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ドラッカーの第3作目の著作。第二次大戦の末期、GMの経営を内部から調べ、企業経営成功の秘密を探った。その分析をもとに、企業とは何か、組織とはどうあるべきか、という根源的な問題に焦点を当てた。当のGM関係者からは、反GM、反企業の「禁書」扱いとなったが、本書を契機として、「マネジメント」は学問領域として認められていった。現代経営論の金字塔。
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Posted by ブクログ
豊かな社会実現、存続のための企業、企業はその道具。そして、その企業の社会的役割を実現するのは、人、人間組織。
開いた口が塞がらない素晴らしさだった。 ・「組織」に対するアプローチ。 ・GMや、現代社会に対する予言 ・企業の社会的責任 ・なにより、1946年に書かれている ドラッカーという人はどこまですごいのか。
大戦中のさなかにあってGMのインサイダー側からアウトサイダーとしての視点でみた経営者のあり方と社会との連携をはかるべきでるとの視点がよかった
リーダーの育成について 企業は製品の開発より 優れたリーダーを育成することを考える。 優れたリーダーのいる組織こそ 素晴らしい製品を開発できる。 専門に特化しすぎない。 リーダーはスペシャリストであり、 ゼネラリストでなければならない。 総合的な視点で組織を見る力をつける。 1946年にこの書籍...続きを読むを出して、 工場のライン生産の終結を物語る ドラッカーの先見の明に脱帽です。
ドラッカーの著書の中で最も私がオススメする一冊。 といっても、オススメした所でなかなか手にとってもらえないので、私は、「最初のはじめに、と、最後の部分に、この本が刷新される都度、ドラッカー氏が寄稿している箇所があるからそれだけ読んで下さい。」と薦めています。ハッキリ言ってそれだけでも読む価値あり。 ...続きを読む ビジネスでやり取りされる通貨は「お金」その事は変わっていません。であれば、何十年前のビジネス書であろうと、良著は良著、今日の本でも不用品は不用品。一度は読むと世界が変わります。
[ 内容 ] 組織が繁栄を続けるには、組織内の人間が、自らの能力を超えて成長できなければならない。 世界に先駆けて企業の社会的責任を説いた現代マネジメントの金字塔。 [ 目次 ] 第1部 産業社会は成立するか(企業が基盤となる産業社会) 第2部 事業体としての企業(事業を遂行するための組織;分権制...続きを読むの組織と原理;分権制をいかに機能させるか;社外パートナーとの連携;分権制はすべての答えか) 第3部 社会の代表的組織としての企業(個の尊厳と機会の平等;産業社会の中流階級;働く者の位置と役割) 第4部 産業社会の存在としての企業(企業の存続と社会の利益;生産活動の目的;完全雇用の可能性) 成功がもたらす失敗―エピローグ(一九八三年) 付録 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
戦後間もない1946年に出版された企業マネジメントの書で、『「経済人」の終わり』、『産業人の未来』とともにドラッカー初期3部作と呼ばれています。 本書の多くの部分は、超巨大企業GMのコンサルタントとしての分析によっています。依頼主であるGMのスローン会長からは覚えがよくなかったことでも有名です。...続きを読むGMの基礎をその分権制組織としてします。今のGMの状況を知って読むと時の流れを感じます。 マネジメントという分野を拓いた書とも言われていますが、そこらへんは『マネジメント』で花開いたと言えるかもしれません。 本書の中で決算期間を1年を超えて5年などで見るべきだとしています。今は1年どころではなく、四半期ごとに報告されていますが...どうなんでしょう。 1983年、1993年、2005年版によせられたまえがきを収めた付録も面白いですね。
