ、企業のCSR等が問われているが、この時代に社会的責任を強調しているところがすごい。最後の3つを軽視すれば結局のところ前半の5つにおける損失となって現れ、事業そのものの衰退として現れる、ということである。
後半では経営管理者のマネジメントが論じられている。冒頭でヘンリーフォードが昔、技術者とワンマン社長のみの組織を目指し、経営管理者を排除しようとして大失敗した例を引き合いに出しているが、非常に興味深い。
管理の限界(スパンオブコントロール)という考え方がよく人事で引用されるが、きちんと業績で評価されるのであれば、部下に指示し報告させるという管理業務は不要であり、経営管理者のマネジメントの責任範囲はそれよりも大きくなるとする。つまり部下は管理する対象ではなく、助けたり教えたりする必要のある部下の数になる。
このようにいまだにドラッカーの考え方は非常に新鮮であり、考えさせられる。 -
Posted by ブクログ
ドラッカーの名言集的な一冊、さらっと読めました。
どこかエッセイ的でもある構成となっています。
一つのフレーズと、それを扱っている著作からの引用、
そして、それをどう“使用すべき”かとのヒント。
見開きで一つのテーマを扱っているので、
気まぐれにパラパラとめくっていても面白いかと。
これからドラッカーを読もうとしている方にも、
既に読み込んで、たまにエッセンスだけ見たいなとの方にも、
それぞれの読み方に合わせた使い方ができそうです。
“第二の人生を準備する”
ここ最近実感しているのは、自分の親の世代と異なり、
一つの道で過ごせた時代ではなくなったとのこと。
第二(セカンド)でも、もう一つ(パラレル)でも、
自分にとっての“プロフェッショナル”を模索していきたいですね。 -
Posted by ブクログ
ドラッカー本は何年も前に「プロフェッショナルの条件」「マネジメント」(高校野球の方ではなく原著)を読んだ。あれらが参考書だとしたら本書は練習問題集という位置づけになる一冊だと思う。
体系的にまとめられているという点では前述の二冊の方が上なので、ドラッカーのとっかかりという事では本書ではなく前述の二冊を読んだ方が良いだろう。それらを読んだ上で、さらに深くドラッカー経営哲学を学ぶのなら本書は良い練習問題集になる。
本書の構成は一応の章立てはされているものの、ドラッカーの膨大な知識と経験から語られるケーススタディが随時差し込まれるのでスラスラ読むというにはかなり大変な一冊だと言える。もちろん、各ケーススタディをざっと読んで「ふーん」と言って次に進むのなら難しい事は無いのだろうけど、しっかりと自分の脳みそで反芻しながら読むとなるとかなり骨が折れるし時間もかかる一冊だと思う。そういった意味でパっと手に取って読む本とは思わないので評価3としておいた。既にドラッカー本をいくつか読み、実際に経営の立場にいる人であれば4か5と評価して良いのではないかと思う。
参考書となる二冊を読んでから大分間が空いてしまった事もあり、中々に読むのが億劫な一冊になってしまった。折を見てマネジメントとイノベーション辺りを読んでから再度本書を読みたいと思う。何しろ練習問題集なので実際の状況に迫るような記述も多く、しっかりと読みこむ事で大きな力となるのは間違いない。
しかし毎度ながらドラッカーの知識の奥深さ・幅広さには驚かされる、ドラッカー自身が言う様に視野を狭めず多くの事を学びたいと改めて思う一冊でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ最後の方の印象があまり良くなかったので、ドラッカーなのにあれ〜と思った。
がしかし、あらためて引用箇所を見直してみたら、結構良い事ばかり書かれている。良い本ってことかなぁ。
-引用-
知識は専門化して、初めて有効となる。ということは、知識労働者は組織と関わりを持たざるを得ないことを意味する。組織とは、多分野の知識労働者を糾合し、彼らの専門知識を共通の目標に向けて動員するための人の集合体である。
