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Posted by ブクログ
ドラッカー名著集 3
現代の経営 下
著:ピーター・F・ドラッカー
出版社:ダイヤモンド社
「現代の経営 上・下」が、経営戦略の入門書であり
「マネジメント 上・中・下」が、総括的な決定版を意識して執筆されたとある
では、マネジメントとは何か
機能1:事業をマネジメントすること
機能2:人的資源を使って生産的な企業をつくること⇒経営管理者のマネジメント
機能3:人と仕事をマネジメントすること
本書は、マネジメントの組織構造をはさんで、この3つの機能を説明すること、そして、結論として、経営管理者たることの意味を問う
また、いくつかの優良企業をケーススタディとしてあげている
シアーズ・ローバック
フォード・モータース
IBM
である
下巻は、マネジメントの組織構造 と、人と仕事のマネジメントの解説です
■マネジメントの組織構造
・組織の構造を論ずるにあたっては、いかなる構造の組織が必要かという問題と、いかにして組織をつくるかという問題の双方を問う必要がある
・組織はそれ自体が目的ではなく、事業の活動と成果という二つの目的のための手段である
・事業目標の達成を可能とするために、いかなる組織の構造が必要かを知る方法は3つある
①活動分析
②意思決定分析
③関係分析 である
・組織の構造づくりにあたって最も重要なことは、それが満足させるべき要件をあきらかにすることである
①成果のためのものでなければならない
②必要とされるマネジメントの階層の数を最小限にし、命令系統を最短にするものでなければならない
③明日のトップマネジメントの育成と評価を可能にするものでなければならない
・組織とは、連邦的な組織と、機能的組織があり、できるかぎり連邦的な組織を導入しなければならない
(連邦的組織=事業部制と解釈しました)
・大企業には大きな問題がある。それは、スタッフ部門が肥大化して、スタッフ帝国となることである
■人と仕事のマネジメント
IBMからの教訓
IBMは人と仕事のマネジメントが複雑な問題であることを教えている
①人的資源としての働く人がいる
②仕事に対する責任をもつ企業が、働く人に対し、要求すべきものは何かを考える必要がある
③義業は富の創出機関であるとともに、働く人の生計の資の供給源でもあるという2つの現実から出てくる経済的な問題がある
・人はいかに働くか、どれだけ働くかを自ら決める
・人の本性は、最低ではなく、最高の仕事ぶりを目標とすることを要求する
・企業が働く人たちに対して要求すべきこと
①企業の目標に進んで貢献すること
②変化を進んで受け入れること
・計画と実行は1つの仕事の2つの側面であって、2つの仕事ではない
・科学的管理法の利点
あらゆる仕事が科学的管理法によって、未熟練労働者にもできる動作に分解されること
・人を組織する
最高の成果をあげるためには、人を組織することが必要である
人は、2つの方法でしか、優れた仕事をすることはできない、一人でおこなうか、それとも、チームで行うかである
■経営管理者であることの意味
・経営管理者の2つの課題
投入した資源の総和を超える成果を生み出さなければならない
事業のマネジメント、経営管理者のマネジメント、人と仕事のマネジメント、3つのバランスをとり調和させなければならない
・経営管理者の5つの仕事
①目標をたてる
②組織する
③動機付けをおこない、コミュニケーションを行う
④評価測定する
⑤部下を育成する
・経営管理者は人を操ろうとしてはいけない
・意思決定
1)問題の発見、問題の明確化
ステップ1:決定要因を発見すること
ステップ2:問題解決のための必要条件を明らかにすること
ステップ3:問題の解決策に制限を課すべき原則を明らかにすることお
2)問題の分析
3)複数の解決策の作成
4)最善の解決策の選定
リスク、経済性、タイミング、人的制約
5)効果的な実行
・経営管理者にとって決定的に重要なものとは、教育やスキルではない、それは真摯さである
■マネジメントの責任
・利益をあげること
・明日の経営管理者を準備すること
・社会的な影響を常に考えるべきこと
ISBN:9784478307014
判型:4-6
ページ数:304ページ
定価:1800円(本体)
2006年11月09日 第1刷発行
2012年07月24日 第8刷発行
目次
<上巻>
まえがき
序論 マネジメントの本質
第1章 マネジメントの役割
第2章 マネジメントの仕事
第3章 マネジメントの挑戦
第1部 事業のマネジメント
第4章 シアーズ物語
第5章 事業とは何か
第6章 われわれの事業は何か
第7章 事業の目標
第8章 明日を予期するための方法
第9章 生産の原理
第2部 経営管理者のマネジメント
第10章 フォード物語
第11章 自己管理による目標管理
第12章 経営管理者はなにをなすべきか
第13章 組織の文化
第14章 CEOと取締役会
第15章 経営管理者の育成
上巻への訳者あとがき
参考文献
索引
<下巻>
第3部 マネジメントの組織構造
第16章 組織の構造を選ぶ
第17章 組織の構造をつくる
第18章 小企業、大企業、成長企業
第4部 人と仕事のマネジメント
第19章 IBM物語
第20章 人を雇うということ
第21章 人事管理は破綻したか
第22章 最高の仕事のための人間組織
第23章 最高の仕事への動機づけ
第24章 経済的次元の問題
第25章 現場管理者
第26章 専門職
第5部 経営管理者であることの意味
第27章 優れた経営管理者の要件
第28章 意思決定を行うこと
第29章 明日の経営管理者
結論 マネジメントの責任
訳者あとがき
参考文献
索引
Posted by ブクログ
『現代の経営』の下巻で、こちらは組織や人事についての議論が展開されています。
1954年というもう半世紀以上も前に出版された著作ですが、企業の社会的責任いわゆるCSRを強調していてさすがだなあと感心します。また単純な流れ作業よりも多能工によるセル生産的な方式の優位性などにも触れられています。昔から変わっていないのか、それともドラッカー氏の慧眼なのでしょうか。
「企業は手だけを雇うことはできない」
「経営管理者にとって決定的に重要なものは他でもない真摯さである」
という何度か読んだことのある有名な言葉も出てきます。
ドラッカーさんによると働くための動機は今少し流行りのES (Employee Satisfaction: 従業員満足度)では、動機としてあまりに受動的でありだめだそうです。企業は人に責任を持たせることによる動機付けにより、能動的に企業への貢献を求めることが重要だということです。その裏返しが、もしかしたら企業の社会的責任や経営管理者への真摯さの要求につながっているのかもしれません。
いずれにせよ、何となく今の状況と比較しても納得いくところがあり、いつの時代でも組織と人事の問題は難しく、同じ課題が繰り返されるものなのですな、と思ったりしました。
以上
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