"ドラッカーの3冊目(1946年)。 前2作で、ファシズムの分析から、第2次大戦後の社会における企業の重要性を提案したことに続き、3作目でついに「企業」自体が分析の対象としてでてくる。 GMを内部で観察したことを踏まえつつ、経営学的に組織論を語るみたいな部分もあるけど、全体としては、ま...続きを読むだ社会経済学者という立ち位置からの作品かな?あるいは、社会経済学から、マネジメント学(?)に移行する最中、マネジメント学が生まれる瞬間の作品か? この作品の8年後に「現代の経営」がでて、ここではすっかり完成度の高いマネジメント論になっていることを考えれば、「企業とは何か」の今なにかが生まれようとしている感じは面白い。「傍観者の時代」と最初の3冊を読むことで、ドラッカーのマネジメントがでてきた思想的な背景が分かる。 ドラッカーは、スゴいけど、なんだかあまり好きになれない著者だったのだが、最初の3冊を読むことで、読めてくるものが変ってくる。 GMの事例をもとに、大企業のなかでの事業部制とか、企業内部での分権化を推奨(?)するなかで、分権化することで効率的になる場合とならない場合がある、という説明がある。が、問題は、経済的な効率性ではなくて、どちらがリーダーを多く育てるか、というのが最大のポイントであり、基本、分権化を進めるべきである、という部分に衝撃をうけた!市場経済がいいか、計画経済がいいか、ということを選択するのが、経済的効率性の問題ではなく、思想信念の問題であるように、分権化するかどうかというのも思想の問題である、と。。。 あらためて、ドラッカーの思想の中核は、「全体主義を繰り返さないためには、失業をなくし、人々が人間性をもって働けるようにしなければならない。そして、その役割を担うのは企業であり、その企業を普通の人がしっかりと運営できるようなマネジメントが重要である」ということにあると確認した。 一方、「経済の時代」は終わったというニュアンスが強かった前2作と比べると、経済成長や企業の利益の重要性、というか必要性が強調されてきているニュアンスもあり、戦時から平時に変る中で、現実的に機能するマネジメントを模索している感じもある。この後に続くマネジメントの本に比べると、試行錯誤的な部分もあるが、ここから何かが始まるという「始まり」の本なんだな〜。"
初版が書かれたのは1946年だが、現代でも十分通用する名著。 この本に書かれているGM(ゼネラルモーターズ)の組織は理想的に見えるが、GM自身はこの著作を敵視し、その後GMが落ちぶれていったことは興味深い。
「企業とは何か」はドラッカーが36歳のときの著作である。前作「産業人の未来」で、第二次世界大戦後、アメリカ中心の産業社会が来ることを予見したドラッカーは、一人ひとりの位置と役割に尊厳と正当性を持つことが社会には必要であるとの保守主義を基盤にして、大規模組織が機能する基本原理と、組織で働く人の位置づけ...続きを読むについて、本書は書かれている。自由主義体制を基盤に持つ産業社会にとって、企業、特に大企業の存在は、社会的に大きな影響を持つ、企業の本質とは社会的存在であり、また企業は人間組織である。本書でドラッカーは、その当時のアメリカ最大の企業、GMを、企業の在り方を考える実例として取り上げている。更に、大企業が機能する原理として、分権制の基本原理を実例に即して語っている。第三部 社会の代表的組織としての企業 ~ 第四部 産業社会の存在としての企業 第三部から第四部の問題は、今日的には大きな意味がある。企業の経済的領域から社会と企業の関係について述べている。但し、企業と社会との関係は、GMには受け入れられなかった。なぜなら経営を経済の問題に限定して、原理と考える、その当時のGMのトップには社会的責任は受け入れられるものではなかった。この問題は大企業の通常業務を変更するときも、社会に大きな影響がある。例えば、日本の大企業が勤務体系を、フレックスタイム制にしたり、在宅勤務を増やすだけで、社会に影響がでる、また、採用方法を4月、一括採用から、通年採用に変更すると、大学、高校の入学時期まで影響がでてくる。更に企業が雇用する非正規雇用の人たちの処遇は、企業のなかで、正当な位置と役割が与えられなければ、社会、国家に大きな影響がでる。実例として、2008年の世界金融危機、以後の企業の、非正規雇用者に対する扱い、派遣切りは国家、社会に大きな影響を与えた。最後に大企業は、民間組織としての事業を追求し、経済的な役割を果たしながら、かつ人間的な価値を促し、国益に奉仕することが期待されているのである。
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