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Posted by ブクログ
ドラッカー名著集 12
傍観者の時代
著:ピーター・F・ドラッカー
訳:上田 惇生
出版社:ダイヤモンド社
ドラッカーの自伝です。冒頭に、たくさんの写真が載せられています。
ヨーロッパ文化の中心である、オーストリアのウィーンで、豊かなユダヤ人の家庭に生まれた、ドラッカーを襲った運命とは、ナチスドイツのユダヤ人迫害である。
ドラッカーが、組織を、そして、人間を深く考察しているのは、こうした苦難の時代を乗り越えてきたからでしょうか。
故郷オーストリア:失われた世界:戻ることのない、故郷をそうみている
ヨーロッパ:ロンドンのマーチャント・バンクの日々
アメリカ:特派員としてアメリカへ移住、その後、大学教授へ、コンサルタントとしてGMなどと関与
自らを歴史の1つとして客観的にみる、傍観者として半生を振り返る
気になったのは以下です
・私はごく若い頃から、本能的に「戦前」から逃れなければならないと思い続けていた
私が早くウィーンを離れるであろうことを自覚していたのは、そのためであった
・正しい勉強の仕方、少なくとも、私にとっての正しい学び方とは、うまくいっているものを探し、
成果をあげる人を探すことだということを知った
成功から学ばなければならないと思った
・教えることに一定の方式や正しい方法はないということだった
・彼らはあえて教えない、生徒がよりよく学べるよう、計画を立てる手助けをするだけである
・いずれにとっても、教えることの成果は、生徒の学びにある。生徒が学ぶことにある
・天賦の教師は、情熱からスタートする
・確かにアメリカの外交にはリーダーシップが必要である
しかし、それは、頭の良さではなく、真摯さを基盤とするものでなければならない
・合理的でない客などというものはいないんだ
・成果、貢献、責任こそ、動機付けの最たるものである
働く者は、会社、経営陣、上司が敬意に値することを望んでいた
・スーロンは、並はずれて人の気持ちを大事にした
・権限と責任は対です、スーロンはこの考えを、マネジメントの原則としていた
・マーチン・ルーサー・キングが影響力をもちえたのも、真摯さのゆえだった
彼ら黒人の指導者たちに、黒人だけでなく、白人にも通用する道義的な力と権威をあたえたものが真摯さであった
目次
新版への序文
プロローグ こうして傍観者が生まれた
第1部 失われた世界
第1章 おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物
第2章 シュワルツワルト家のサロンと「戦前」症候群
第3章 エルザ先生とゾフィー先生
第4章 フロイトの錯誤とその壮大な試み
第5章 トラウン伯爵と舞台女優マリア・ミュラーの物語
第2部 ヨーロッパの人々
第6章 ポランニー一家と「社会の時代」の終焉
第7章 キッシンジャーをつくった男クレイマー
第8章 怪物ヘンシュと小羊シェイファーの運命
第9章 反体制運動家ブレイルズフォードの挫折
第10章 マーチャント・バンクの世界
第11章 フリードパーク商会の愛人
第3部 アメリカの日々
第12章 ヘンリー・ルースと『タイム』『フォーチュン』
第13章 テクノロジーの予言者、フラーとマクルーハン
第14章 プロの経営者、アルフレッド・スローン
第15章 お人好しの時代のアメリカ
訳者あとがき
索引
ISBN:9784478003008
出版社:ダイヤモンド社
判型:4-6
ページ数:400ページ
定価:2000円(本体)
2008年05月15日 第1刷発行
Posted by ブクログ
ドラッカーは、実は、それほど好きではない。
なんでかというと、説教くさいというか、すごくストイックな感じがあって、「真摯であれ」みたいなところに引っ掛かりを感じている。
が、今、読んでも全く古くなく、「強み」へのフォーカスとか、世の中が、ポジティブ・アプローチ的なほうにやっと追いついたんだという感慨もある。
そういうわけで、結構、いろいろな発見があるので、ときどき思い出したみたいに、読んでいる。
というなかで、なんとなく、ドラッカーの自伝的な要素もある本書を読んでみることに。
自伝といっても、第1次世界大戦と第2次世界大戦の間のオーストリア、ヨーロッパ、アメリカの話し。そして、自分というより、その時代に知り合った人々の話し。
有名な人もいれば、忘れられている人もいる。でも、それぞれがとてもユニークでイキイキと人生を生きている感じ。本当に面白いエピソードが満載。
そして、ドラッカーの周りにいた人のことをしることで、ドラッカーが生涯をかけて、マネジメントの世界でやろうとしていたことの根源が浮かび上がってくる。
ドラッカーは、「全体主義」を二度と起こさないために、企業というものの役割に期待をしていて、そのためのマネジメントを深めることになった、という話しはどこかで読んだことがあったけど、本当に、そうなんだね。