組織に必要とされるものは、真摯に仕事をする有能なトップマネジメントであって、超人ではない。今日何人かのスーパーマン的なトップがいるということ自体が、トップマネジメントの危機を表している。
沈没の危機にあっては、会議ではなく命令が必要である。理由は簡単である。「もたもたするな。こうしろ」と誰かが言わなければならない。意思決定を行うべき者がいなければ、意思決定は行われない。
チェンジエージェント
組織が生き残りをかつ成功するためには、自らがチェンジ・エージェント、すなわち変革機関とならなければならない。変化をマネジメントする最善の方法は、自ら変化をつくりだすことである。 -
Posted by ブクログ
ネクスト・ソサエティ、歴史が見たことがない未来が始まるとの副題。2000年前後に書かれた本であるから、現在はその未来に入っているところ。
そうした視点で捉えると、ドラッカーの先見性には驚く。
まるで現在のことを書いているかのように命中していることが多い。
またドラッカーが日本を見る観点、新鮮な響きであった。
日本は劇的な変化が得意である。一定のコンセンサスを得るや、ただちに転換する。
つまり、江戸時代の鎖国、明治維新、太平洋戦争を経ての民主主義化、そして超円高に対する海外進出などを事実としてあげている。
たしかに言われてみればそうだ。でも保守的じゃないのか…
そうか、コンセンサスを得るまでに時間がかかるということなのか。 -
Posted by ブクログ
ドラッカーの著作から名言を引用して、彼の考えをひとつにまとめた本。
他の人が彼の言葉を内容毎に集めて解説つけているような形。
似た形態の『超訳ニーチェの言葉』と比べると、同じような言葉が並んでいて引用を欲張ってる感じ。
もっとシンプルで、すっと入ってくるくらいがいい。コンパクトにまとめているようでごちゃごちゃしてる。
この本だけで何かを得るわけではなく、あくまでドラッカーの考えに触れる程度。触りだけ、という感じで物足りなかった。
とりあえず彼の著作をどれか一冊読んでみたいな。
☆内容☆
どうすれば一流になれるのか?仕事の本質を洞察し、 成果をあげるための姿勢と行動を示す不朽の箴言集。ドラッカー遺作。 -
Posted by ブクログ
ネタバレイノベーションと企業家精神に続き、ドラッカー第2弾。
前作に続いて、「ドラッカーは、合わない」と実感したので、もう読むことはない。面白かったが、2002年の本である上に、対談や、雑誌への投稿など、
全体としてのまとまりに欠けて、この本を通じて伝えたいメッセージがわかりにくかった。
以下、メモ。
製造業は、農業と同様にs、GNP、雇用に対する割合を下げる。
補助金などで国に保護されることになるか。
雇用が急激に失われれば、社会構造が支えられないため
国の保護は避けられない。しかし、それは、機能しないことは歴然。
会社をつぶして、新しい産業への補助を行うべき。
・製造業者から、知識労働者が増えていく。知識自体が資本となる。
知識労働者は、報酬だけではひきつけられない。
モチベーション3.0(自律、Mastery,PurPose)である。
製造業から、知識を基盤とする流通業へ。
ノンカスタマーの情報を知るべし。
成功の拒否 → 成功を客観視
利益思考 → キャッシュフローが第一
マネジメントチームの欠如 → 専属チーム
役割の喪失(自分の役割は何か?)-事業に必要なことは何か?
19世紀型国家:日本
・基本的には、ヨーロッパ国家 官僚主導
国際競争にさらされている部分は、自動車と電子機器の2つ
全体の8% ほとんどが保護された状態である。
・官僚の優位性は日本独自ではない。他の先進国に比べて劣っている。
・官僚は耐久性があり、すぐに取って代われるものではない。
・社会の維持にはエリートの指導力が必要されているため、後を告ぐものが出てこないので、既存の指導者に頼らざるを得ない
・日本では、先送り戦略が友好
・大事なのは、経済よりも社会である。