今、「全体主義」に関心をもっているので、そういう意味でも、個人的には結構ツボにハマった感じで、これを読むことで、ドラッカーが、ぐっと切実なものになってくる気がした。
ちょっとドラッカーの最初の3冊「経済人の終わり」「産業人の未来」「企業とはなにか」を読まなきゃという気になった。
Posted by ブクログ
ドラッカーのすごさが詰まった本だと思う。
ドラッカーと聞くと、大抵の人は「ああ、マネジメントを開発した人でしょ」「ビジネス書の大家だよね」と言った返事が返ってくる。とんでもない。
ドラッカーは「人が幸せに生きるためにはどうすればいいのか?」を常に考えながら、人や社会全体を鋭い視点で洞察し続けた人だ。
これからの社会を見通したうえで「これから我々人類は、何を考え、どのように生きていくのがよいのか」を考えた結果として生み出したのが、マネジメントやイノベーションと言った概念達なのだ。この順番を決して間違えてはいけない。
第二次正解大戦前にナチスに真摯に対峙し、ナチスの本質の見抜いたこと。戦後アメリカにわたり、これからの人々の幸せのために「組織」の質を上げることが不可欠であると見抜いたこと。「組織」とは営利組織だけではなく、21世紀はむしろNPOが人々の幸せに貢献する時代になると予言したこと。
上記はすべてビジネスの枠に囚われていては決してできないことだろう。人類全体を包括する視点で物事を考えてこそ、初めてできることだと思う。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
[ 目次 ]
第1部 失われた世界(おばあちゃんと二〇世紀の忘れ物;シュワルツワルト家のサロンと「戦前」症候群;エルザ先生とゾフィー先生 ほか)
第2部 ヨーロッパの人々(ポランニー一家と「社会の時代」の終焉;キッシンジャーをつくった男クレイマー;怪物ヘンシュと小羊シェイファーの運命 ほか)
第3部 アメリカの日々(ヘンリー・ルースと『タイム』『フォーチュン』;テクノロジーの予言者、フラーとマクルーハン;プロの経営者、アルフレッド・スローン ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
情報ではなく知識、知識があるからこその洞察だんだろうと、いつも感服してしまう。しかし、彼が思い描いたように企業をマネージメントしている経営トップはるのだろうか。彼の思想は、企業に対して共通の善についての責任を求める。社会的な責任を求める。それはメセナ活動などとは全く異なり、仕事を通じて労働者の生活に責任を持つといった意味合いなんだと思う。
ドラッカー本はよく読まれているけれど、その思想を真摯に受けて実行している人はどれほどいるのだろうか。彼のマネージメント論は理屈の部分であって、そこだけを抜き出してもなんのためにもならない。社会的責任という一番重要で大切なが抜け落ちている気がする。その思想があるからこそ、ただのハウツー本にならないのだ。そして、その部分は、ドラッカーのエッセンス本では書かれないような気がするのだ。
しかし、その責任と権限に関する問題は、ドラッカーが提言するもGMのアルフレッド・スローンは耳を貸さなかったという。経営のトップからすれば、とういてい受け入れられない話なのかもしれない。
Posted by ブクログ
翻訳者の上田惇生さんに「最初に読むべき本」と奨められて。
めったにビジネス書を読まないぼくが、ドラッカーには心を奪われ、わずかな期間に、ドラッカリアンに。
それも、この『傍観者の時代』から入らせてもらったおかげだと思う。
ドラッカーの自伝のようで自伝とはいえない、不思議なつくりの本だが、この本を読むと、なぜドラッカーがマネジメントの本を書いたのか、というか、ドラッカーが書いたすべての本がなんのために書かれたのかということがわかる。
第一次世界大戦を止めることができなかった失意の人々に囲まれて育ち、そしてナチスが政権を得たときにドイツにいたドラッカー。
ナチス台頭の本質を、経済至上主義の否定と見抜き、その狂気を担った人々の純粋なる、純粋なるがゆえに狂気となりえる理想を見、そしてドイツを立ち去った。
マネジメントについての集大成である『マネジメント』全三巻。
その前書きのタイトルは、「専制に代わるもの」だ。
第二次世界大戦の主役を担った、ナチスドイツの本質を見抜いた「観る人」は、だからこそ、そうならないための方策を探求し続けた。
だから、やっぱりドラッカーの本はビジネス書ではないのだと思う。
ドラッカーは自分を経済学者とせず、社会生態学者としたし、上田さんは「現代最高の哲人」というフレーズを好んで使う。
そういうことが「なるほど」とわかり、ドラッカーの世界観を学んでいくうえでの道しるべとなってくれる一冊だ。
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ビジネス・実用
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